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番外編 前編
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ハルト様と仲直りをして半年が過ぎたが、今日もハルト様の隣で私は目が覚める。
しかし、今日は体調が悪いのかなかなか起き上がることができない。
「やぁ、ミシェル……おはよう」
目をゆっくり開けたハルト様が挨拶をした。
「おはようございます、ハルト様……」
「どうかしたのかい? 調子が悪そうだけど……」
「すみません、体調がすぐれないみたいで……」
「それは大変だ! お医者様に診てもらおう!」
「いえ……。2、3日寝ていれば治ると思いますわ」
「いや、駄目だ! 今すぐに診てもらう!」
「安静にしていますから、お医者様は大丈夫ですよ……」
「……ミシェルがそこまで言うなら。でも早く帰ってくるからね! 待ってて!」
「えぇ、行ってらっしゃいませ……」
私はハルト様を見送り眠りについた――。
◇
次に目覚めたのがお昼過ぎだった。
ハルト様は一度お昼の時に帰ってきたらしいが私が寝ていたので顔だけ見て戻ったらしい。
「奥様、お加減はいかがですか?」
「熱が出てきたみたいね……。熱っぽいわ」
「それでは氷嚢を準備いたします」
「えぇ、よろしく……」
だんだん熱が出てきて、体が重くなってきた……。
食欲が湧かず、水しか口にしていない……。
「奥様、氷嚢をお持ちしました。お食事の方はいかがなさいますか?」
「食欲も湧かないからいいわ……」
「一口だけでも召し上がられませんか?」
「では、果物を持ってきてくれる?」
「はい、こちらに準備しております」
「では、いただきます……。ゔっ……」
私は上半身を無理やり起こし、果物が刺さったフォークを持ったが、果物の匂いを嗅いだ瞬間に吐き気が襲ってきた。
「やっぱり、下げてもらってもいいかしら。食べられそうにないわ……」
「かしこまりました……」
「私はもう一度寝るわね……。眠くなってきたわ」
「それでは、お休みなさいませ」
私はベットに横たわりすぐに眠った――。
次に起きた時は、夜だったみたいでハルト様がベットの隣に椅子を用意して座っていた。私は上半身を無理やり起こし、ハルト様に声をかける。
「ハルト様……お帰りなさいませ」
「ミシェル……大丈夫かい? 体の具合はどうだ?」
「すみません、まだ治らず……。熱も出てきたようで、ハルト様に移ったら危ないですわ。だからあまり私の所にいては駄目ですよ……」
「ミシェルを1人にしておくだなんてできない……。俺は移ってもいいから、ミシェルが無事でさえいればいい」
「では寝る時は別の部屋で寝てくださいませ……」
「あぁ、わかった。本当は嫌だがミシェルが言うなら仕方ない……」
「そこまで心配しなくても大丈夫ですよ」
「俺は心配するよ……。ミシェル、ご飯は食べられるか?」
「……すみません。食欲が湧かず……」
「でも、一口だけでも食べてくれないか? 食べなければミシェルがもたない……」
「では、果物をいいですか?」
「あ、あぁ。持ってこさせよう!」
ハルト様はそういうとマーサに果物を持って来させた。
「それじゃあミシェル、私が食べさせてあげる。口を開けて?」
「え、1人で食べられますよ?」
「私がしたいんだ……駄目かな?」
「仕方ないですね……」
「ミシェル、あーん」
「……ゔっ」
「ミシェル! 大丈夫かい!?」
私は口を開けたが、果物の匂いを嗅いだ瞬間、昼間と同様吐き気が襲ってきた……。
「はい、すみません……。やっぱり食べられないみたいです……」
「それではもう横になって休むかい?」
「申し訳ありませんが、そうさせていただきますわ」
「では、ゆっくり休むんだよ……。おやすみ、ミシェル」
「おやすみなさいませ、ハルト様」
私はそのあと横になり眠りについた。
次の日になっても体調は良くならず、その次の日も治らなかった。ついにはハルト様がもうお医者様を呼ぶと言うので次の日の朝に私は呼んでもらうことにした。
ハルト様に心配をかけてしまった……。
◇
体調が悪くなってから4日がたち、いまだに治らず熱っぽさと、倦怠感、食欲が湧かないなどの症状がある。今日のお昼頃にお医者様は来てくれることになったので、それまでは眠っていよう……。
お昼頃になりお医者様がいらっしゃった。ハルト様もお昼休憩で帰ってきてくれた……。
「では、体調が悪くなったのは4日前からで症状は微熱と倦怠感、食欲不振ですね」
「はい、そうです」
「先生、ミシェルは大丈夫なんですか!?」
「少し待っててください、奥様に質問するので旦那様は外でお待ちになってもらってもいいですか?」
