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番外編 後編
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あっという間に季節は過ぎ去り、私のお腹は大きくなった。お腹が大きくなりすぎて歩くことが困難になってしまったので、一日中ベッドで横になる生活になり、ハルト様はお仕事が終わってから、心配で私のそばにいるようになった。
お医者様からはお腹の大きさからして子供は2人いるかもしれないと告げられ、私はまた嬉しくて涙が出てきてしまった。今日ハルト様が帰ってきたらご報告しようと思う。
「おかえりなさいませ、ハルト様」
「今日も安静にしていたかい?」
「はい、安静にしていました! 実はですねご報告がありまして……」
「ん? 何かあったのかい? それとも、子供に何かあったのか‼︎」
「あ、まぁ、お腹の子のことなんですけど……なんと‼︎」
「なんと……?」
「二人いるかもしれないんですって‼︎」
「えぇぇぇぇ‼︎ それは大変だ! 用意するものが沢山できたぞ‼︎」
「……嬉しいですか?」
「もちろん! とても嬉しい‼︎ 性別はどっちだろうな? 男の子かな? 女の子かな? それともどちらも? 早く出てきてほしいな……」
「そうですね、早くお顔が見たいです」
「待ち遠しいな‼︎」
◇
月日が経ちついに生まれた。
「「おぎゃぁぁぁあ! おぎゃぁぁあ!」」
「元気な女の子と男の子ですよ!」
「ありがと、ございます……」
私は眠るように意識を失った……。
「…………る! ……しぇる‼︎ ……ミシェル‼︎‼︎ お願いだから目を開けてくれ!」
「……んぅん……ハ、ルトさま?」
「ミシェル‼︎ 大丈夫か⁉︎」
「泣かない、でくだ、さい……」
「お医者様、ミシェルはどうだ⁉︎」
「意識を取り戻されたので、山場は越えました。 ただし、しばらくは安静にしてなくてはいけません。栄養の取れるものを食べさせてあげてください」
「……ミシェル、無事でよかった……」
「私は、どうしたの、でしょうか?」
「ミシェルは二人を産んだ後、意識をなくして命が危なかったんだ……」
「そうでしたか……。無事に帰って来れて、よかったです」
「もう、無理はしないでくれ……。お願いだから……一人にしないでくれ……」
「一人にさせませんよ……。私達の子達はどこですか?」
「あ、あぁ今はマーサが見てくれているよ」
「よかったです……」
私はどうやら、命が危なかったらしい……。ハルト様を一人にするところだったわ。気をつけなくては……。
「お名前は考えてくれましたか?」
「あぁ、女の子がディアナ、男の子がマティマスでどうかな?」
「いい名前ですね! ディアナとマティアス。そういえばどちらが先に生まれましたか?」
「ディアナの方が先に生まれたよ。ディアナがお姉ちゃんでマティアスが弟だ」
「元気に育ってくれるといいですね……」
◇
5年後
「お母様ぁぁ!」
私を呼ぶ声が聞こえる。ハルト様に似た黒髪に私の瞳を継いだ緑色の瞳をした天使のような女の子。
「あら、ディアナどうしたの?」
「お花の冠、上手く作れました!」
「凄いわね、綺麗だわ!」
「お母様ぁー!」
今度は、私に似た薄茶色の髪にハルト様の瞳を継いだ赤い瞳をした天使のような男の子が駆け寄る。
「あらマティアスまでどうしたの?」
「僕もお花の冠作りました‼︎ お母様にあげます!」
「あら、嬉しいわ‼︎ ありがとう!」
「私がお母様にあげたかったのに! なんであげちゃうの!」
「僕が、お母様にあげたかったんだもん!」
「あらあら、どうしましょう……?」
「どうしたんだ?」
「あら、ハルト様いいところに」
ハルト様は私に近づき、ちゅっとキスをしてから尋ねてくる。
「ミシェル、どうかしたのか?」
「実は、二人とも私に花の冠を作ってくださったんですけどあいにく私の頭は一つしかないので一つしかかぶれないのです」
「なら、私が貰おう。ディアナ、お父様にもくれないか?」
「……仕方ないなぁ。今回はお父様にあげる」
「ディアナ、ありがとう」
「……どういたしまして」
