下出部町内漫遊記

月芝

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071 襲来!一角怪獣ゴジマデ

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 みんなで作ったブロックのロボット。

『ニンバ』

 と命名する。
 名前の由来は二人乗りなことから、カクさんが「まるで二人羽織りのようじゃな」とつぶやいたこと。
 二人羽織り――ニニンバオリ。
 でもそのままだと、ちと長くて言いにくい。
 なので縮めることにした。

 拠点近くの空き地にてニンバの試運転をしてみたところ、コクピットがちょっと揺れるけど動きそのものは悪くない。腕とかもグリングリン回せちゃう。
 離れたところにあるビルめがけて、背中に搭載されている大砲の試射も行ってみたが、一発でビルがバラバラになっちゃったもので一同そろって「おぉーっ」と感嘆の声をあげた。

「これで何が来てもへっちゃらだね」
「おうとも。腕が鳴るわい。はやく戦いたいのぉ」

 俄然、やる気をみなぎらせるパイロットのふたり。
 設計開発を主導したジンさんも「あぁ、ニンバは無敵だ」と自信をにじませる。
 一枝さんからも「こいつは本当に頼りになりそうだね」との期待を寄せられたところで――

 ウ~~
  ウ~~
   ウ~~

 ブロックタウンにサイレンが鳴り響く。
 束の間の平穏が破られた。
 どうやら新たな危機が街に迫っているらしい。
 わたしたちは急ぎ防衛隊の拠点へと帰投する。

  〇

 戻ったわたしたちを待っていたのは、目を疑うような光景であった。
 拠点内に設置されてあるモニターに映し出されていたのは、サイのような角を持つ巨大怪獣の姿……

『ガーガー……一角怪獣ゴジマデ、襲来! 到達予定時刻は〇〇時△△分頃。下出部防衛隊は至急、街はずれに向かい防衛ラインを構築せよ。なんとしてもここで食い止め、ヤツの侵入を阻止するのだ』

 スピーカーからは、またぞろ無茶な指令が垂れ流されている。
 さっそくニンバの出番である。
 わたしたちはすぐに出動準備をすべくガレージへと向かった。

  〇

 ブロックランド郊外にて――
 わたしとカクさんはニンバに乗り込みスタンバイをしている。
 ジンさんは魔改造したジープにて、やや後方に控えている。一枝さんもそっちにいる。

 迎撃準備を整え待つことしばし。
 夕陽をバックにヤツがあらわれた。
 一角怪獣ゴジマデがドシンドシンと街に近づいてくる。
 ……大きい。
 ニンバよりも頭ひとつ分ほども背が高い。フォルムはまんまゴ〇ラで、さすがに丸パクリだと体裁が悪いからと、頭に角をつけて誤魔化しているかのよう。

 ゴジマデの方もわたしたちを捕捉したようで、さっそくこちらへと向かってこようとしたのだけれども――カチッ。

 踏み出したところで、ボンッ!
 地面が盛大に爆ぜた。
 地雷である。
 戦いが始まるまでに若干の余裕があったもので、作って埋めておいたのだ。

 えっ、ちょっと卑怯じゃない?

 ノンノン、これもまた立派な作戦である。
 カクさんは正面からガチンコ勝負をしたがるも、実力もわからない初見の相手に、いきなり組みつくとかナンセンス。
 とはジンさん談。
 よって相談の上で地雷を採用した。

 ボンッ! ボンッ! ボボボン!

 ひとつが爆ぜたら、周囲に埋めて合った分も連動して爆発するように仕掛けていたもので、たちまち一角怪獣ゴジマデの姿は爆炎と煙に呑み込まれてしまった。
 そしてわたしたちもこれをぼんやり眺めていたわけじゃない。
 ここぞとばかりに一斉に砲撃を開始する。

 ニンバが背負っている二門の砲がドンドンと火を噴き、ジンさんが駆る改造ジープの銃座が自動で照準をセットしては、シュヴィヴィヴィ~~~~~~ンと青白い怪光線を発射する。
 怒涛の攻勢、いきなりクライマックス!?
 容赦のない攻撃に「いいぞ、もっとやれ」と一枝さんが興奮して翼をバサバサ。

 もちろん、わたしたちも手を抜くつもりはない。
 いっきにたたみかけるべく、バンバン撃ちまくった。

「ギャアァァァァァース」

 一角怪獣ゴジマデの悲痛な叫びが戦場に木霊する。
 そのうちに対象の姿が完全に煙で見えなくなったもので、ジンさんが「待て」
 指示を受けて、わたしたちも砲撃を中断した。

 ひゅるりと生ぬるい風が吹く。
 固唾を飲んで見守る中、じきに煙が晴れていく。
 そしてわたしたちは大きく目を見張った。

 対象――なおも健在ナリ!

 本部隊はこれより接近戦へと移行する。


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