「どうして! 俺はここに居たら駄目なのか!」
「そうではありません。少々奥様が恥ずかしがると思いますので……」
「ハルト様、お願いします……」
「わかった……」
ハルト様が名残惜しそうに部屋から出て行った。
「それでは質問いたしますね」
「はい……」
「いつにも増して眠気はありますか?」
「あぁ、そうですね。いつもよりは眠いです……」
「それと月のものはいつが最後でしたか?」
「えぇと、そういえば一ヶ月くらい前です……」
「では周期的にいつ頃ですか?」
「先週くらいだったと思います」
「なるほど、質問は以上です。旦那様をお呼びしますね」
「はい……」
ハルト様が部屋に入ってきて様子を伺ってきた。
「ミシェル大丈夫か?」
「はい、私は大丈夫ですよ」
「それでは、旦那様、奥様、診察結果を申し上げます。奥様は……おめでとうございます、妊娠5週目かと思われます」
「えっ……妊娠、私が?」
「ミシェル! ……やったな!」
「……」
私はあまりの衝撃に言葉を無くした。自然と両目から涙がポロポロと落ちてきて心の中がじんわりと温かくなった。
「……ハルト様! あなたとの子供ができました! ……嬉しいです、ありがとう……ございます」
「こちらこそ、ありがとう!」
私とハルト様は抱き合い、ハルト様の両目には涙が浮かんでおり、とても嬉しそうだった。
「おめでとうございます。でも奥様は安静にしてください。しかし適度には運動をしてください、食事は無理せず食べてください。水分はこまめにとってくださいね」
「はい、ありがとうございました!」
「先生、ありがとう」
「それでは、お大事にしてください。また定期的に診察に伺いますのでその時はよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「またよろしく頼む」
先生は帰り、私達は嬉しさのあまりまた涙を流して喜んだ。
「ミシェル、生まれるまでは安静にするんだぞ!」
「はい、安静にしていますよ。今から楽しみですね」
「あぁ、元気な子が生まれてくるといいな……」
「男の子と女の子どちらがよろしいですか?」
「俺はどちらでも構わないよ、ただミシェルに似ている子がいい」
「私はハルト様に似た子がいいです」
「スクスク育って無事に産まれてくれよ……」
「待ち遠しいですね……」
「あぁ、早く産まれて欲しいな」
私達は子供の誕生を待ち遠しく思う……。
男の子でも女の子でもどちらでも愛せるので、ただ元気に産まれてきて欲しいと願いを込め、お腹をさすった……。
しかし、今日は体調が悪いのかなかなか起き上がることができない。
「やぁ、ミシェル……おはよう」
目をゆっくり開けたハルト様が挨拶をした。
「おはようございます、ハルト様……」
「どうかしたのかい? 調子が悪そうだけど……」
「すみません、体調がすぐれないみたいで……」
「それは大変だ! お医者様に診てもらおう!」
「いえ……。2、3日寝ていれば治ると思いますわ」
「いや、駄目だ! 今すぐに診てもらう!」
「安静にしていますから、お医者様は大丈夫ですよ……」
「……ミシェルがそこまで言うなら。でも早く帰ってくるからね! 待ってて!」
「えぇ、行ってらっしゃいませ……」
私はハルト様を見送り眠りについた――。
◇
次に目覚めたのがお昼過ぎだった。
ハルト様は一度お昼の時に帰ってきたらしいが私が寝ていたので顔だけ見て戻ったらしい。
「奥様、お加減はいかがですか?」
「熱が出てきたみたいね……。熱っぽいわ」
「それでは氷嚢を準備いたします」
「えぇ、よろしく……」
だんだん熱が出てきて、体が重くなってきた……。
食欲が湧かず、水しか口にしていない……。
「奥様、氷嚢をお持ちしました。お食事の方はいかがなさいますか?」
「食欲も湧かないからいいわ……」
「一口だけでも召し上がられませんか?」
「では、果物を持ってきてくれる?」
「はい、こちらに準備しております」
「では、いただきます……。ゔっ……」
私は上半身を無理やり起こし、果物が刺さったフォークを持ったが、果物の匂いを嗅いだ瞬間に吐き気が襲ってきた。
「やっぱり、下げてもらってもいいかしら。食べられそうにないわ……」
「かしこまりました……」
「私はもう一度寝るわね……。眠くなってきたわ」
「それでは、お休みなさいませ」
私はベットに横たわりすぐに眠った――。
次に起きた時は、夜だったみたいでハルト様がベットの隣に椅子を用意して座っていた。私は上半身を無理やり起こし、ハルト様に声をかける。
「ハルト様……お帰りなさいませ」
「ミシェル……大丈夫かい? 体の具合はどうだ?」
