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4.5.6で浮かれて
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アルバの太腿に乗せた手を握られて、腰ごと抱き寄せられた。唇が紙一枚程しか離れていない距離に近付いた。その距離を埋めたのはリオールだった。
「ンっ、ぅ……、んん……」
舌を入れてきたのはアルバだった。ちゅ、ちゅぱ、と唾液の混じり合う音が響く。リオールは太腿を擦り合わせ、もどかしげに体を捩った。アルバは大きな手でリオールの股に触れて、擦る。
「ぁ……ッ! あふっ、はぅ!!」
「お前は感じやすすぎる」
「ある、ば、だから……!」
リオールもアルバも、異母兄の来訪から発情期ではない時に触れ合うことに抵抗がなくなった。ソファにうつ伏せで寝転がらせ、アルバはリオールの背中に覆い被さるように触れ合ってくる。体のラインをアルバがなぞり、するりと体の前に手を回す。ぐりぐりと乳首が捏ねられた。
「ぁ! ア……ッ!! ある……ッ」
勃ったものがごりごりと尻のあわいを擦り付けられる。リオールは強請るように勝手に腰を上げる。アルバはふーっ、と息を吐き体を起こす。
「明日、立てなくなるぞ」
「……ん、立ちます、から……!」
リオールの顔の横についたアルバの手を、握った。リオールは手を伸ばし、アルバの雄を服越しに撫でる。
「あふっ、ぁ!! ふとぃッ……、ふと、いのっ!!」
「全部飲み込んでるのに何を文句言ってるんだ」
「もんくじゃ、ない、もんっ……!! ぉ"おっ!! ぅ、ぐ! はぁっ! はっ!!」
「文句じゃないなら何だ? 賛辞か?」
褒めてない、と言いたいのにごちゅごちゅと荒い腰遣いにリオールは母音しか溢せなかった。緩く香るフェロモンと汗の匂い。リオールは瞳を蕩けさせながら、息を吸い込む。正直、ヒートでない番がセックスをする理由はない。いつものように濡れないし、面倒である。アルバは丁寧に解して舌で舐めて貫いたから痛みなど無くて、むしろ気持ちが良すぎる。
「アあぁ!! ッあふ、ひっ!! イっちゃ!! ンン"っ、ん!!」
最後、アルバが腰をぐっぐっと押し込み、リオールの体を痛いほど抱き締めて、中でイった。ずるっと引き抜かれて、リオールはくたりとソファに横たわる。アルバは精の入った膜を捨てた。それをぼんやり眺めていると、リオールの体をアルバはベッドに寝かせた。
「アルバ、隣で寝よ……」
「お前は、自己主張をしない男だった。最近は何か違う」
ドキッとした。アルバはそれでもリオールの頬にかかった髪を優しく掻き上げた。
「いや、ですか」
「嫌じゃない」
優しく唇がこめかみに落とされた。抱き締められ、ゆっくりと眠る。
夜にふと目が覚めた。アルバは眠っていたので起こさないようにベッドから降りた。他人の屋敷を自由に歩くのはどうかとも思ったが何だか目が冴えてしまった。王子の別邸だから、失礼のないようにしなくてはいけないが、もしかして何か今後のヒントになることが隠されているかもしれないと思った。
リオールが一度死んだ後に読んだ本は、アルバもリオールもただの引き立て役で、物語の主人公はこの屋敷の主人である王子と聖人の物語だったからだ。少しだけ、少しだけと言い聞かせて外に出た。あの時はアルバのことが気になって王子と聖人の物語は頭に入ってこなかった。もう一度でもあの本が読めれば分かるのかもしれない。
にゃあ、と猫が鳴いた。リオールは足元に猫がいたことなど知らなかった。尻尾を踏んだかと思ってごめんね、と声を掛ける。
