ゲーム配信は楽しくないと! 〜毎日配信で有名配信者になります〜

九月生

文字の大きさ
68 / 89

生配信26 今日の夜ご飯

しおりを挟む
 俺は配信を切り、少し休憩。

 今、このメンバーで配信をしているのは聡太さんのみになった。

 俺の配信の続きを見たい人は、聡太さんの枠に飛んでいるのだろう。

 視聴者は、何人くらいなんだろうな?

 大して気にならない疑問なので、調べたりはしない。

 さて、マイクラの続きをしていくのだが、

「ちょ、シオンさんやめて!」

「サキサキさんが先に殴ってきました」

 また殴り合いをしている2人。

 仲がよろしいようで何より。

 周りを見渡し、家造りを続けているのは、聡太さんと絵茶さん、ゼロス&ワンスさんの3組。

 レモンさんは………何を企んでるんだ?

 聡太さんの家の周りをウロウロとしている。

 あっ、家の中に入ってった。

 あっ、聡太さんも気づいた。

「だから、俺の家にベッドを置くな!」

「えぇ、野宿しろって言うんですかぁ? 聡太さん、酷すぎますぅ」

「自分の家を作れ!」

 レモンさんもレモンさんで、相変わらず家を作る気はないようだ。あわよくば人の家に住み着こうとしているらしい。

 可哀想な聡太さん。多分、あれだよ。押しに負けて、ベッドだけならって言って、置かれるやつだよ。

 聡太さんの未来が見えたところで、絵茶さんのところに向かう。

 何しに向かうのか、って?

 暇つぶしに行くんだよ。

 だって、家は出来上がったし、次の目標はないしで暇だから………ねぇ?

 俺はしゃがみながら、ゆっくりと絵茶さんの家に近づく。

「何しにきた! また殺されたいんか!」

 先程誤って殺した事を根に持っているのか、警戒心剥き出し、殺意剥き出しで、剣を構えてこちらを見ている。

 なので、ここは。

 ポイ、ポイ。

 木のブロックを持ってるだけ絵茶さんの前に投げ捨てる。

「んんん? おい、ジャンプしてみろ!」

 言われるがままジャンプし、ジャンプし終わったあと、石のブロックを投げ捨てる。

「まだ、ポケットの中にブロックがあるじゃ無いか! 全て出しな!」

 JKにカツアゲされる配信者の図が出来てしまった。

「ほら、持ってんだろ! 出せよ!」

 バシッと1発殴ってくる絵茶さん。

 もう、少しノリに乗ったら、すぐに調子付くんだから。

 バシッ、バシッ。

「痛い、痛い! やめてください、滝さん! ごめんなさい!」

 しゃがんだり、立ったりして、謝ってくる絵茶さんに、石のブロックを全て上げ、何も言わずに立ち去る。

 イベントリの中が剣だけとなり、スッキリしたところで家に帰ると、

「今のはシオンさんの方が1発多いです!」

「違います! サキサキさんの方が1発多いんです!」

 お馬鹿2人はお馬鹿な言い合いをしていた。

 本格的に暇になったので、今日の晩ご飯について考える。

「今日の晩ご飯は何にしようかな? 出前を頼むか、作るか。うぅぅん、作ろうかな」

 最近、出前ばかりだった気がするし、出費を抑えるためにも、今日は自分で用意しよう。

 冷蔵庫の中には、鶏肉があったはずだし、卵もある。

 米は炊かなくちゃいけないから後で炊くとして、

「具材からしてオムライスでも作ろうかな。というか、もうオムライスしか作れないような気がする。冷蔵庫の中身的に」

 今日の晩ご飯はオムライスに決まった。

 晩ご飯のことを考えていた俺は、少しの間PCから目を離していた。

 晩ご飯が決まり、再びPCに目をやると、

「うわぁ!」

 先程まで馬鹿なやり取りをしていた2人が、俺の目の前で立っているでは無いか。

「………何か?」

 ちょっと恐怖を感じながらも訊く。

「今日の晩ご飯はオムライスなんですよね?」

 ジリジリとさらに近づいてくるサキサキさん。

「オムライスのライスは、ケチャップライス? それともチキンライス?」

 そんなことが気になるのか、この人シオンさんは?

「け、ケチャップ、かな?」

「「ですよね」」

 いつの間にか2人の手には剣が握られており、逃げないようになのか、俺の左右に移動していた。

「お前はケチャップ派だよな。俺はチキンライス派なんだよな」

 俺の話を聞いていた聡太さんがそう言うと、

「やれ」

 サキサキさんのその一言で、

「ちょ、やめろ!」

 聡太は絵茶によって殺された。

 どうやら絵茶さんもケチャップ派のようだ。

 確かにオムライスの話題になると、赤か緑か、キノコかタケノコか、みたいな戦争になるけど、殺すところまでやる?

「ソースは?」

「………え?」

「滝くん、だからソースは何を掛けるのか、聞いているんですよ?」

 ゴックン。

 あんなの見せといて、次はこれですか。

 隣ではシオンさんが剣を素振りしているし、今にも飛び掛かってきそうな雰囲気の絵茶さんがこっちを見てるし………これ答えミスったら、俺、確実に殺されるじゃん。

「ソースは?」

「………ケチャップ」

 ひぃいいいいいいいい、お願い! お願いしますから、殺さないで!

 そう心の中で呟きながら、あとは時間に任せる。

 すると、

「そうですよね、ソースはケチャップですよね。良かったです、ならなくて」

 ああとは、聡太さんのことですよね。本当に、ならなくて良かった。

 別に美味しければ、ケチャップだろうがチキンだろうが、赤か緑、キノコかタケノコなんて、どうでもいい。

 というのが俺の考え。

 でも、聡太さんみたいに殺されたくは無いので、その場の流れに乗ります。

 それが俺のやり方です。

 こうして戦争は終わり、ゲームもお開きになった。

「さて、晩ご飯の用意をしますか」

 俺は宣言通りオムライスを作る。

 を掛けたオムライスを。

 もちろん、Twitterに写真を載せて、こう呟く。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『サキサキさん、シオンさん、絵茶さんへ

 チキンライスうまそうー!

 デミグラスさいこーう!

                    滝より』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 このツイートをした数秒後、3件の殺害予告を受けるのだが、それを知るのは、このオムライスを食べ終え、風呂から上がってくるときだった。

 つまり、まだ先になる。
 
 

 




 
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  お気に入り・感想、宜しくお願いします。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

処理中です...