「すみません、まだ治らず……。熱も出てきたようで、ハルト様に移ったら危ないですわ。だからあまり私の所にいては駄目ですよ……」
「ミシェルを1人にしておくだなんてできない……。俺は移ってもいいから、ミシェルが無事でさえいればいい」
「では寝る時は別の部屋で寝てくださいませ……」
「あぁ、わかった。本当は嫌だがミシェルが言うなら仕方ない……」
「そこまで心配しなくても大丈夫ですよ」
「俺は心配するよ……。ミシェル、ご飯は食べられるか?」
「……すみません。食欲が湧かず……」
「でも、一口だけでも食べてくれないか? 食べなければミシェルがもたない……」
「では、果物をいいですか?」
「あ、あぁ。持ってこさせよう!」
ハルト様はそういうとマーサに果物を持って来させた。
「それじゃあミシェル、私が食べさせてあげる。口を開けて?」
「え、1人で食べられますよ?」
「私がしたいんだ……駄目かな?」
「仕方ないですね……」
「ミシェル、あーん」
「……ゔっ」
「ミシェル! 大丈夫かい!?」
私は口を開けたが、果物の匂いを嗅いだ瞬間、昼間と同様吐き気が襲ってきた……。
「はい、すみません……。やっぱり食べられないみたいです……」
「それではもう横になって休むかい?」
「申し訳ありませんが、そうさせていただきますわ」
「では、ゆっくり休むんだよ……。おやすみ、ミシェル」
「おやすみなさいませ、ハルト様」
私はそのあと横になり眠りについた。
次の日になっても体調は良くならず、その次の日も治らなかった。ついにはハルト様がもうお医者様を呼ぶと言うので次の日の朝に私は呼んでもらうことにした。
ハルト様に心配をかけてしまった……。
◇
体調が悪くなってから4日がたち、いまだに治らず熱っぽさと、倦怠感、食欲が湧かないなどの症状がある。今日のお昼頃にお医者様は来てくれることになったので、それまでは眠っていよう……。
お昼頃になりお医者様がいらっしゃった。ハルト様もお昼休憩で帰ってきてくれた……。
「では、体調が悪くなったのは4日前からで症状は微熱と倦怠感、食欲不振ですね」
「はい、そうです」
「先生、ミシェルは大丈夫なんですか!?」
「少し待っててください、奥様に質問するので旦那様は外でお待ちになってもらってもいいですか?」
「どうして! 俺はここに居たら駄目なのか!」
「そうではありません。少々奥様が恥ずかしがると思いますので……」
「ハルト様、お願いします……」
「わかった……」
ハルト様が名残惜しそうに部屋から出て行った。
「それでは質問いたしますね」
「はい……」
「いつにも増して眠気はありますか?」
「あぁ、そうですね。いつもよりは眠いです……」
「それと月のものはいつが最後でしたか?」
「えぇと、そういえば一ヶ月くらい前です……」
「では周期的にいつ頃ですか?」
「先週くらいだったと思います」
「なるほど、質問は以上です。旦那様をお呼びしますね」
「はい……」
ハルト様が部屋に入ってきて様子を伺ってきた。
「ミシェル大丈夫か?」
「はい、私は大丈夫ですよ」
「それでは、旦那様、奥様、診察結果を申し上げます。奥様は……おめでとうございます、妊娠5週目かと思われます」
「えっ……妊娠、私が?」
「ミシェル! ……やったな!」
「……」
私はあまりの衝撃に言葉を無くした。自然と両目から涙がポロポロと落ちてきて心の中がじんわりと温かくなった。
「……ハルト様! あなたとの子供ができました! ……嬉しいです、ありがとう……ございます」
「こちらこそ、ありがとう!」
私とハルト様は抱き合い、ハルト様の両目には涙が浮かんでおり、とても嬉しそうだった。
「おめでとうございます。でも奥様は安静にしてください。しかし適度には運動をしてください、食事は無理せず食べてください。水分はこまめにとってくださいね」
「はい、ありがとうございました!」
「先生、ありがとう」
「それでは、お大事にしてください。また定期的に診察に伺いますのでその時はよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「またよろしく頼む」
先生は帰り、私達は嬉しさのあまりまた涙を流して喜んだ。
「ミシェル、生まれるまでは安静にするんだぞ!」
「はい、安静にしていますよ。今から楽しみですね」
「あぁ、元気な子が生まれてくるといいな……」
「男の子と女の子どちらがよろしいですか?」
「俺はどちらでも構わないよ、ただミシェルに似ている子がいい」
「私はハルト様に似た子がいいです」
「スクスク育って無事に産まれてくれよ……」
「待ち遠しいですね……」
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