「本を探してるんだ、きみ、知らないかな」
小さな声で話す。猫は首を傾げるばかりだ。そりゃそうか。何を馬鹿なことをと我に返り、猫にバイバイと言った。しかし猫はリオールを呼ぶように、ニャアと鳴き歩き出す。リオールが付いてこないと何故と言わんばかりに小首を傾げる。急かすようにニャア! と大きな声でもう一度鳴いた。分かったよ、とリオールは猫の後ろをついて行った。
しばらく歩くと、猫は走って行ってしまった。どこに行ったかは分かる。大きなステンドグラスの窓に人が座っていて、その人が本を読んでいた。猫はその人の膝の上に乗っかる。
「……ああ、君か」
「あっ、あの……すみません、俺、怪しいものじゃ」
「会いたかった。観測者よ」
黒いローブを深く被っていたが、リオールの方を見るとそのきらきらと輝く綺麗な瞳が覗いていた。オーロラのような、輝きを発する瞳に、銀色の髪、リオールは言葉を失った。
「きみ?」
「はい……、すみません、あまりに、美しかったので……」
「僕が? はは、君は素直だ。あまり直接言ってくる人はいないよ」
リオールは何だか自分が恥ずかしくなってきて、髪を手櫛ですいた。寝起きのまま特に身支度もせずに出てきてしまったし、いくらリオールが着飾っても、彼の前に立つと恥ずかしさを覚えるだろう。彼はにこりと笑った。
「あの、どこかでお会いしたことが……、あるのでしょうか」
「いいや。僕が勝手に知ってるだけだ」
にゃあ、と猫が鳴く。リオールは意味が分からず首を傾げる。彼は髪を耳にかける。背がさらりと高く、銀糸のように綺麗な髪は芸術品のようだった。
「あの、貴方は……」
「早く寝た方がいい。明日は忙しいのでは?」
にこ、と微笑まれた。リオールは有無を言わせないその彼の表情に、何も聞けなくなった。はい、と返事をして、部屋に戻った。きっと今日は何も探せないと察した。
静かに部屋に戻るとアルバは変わらず眠っていた。リオールがその腕の中に潜り込むと、アルバは無意識に抱き締めた。
「ンっ、ぅ……、んん……」
舌を入れてきたのはアルバだった。ちゅ、ちゅぱ、と唾液の混じり合う音が響く。リオールは太腿を擦り合わせ、もどかしげに体を捩った。アルバは大きな手でリオールの股に触れて、擦る。
「ぁ……ッ! あふっ、はぅ!!」
「お前は感じやすすぎる」
「ある、ば、だから……!」
リオールもアルバも、異母兄の来訪から発情期ではない時に触れ合うことに抵抗がなくなった。ソファにうつ伏せで寝転がらせ、アルバはリオールの背中に覆い被さるように触れ合ってくる。体のラインをアルバがなぞり、するりと体の前に手を回す。ぐりぐりと乳首が捏ねられた。
「ぁ! ア……ッ!! ある……ッ」
勃ったものがごりごりと尻のあわいを擦り付けられる。リオールは強請るように勝手に腰を上げる。アルバはふーっ、と息を吐き体を起こす。
「明日、立てなくなるぞ」
「……ん、立ちます、から……!」
リオールの顔の横についたアルバの手を、握った。リオールは手を伸ばし、アルバの雄を服越しに撫でる。
「あふっ、ぁ!! ふとぃッ……、ふと、いのっ!!」
「全部飲み込んでるのに何を文句言ってるんだ」
「もんくじゃ、ない、もんっ……!! ぉ"おっ!! ぅ、ぐ! はぁっ! はっ!!」
「文句じゃないなら何だ? 賛辞か?」
褒めてない、と言いたいのにごちゅごちゅと荒い腰遣いにリオールは母音しか溢せなかった。緩く香るフェロモンと汗の匂い。リオールは瞳を蕩けさせながら、息を吸い込む。正直、ヒートでない番がセックスをする理由はない。いつものように濡れないし、面倒である。アルバは丁寧に解して舌で舐めて貫いたから痛みなど無くて、むしろ気持ちが良すぎる。