ハルト様は極上の笑みを浮かべた。私はこの笑顔を見た瞬間、結婚してよかったと思った。
これからも笑いの絶えない家族の思い出が沢山できるといいな……。
私はこれからの未来がいっそう楽しみになった――。
お医者様からはお腹の大きさからして子供は2人いるかもしれないと告げられ、私はまた嬉しくて涙が出てきてしまった。今日ハルト様が帰ってきたらご報告しようと思う。
「おかえりなさいませ、ハルト様」
「今日も安静にしていたかい?」
「はい、安静にしていました! 実はですねご報告がありまして……」
「ん? 何かあったのかい? それとも、子供に何かあったのか‼︎」
「あ、まぁ、お腹の子のことなんですけど……なんと‼︎」
「なんと……?」
「二人いるかもしれないんですって‼︎」
「えぇぇぇぇ‼︎ それは大変だ! 用意するものが沢山できたぞ‼︎」
「……嬉しいですか?」
「もちろん! とても嬉しい‼︎ 性別はどっちだろうな? 男の子かな? 女の子かな? それともどちらも? 早く出てきてほしいな……」
「そうですね、早くお顔が見たいです」
「待ち遠しいな‼︎」
◇
月日が経ちついに生まれた。
「「おぎゃぁぁぁあ! おぎゃぁぁあ!」」
「元気な女の子と男の子ですよ!」
「ありがと、ございます……」
私は眠るように意識を失った……。
「…………る! ……しぇる‼︎ ……ミシェル‼︎‼︎ お願いだから目を開けてくれ!」
「……んぅん……ハ、ルトさま?」
「ミシェル‼︎ 大丈夫か⁉︎」
「泣かない、でくだ、さい……」
「お医者様、ミシェルはどうだ⁉︎」
「意識を取り戻されたので、山場は越えました。 ただし、しばらくは安静にしてなくてはいけません。栄養の取れるものを食べさせてあげてください」
「……ミシェル、無事でよかった……」
「私は、どうしたの、でしょうか?」
「ミシェルは二人を産んだ後、意識をなくして命が危なかったんだ……」
「そうでしたか……。無事に帰って来れて、よかったです」
「もう、無理はしないでくれ……。お願いだから……一人にしないでくれ……」
「一人にさせませんよ……。私達の子達はどこですか?」
「あ、あぁ今はマーサが見てくれているよ」
「よかったです……」
私はどうやら、命が危なかったらしい……。ハルト様を一人にするところだったわ。気をつけなくては……。
「お名前は考えてくれましたか?」
「あぁ、女の子がディアナ、男の子がマティマスでどうかな?」
「いい名前ですね! ディアナとマティアス。そういえばどちらが先に生まれましたか?」
「ディアナの方が先に生まれたよ。ディアナがお姉ちゃんでマティアスが弟だ」
「元気に育ってくれるといいですね……」
◇
5年後
「お母様ぁぁ!」
私を呼ぶ声が聞こえる。ハルト様に似た黒髪に私の瞳を継いだ緑色の瞳をした天使のような女の子。
「あら、ディアナどうしたの?」
「お花の冠、上手く作れました!」
「凄いわね、綺麗だわ!」
「お母様ぁー!」
今度は、私に似た薄茶色の髪にハルト様の瞳を継いだ赤い瞳をした天使のような男の子が駆け寄る。
「あらマティアスまでどうしたの?」
「僕もお花の冠作りました‼︎ お母様にあげます!」
「あら、嬉しいわ‼︎ ありがとう!」
「私がお母様にあげたかったのに! なんであげちゃうの!」
「僕が、お母様にあげたかったんだもん!」
「あらあら、どうしましょう……?」
「どうしたんだ?」
「あら、ハルト様いいところに」
ハルト様は私に近づき、ちゅっとキスをしてから尋ねてくる。
「ミシェル、どうかしたのか?」
「実は、二人とも私に花の冠を作ってくださったんですけどあいにく私の頭は一つしかないので一つしかかぶれないのです」
「なら、私が貰おう。ディアナ、お父様にもくれないか?」
「……仕方ないなぁ。今回はお父様にあげる」
「ディアナ、ありがとう」
「……どういたしまして」
ハルト様は極上の笑みを浮かべた。私はこの笑顔を見た瞬間、結婚してよかったと思った。
これからも笑いの絶えない家族の思い出が沢山できるといいな……。
私はこれからの未来がいっそう楽しみになった――。
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