聖女の力を姉に譲渡し国を出て行った元聖女は実は賢者でした~隣国の後宮で自重せずに生きていこうと思います~

高井繭来

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2章

【233話】

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 自衛隊の駐屯所は総合病院からはかなり距離がある。
 今は車で出掛けるのは無理がある。
 魔物に襲われた時に対処が遅れるからだ。

 車より馬力のある魔物なんて幾らでも居る。
 追いかけられたら引き離すことは不可能だし、ぶつかられたら中の人間事肉団子になる事は想像がつく位には、車で行動と言うものは危険なのだ。

 移動するなら戦車クラスの重機でないと危険を回避できないだろう。

 なので今回は戦車も入手したいと言うのが本音である。
 まだ生きている陸軍の自衛官が居れば、戦車を手に入れる事も不可能ではないだろう。
 車で移動できない今、大人数でも安全に移動できる手段が欲しい。
 戦車は多ければ多いほどいい。
 駐屯所に自衛官が生き延びている事を祈るしか今は出来ない。

 では戦車の無い今、どうやって駐屯所まで行くのか?

 それは騎従によってである。

 鈴蘭は魔獣を相手した時、殺さずに能力の封印だけして総合病院まで連れて帰る事がある。
 乗り物として飼育するのだ。
 そして魔獣も鈴蘭に逆らうのは無茶だと本能で悟るのか、大人しく鈴蘭に調教されている。
 だが鈴蘭以外に懐かないのでは意味がない。
 戦うスキルがある者には頻繁に、騎獣として扱えるよう訓練をしている。
 今回の選抜メンバーも騎従に乗れる者ばかりである。
 ユラだけは乗れないが、ミヤハルの腰にしがみ付いてタンデムをしている。

 騎獣は主と認めたものの言う事には反抗しない。
 今回のメンバーたちは必死に魔獣が自分の事を主と認めるように、力を注いだものたちなのである。
 やる気と言う意味ではミヤハルにもそう負けはしない。

 いきなり神を殺す気でいるミヤハルの方が例外なのだ。

 選抜メンバーは危なげなく騎獣に乗りこなす。
 そのスピードは車にも負けていない。
 何より小回りが利く。
 バイクのように、自分の身体が外に出ている分、乗りながら攻撃の魔術や法術を扱う事も出来る。

 そして選抜メンバーは駐屯所に向かったのだった。

 そして、ソコで運命の出会いをすることになる。
 着実にミヤハルやユラが『古代種』として覚醒する時期が近づいて来てるのであった。
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