「アあぁ!! ッあふ、ひっ!! イっちゃ!! ンン"っ、ん!!」
最後、アルバが腰をぐっぐっと押し込み、リオールの体を痛いほど抱き締めて、中でイった。ずるっと引き抜かれて、リオールはくたりとソファに横たわる。アルバは精の入った膜を捨てた。それをぼんやり眺めていると、リオールの体をアルバはベッドに寝かせた。
「アルバ、隣で寝よ……」
「お前は、自己主張をしない男だった。最近は何か違う」
ドキッとした。アルバはそれでもリオールの頬にかかった髪を優しく掻き上げた。
「いや、ですか」
「嫌じゃない」
優しく唇がこめかみに落とされた。抱き締められ、ゆっくりと眠る。
夜にふと目が覚めた。アルバは眠っていたので起こさないようにベッドから降りた。他人の屋敷を自由に歩くのはどうかとも思ったが何だか目が冴えてしまった。王子の別邸だから、失礼のないようにしなくてはいけないが、もしかして何か今後のヒントになることが隠されているかもしれないと思った。
リオールが一度死んだ後に読んだ本は、アルバもリオールもただの引き立て役で、物語の主人公はこの屋敷の主人である王子と聖人の物語だったからだ。少しだけ、少しだけと言い聞かせて外に出た。あの時はアルバのことが気になって王子と聖人の物語は頭に入ってこなかった。もう一度でもあの本が読めれば分かるのかもしれない。
にゃあ、と猫が鳴いた。リオールは足元に猫がいたことなど知らなかった。尻尾を踏んだかと思ってごめんね、と声を掛ける。
「本を探してるんだ、きみ、知らないかな」
小さな声で話す。猫は首を傾げるばかりだ。そりゃそうか。何を馬鹿なことをと我に返り、猫にバイバイと言った。しかし猫はリオールを呼ぶように、ニャアと鳴き歩き出す。リオールが付いてこないと何故と言わんばかりに小首を傾げる。急かすようにニャア! と大きな声でもう一度鳴いた。分かったよ、とリオールは猫の後ろをついて行った。
しばらく歩くと、猫は走って行ってしまった。どこに行ったかは分かる。大きなステンドグラスの窓に人が座っていて、その人が本を読んでいた。猫はその人の膝の上に乗っかる。
「……ああ、君か」
「あっ、あの……すみません、俺、怪しいものじゃ」
「会いたかった。観測者よ」
黒いローブを深く被っていたが、リオールの方を見るとそのきらきらと輝く綺麗な瞳が覗いていた。オーロラのような、輝きを発する瞳に、銀色の髪、リオールは言葉を失った。
「きみ?」
「はい……、すみません、あまりに、美しかったので……」
「僕が? はは、君は素直だ。あまり直接言ってくる人はいないよ」
リオールは何だか自分が恥ずかしくなってきて、髪を手櫛ですいた。寝起きのまま特に身支度もせずに出てきてしまったし、いくらリオールが着飾っても、彼の前に立つと恥ずかしさを覚えるだろう。彼はにこりと笑った。
「あの、どこかでお会いしたことが……、あるのでしょうか」
「いいや。僕が勝手に知ってるだけだ」
にゃあ、と猫が鳴く。リオールは意味が分からず首を傾げる。彼は髪を耳にかける。背がさらりと高く、銀糸のように綺麗な髪は芸術品のようだった。
「あの、貴方は……」
「早く寝た方がいい。明日は忙しいのでは?」
にこ、と微笑まれた。リオールは有無を言わせないその彼の表情に、何も聞けなくなった。はい、と返事をして、部屋に戻った。きっと今日は何も探せないと察した。
静かに部屋に戻るとアルバは変わらず眠っていた。リオールがその腕の中に潜り込むと、アルバは無意識に抱き締めた。
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