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第九章 礼儀を知る人知らない人
6 ずるい 成人
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「寄り道はしたのか?」
「ええ。少しだけ」
「で?」
「見事な城でございました。九鬼よりこう、派手な造りで装飾などが煌びやかで。まあ、九鬼の方が頑丈な分、やり甲斐があるかと思われますが」
「……その話は、ここじゃなく利胤としてこい。あと、やるなよ?」
「ですか」
じいやはお城が好きだなあ。鶴丸のおうちも大きいのかな?じいや、一人ですぐに鶴丸のおうちに行っちゃうなんてやっぱりずるい。俺も早く遊びに行きたい。
手紙のお返事のお返事に使う便箋と封筒は、次は象のやつにしよう。灰色の象の絵が、薄い色で大きく書いてあるやつ。その上に文字を書くから象が見えにくくなるかもしれないけど、象が可愛くて欲しくなって買ってきた。今、俺は、商店街の文房具屋さんで買ったり、誕生日プレゼントにもらったりして色んな便箋と封筒を持っている。色々使いたかったから、お手紙出せる相手が増えて嬉しい。どの便箋と封筒を使おうかって考えるだけで楽しい。
「殿下。そろそろ戻りますよ?」
部屋の扉が開いて、常陸丸が顔を出した。ぎゅう、と緋色が抱っこの手に力を入れる。もー。仕事はしなくちゃ駄目でしょ。
じいやが背筋を伸ばして話を続けた。
「栄えておりましたよ」
「そうか」
「不気味なほど、変わりなく」
「そういうもんか」
「ああ見えて、あのおしゃべりな御仁も歯車の一つでしかなかったのかと」
「でかいとこほど、そういうもんなのかもな」
「詳しくお知りになりたいなら調べますが」
「いらん」
「はいはい」
「朱実には?」
「一ノ瀬を一人、連れておりましたので、皇太子殿下への報告はそちらから。どうせ誰か付いてくるのだからとはじめから共に行ったのですが、これがなかなか悪くございませんで。運転なども任せられますし、楽をさせてもらいました」
「ははっ、そうか」
「殿下!」
じいやと緋色が話してたら、常陸丸が俺の部屋の入り口まで来た。常陸丸はいつもは、俺の部屋って区切ってある場所にはあんまり入ってこない。ここまで来るのは、本気で緋色を連れに来た時だ。
「緋色。鶴丸たち遊びに来たら、お休みもらって一緒にいっぱい遊ぼうね」
「ああ」
「だから、今はお仕事行こうね」
「ああ、くそっ」
緋色は、俺のお口にちゅーを一つ。
「殿下!」
「部屋の中だろうが」
「早く戻りますよ!」
いってらっしゃい。
「ええ。少しだけ」
「で?」
「見事な城でございました。九鬼よりこう、派手な造りで装飾などが煌びやかで。まあ、九鬼の方が頑丈な分、やり甲斐があるかと思われますが」
「……その話は、ここじゃなく利胤としてこい。あと、やるなよ?」
「ですか」
じいやはお城が好きだなあ。鶴丸のおうちも大きいのかな?じいや、一人ですぐに鶴丸のおうちに行っちゃうなんてやっぱりずるい。俺も早く遊びに行きたい。
手紙のお返事のお返事に使う便箋と封筒は、次は象のやつにしよう。灰色の象の絵が、薄い色で大きく書いてあるやつ。その上に文字を書くから象が見えにくくなるかもしれないけど、象が可愛くて欲しくなって買ってきた。今、俺は、商店街の文房具屋さんで買ったり、誕生日プレゼントにもらったりして色んな便箋と封筒を持っている。色々使いたかったから、お手紙出せる相手が増えて嬉しい。どの便箋と封筒を使おうかって考えるだけで楽しい。
「殿下。そろそろ戻りますよ?」
部屋の扉が開いて、常陸丸が顔を出した。ぎゅう、と緋色が抱っこの手に力を入れる。もー。仕事はしなくちゃ駄目でしょ。
じいやが背筋を伸ばして話を続けた。
「栄えておりましたよ」
「そうか」
「不気味なほど、変わりなく」
「そういうもんか」
「ああ見えて、あのおしゃべりな御仁も歯車の一つでしかなかったのかと」
「でかいとこほど、そういうもんなのかもな」
「詳しくお知りになりたいなら調べますが」
「いらん」
「はいはい」
「朱実には?」
「一ノ瀬を一人、連れておりましたので、皇太子殿下への報告はそちらから。どうせ誰か付いてくるのだからとはじめから共に行ったのですが、これがなかなか悪くございませんで。運転なども任せられますし、楽をさせてもらいました」
「ははっ、そうか」
「殿下!」
じいやと緋色が話してたら、常陸丸が俺の部屋の入り口まで来た。常陸丸はいつもは、俺の部屋って区切ってある場所にはあんまり入ってこない。ここまで来るのは、本気で緋色を連れに来た時だ。
「緋色。鶴丸たち遊びに来たら、お休みもらって一緒にいっぱい遊ぼうね」
「ああ」
「だから、今はお仕事行こうね」
「ああ、くそっ」
緋色は、俺のお口にちゅーを一つ。
「殿下!」
「部屋の中だろうが」
「早く戻りますよ!」
いってらっしゃい。
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