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2章
【205話】魔王・『悪意の概念』Side
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寝れない日が続いている。
ベッドに横になっても意識が落ちることが無い。
自分は今までどうやって寝ていたのだろうか?
うっすらと残っている自我の中で魔王は考える。
魔王は自我が殆どない。
『悪意の概念』の操り人形状態だ。
それでも、この状態で済んでいるのは魔王の能力が高いからだろう。
他の悪魔であったら上位種でも『悪意の概念』の好きに動かせたであろうから。
魔王が自我を保っているせいで、『悪意の概念』の目的が中々果たせない。
本来ならもう既に地獄の蓋が空き、地上は悪魔に征服されているはずだった。
だが魔王が僅かながら自我を持つせいで、魔王はほぼ意思の無い存在になってしまった。
それでも魔王が居るだけで悪魔の能力が上がる。
王が居ると臣下の地力も上がるのだ。
なので魔王が地獄に居る事は必須であった。
それに目的の1つは『悪意の概念』が望んだ通りに進んでいる。
魔王を支配したのは、全能神の傍から引き剥がすため。
全能神が誰よりも寵愛を与える伴侶を奪うためである。
魔王が今地獄に居るのならソレは達成された。
今頃あの女は歯噛みしている事だろう。
全能神は甘い。
神になってまだ20年程。
今までの神の様に、世界の為なら伴侶を切り捨てるなんて潔さはない。
どれだけ能力が高かろうとも、その意識はまだまだ人間の範囲を出ない。
魔王として君臨する伴侶を取り戻そうとはしても、排除することは出来ないであろう。
いや、魔王を排除してもそれはそれで面白い。
あの忌々しい女の絶望する顔が見れるならそれに越したことはない。
『悪意の概念』にとって、予想通りの動きを魔王はしないが、忌々しい全能神を傷つける事が出来るので今の状態は悪く無い。
全能神が魔王と対峙するその時を夢見て、『悪意の概念』は笑いが止まらない。
『悪意の概念』は全能神であるサイヒの能力や性格は見こうしていた。
だが魔王の能力や性格を把握していなかった。
魔王は、ルークは命を捧げる程にサイヒを愛していた。
いや愛している。
自分の残された自我は、全てサイヒに向けられていた。
記憶などない。
意識は殆どない。
全能神が敵だと『悪意の概念』にそう意識に植え付けられている。
それでもルークはサイヒを求める。
魔王は玉座の間に居るだけだ。
それだけで悪魔たちは喜んだ。
からの玉座に主が戻ってきた。
それだけで悪魔たちは喜んだのだ。
魔王が覚醒してから20年、何処で何をしていたのかを知っている悪魔は居ない。
知っている者がいたなら、もっと魔王の行動を警戒することが出来ただろう。
魔王の今の望みは天界からの御使いを手に入れる事だ。
傍に行ったのは1度きり。
それでも魔王は求めてしまった。
天界からの御使いを。
本能が強く、アレは己のモノだとその存在を求めた。
天界からの使者、リリィ・オブ・ザ・ヴァリーと接触したあの日だけ寝ることが出来た。
魔王は睡眠を特に必要としない。
だがリリィと出会ったその日は心地良い眠りに入れた。
それは魔王が意識している中で、最も甘美な時間であった。
あの香りがあれば、再び甘美な時間を過ごすことが出来る。
魔王は悪魔たちが地上に出る時に、何とかしてリリィを己の隣に連れてこれないか考える。
あの存在があれば、魔王はもうそれだけで満足だ。
あの優しく甘い香りに包まれて、しなやかな肢体を抱きしめて眠りにつきたい。
20年以上の時を経て、魔王、いや、ルークはサイヒに対して出会った時と同じ感情を胸に抱くのであった。
ベッドに横になっても意識が落ちることが無い。
自分は今までどうやって寝ていたのだろうか?
うっすらと残っている自我の中で魔王は考える。
魔王は自我が殆どない。
『悪意の概念』の操り人形状態だ。
それでも、この状態で済んでいるのは魔王の能力が高いからだろう。
他の悪魔であったら上位種でも『悪意の概念』の好きに動かせたであろうから。
魔王が自我を保っているせいで、『悪意の概念』の目的が中々果たせない。
本来ならもう既に地獄の蓋が空き、地上は悪魔に征服されているはずだった。
だが魔王が僅かながら自我を持つせいで、魔王はほぼ意思の無い存在になってしまった。
それでも魔王が居るだけで悪魔の能力が上がる。
王が居ると臣下の地力も上がるのだ。
なので魔王が地獄に居る事は必須であった。
それに目的の1つは『悪意の概念』が望んだ通りに進んでいる。
魔王を支配したのは、全能神の傍から引き剥がすため。
全能神が誰よりも寵愛を与える伴侶を奪うためである。
魔王が今地獄に居るのならソレは達成された。
今頃あの女は歯噛みしている事だろう。
全能神は甘い。
神になってまだ20年程。
今までの神の様に、世界の為なら伴侶を切り捨てるなんて潔さはない。
どれだけ能力が高かろうとも、その意識はまだまだ人間の範囲を出ない。
魔王として君臨する伴侶を取り戻そうとはしても、排除することは出来ないであろう。
いや、魔王を排除してもそれはそれで面白い。
あの忌々しい女の絶望する顔が見れるならそれに越したことはない。
『悪意の概念』にとって、予想通りの動きを魔王はしないが、忌々しい全能神を傷つける事が出来るので今の状態は悪く無い。
全能神が魔王と対峙するその時を夢見て、『悪意の概念』は笑いが止まらない。
『悪意の概念』は全能神であるサイヒの能力や性格は見こうしていた。
だが魔王の能力や性格を把握していなかった。
魔王は、ルークは命を捧げる程にサイヒを愛していた。
いや愛している。
自分の残された自我は、全てサイヒに向けられていた。
記憶などない。
意識は殆どない。
全能神が敵だと『悪意の概念』にそう意識に植え付けられている。
それでもルークはサイヒを求める。
魔王は玉座の間に居るだけだ。
それだけで悪魔たちは喜んだ。
からの玉座に主が戻ってきた。
それだけで悪魔たちは喜んだのだ。
魔王が覚醒してから20年、何処で何をしていたのかを知っている悪魔は居ない。
知っている者がいたなら、もっと魔王の行動を警戒することが出来ただろう。
魔王の今の望みは天界からの御使いを手に入れる事だ。
傍に行ったのは1度きり。
それでも魔王は求めてしまった。
天界からの御使いを。
本能が強く、アレは己のモノだとその存在を求めた。
天界からの使者、リリィ・オブ・ザ・ヴァリーと接触したあの日だけ寝ることが出来た。
魔王は睡眠を特に必要としない。
だがリリィと出会ったその日は心地良い眠りに入れた。
それは魔王が意識している中で、最も甘美な時間であった。
あの香りがあれば、再び甘美な時間を過ごすことが出来る。
魔王は悪魔たちが地上に出る時に、何とかしてリリィを己の隣に連れてこれないか考える。
あの存在があれば、魔王はもうそれだけで満足だ。
あの優しく甘い香りに包まれて、しなやかな肢体を抱きしめて眠りにつきたい。
20年以上の時を経て、魔王、いや、ルークはサイヒに対して出会った時と同じ感情を胸に抱くのであった。
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