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「……リリアン。君は、もう俺とは釣り合わないんだ」
その言葉を聞いたのは、三か月前の夜会だった。
煌びやかなシャンデリアの下、甘い香水と皮肉まじりの笑い声が混ざりあう中で、私はただ立ち尽くしていた。
目の前にいるのは、かつて婚約者だった青年――侯爵家の跡取り、アルフレッド・グレイス。
冷たく、完璧な微笑み。
でも、私を見下ろす瞳の奥には、うっすらと迷いが見えていたのを私は見逃さなかった。
「……そう。じゃあ、終わりね」
私はそう言って、シャンパングラスをテーブルに戻した。
周囲の令嬢たちは息を呑み、誰もが私の次の言葉を待っていた。
でも私は、泣かない。縋らない。彼に愛されていた日々は、確かにあったけれど――それでも。
「別れてくれて、ありがとう。あなたの“釣り合わない”って言葉、忘れないわ」
それから三か月。
私は侯爵家令嬢としての立場を失いながらも、静かに過ごしていた……はずだった。
けれど、人生は皮肉なもの。運命の歯車は、想像よりもずっと軽く回る。
「リリアン嬢、あなたの魔導式計算の論文、見ました。実に素晴らしい」
そう言って現れたのは、隣国アステリア王国の第二王子――レオン・アステリア。
金の髪、深い青の瞳。人を包み込むような微笑み。
彼は、私の研究――“魔法と機械の融合”という新しい分野に興味を示してくれたのだ。
もともと私には魔力がほとんどなかった。
貴族社会では致命的な欠点。アルフレッドが私を「釣り合わない」と言った理由も、それだった。
けれど、私はただ弱いままで終わりたくなかった。
だからこそ、“魔導器”という形で、自分の力を作り出した。
その成果を認めてくれたのが、他国の王子。
……なんて皮肉で、爽快な展開だろう。
「ありがとうございます。ですが、まだ未完成で……」
「謙遜は不要ですよ。あなたのような女性がこの国にいるなんて、驚きです。もしよければ――今度、我が国の研究院に来ませんか?」
その誘いに、私は一瞬だけ息をのんだ。
まさか、そんな話になるなんて。
「……考えさせてください」
「もちろん。返事は急ぎません」
柔らかく微笑む彼に、胸の奥がざわめいた。
“私を見てくれている”――その事実だけで、心が少しずつ、解けていくようだった。
そして数日後。
社交界では、もうすっかり新しい噂で持ちきりになっていた。
「ねぇ聞いた? リリアン嬢、隣国の王子に招かれたらしいわ」
「“釣り合わない”って言ってたアルフレッド様、顔真っ青ですって」
「まあ、当然よね。あれだけ素晴らしい人だったのに、見る目がなかったのよ」
その噂は、瞬く間に貴族の間を駆け抜けた。
……そして案の定、彼が現れたのは数日後だった。
「久しぶりだね、リリアン」
社交サロンのバルコニーで、私は涼しい風に吹かれていた。
そこに現れたアルフレッドの顔は、あの時とは違っていた。
完璧な笑みではなく、どこか余裕を失ったような表情。
「……何の用かしら。釣り合わない女に、話すことなんてないはずでしょ?」
「その言葉、まだ根に持ってるのか」
「当然でしょ? あの時、あなたがそう言ったのよ」
「……あれは……仕方なかった。君を守るためだった」
「守る? 私を“傷つけて”?」
思わず声が冷えた。
彼は何か言い訳を探すように視線を泳がせたが、私はもう、その顔に惑わされない。
「アルフレッド様。今さら、あなたがどう思おうと関係ありません。私は私の道を行きます」
「……その王子のところへ?」
「ええ。招かれているの。研究を続けるために」
「……そうか。つまり……彼のもとへ“嫁ぐ”つもりか?」
その瞬間、彼の声が低く濁った。
嫉妬。
それは、確かに感じ取れるほどに、あからさまだった。
「ふふ……アルフレッド様。あなた、今さら嫉妬してるの?」
「そ、そんなことは――!」
「だって、“釣り合わない”んでしょ? 私とあなたは」
私は微笑んだ。
あの日、涙でかすんでいた世界が、今は驚くほど澄んで見える。
「あなたの目には、私はただの無力な令嬢にしか見えなかった。でもね、今の私は違う。自分の力で、未来を切り開くの」
「……リリアン……」
彼の声が震えた。
でも私はもう、立ち止まらない。
数日後。
王立魔導研究院の庭園で、私は再びレオン殿下と会っていた。
「君の発想は本当に面白い。もし君がこの研究を完成させたら、世界が変わるかもしれない」
「そんな大げさな……でも、うれしいです」
殿下は穏やかに笑うと、私の髪に手を伸ばしかけて――途中で止めた。
その一瞬の躊躇に、胸の奥が温かくなる。
「すみません。つい、魅入ってしまって」
「……っ」
頬が熱くなるのを隠すように、私は視線を逸らした。
こんなふうに優しい言葉を向けられたのは、いつ以来だろう。
アルフレッドの冷たい視線を思い出すたびに、胸がざらついたけれど――今は違う。
少しだけ、未来が明るく見える。
夜。
部屋に戻ると、机の上に手紙が一通置かれていた。
差出人は――アルフレッド・グレイス。
『リリアン。君が何を望むとしても、もう一度だけ、会って話がしたい。どうか、この手紙を読んでくれたなら、明日の夜、王都の南の庭園に来てほしい。君に伝えたいことがある。――アルフレッド』
「……今さら、何を言うつもりなのかしら」
呟いた声は、少しだけ震えていた。
怒りか、哀しみか、それとも――まだどこかに残る情なのか。
でも、行かないという選択肢はなかった。
過去に決着をつけるために。
そして、“釣り合わない”と言われた自分が、どれほど変わったのかを見せるために。
鏡に映る自分を見つめる。
以前よりも凛とした顔。
強く、まっすぐな瞳。
あの時の私とは、もう違う。
「アルフレッド様。今さら嫉妬しても、遅いのよ」
小さく笑って、私は外套を羽織った。
その言葉を聞いたのは、三か月前の夜会だった。
煌びやかなシャンデリアの下、甘い香水と皮肉まじりの笑い声が混ざりあう中で、私はただ立ち尽くしていた。
目の前にいるのは、かつて婚約者だった青年――侯爵家の跡取り、アルフレッド・グレイス。
冷たく、完璧な微笑み。
でも、私を見下ろす瞳の奥には、うっすらと迷いが見えていたのを私は見逃さなかった。
「……そう。じゃあ、終わりね」
私はそう言って、シャンパングラスをテーブルに戻した。
周囲の令嬢たちは息を呑み、誰もが私の次の言葉を待っていた。
でも私は、泣かない。縋らない。彼に愛されていた日々は、確かにあったけれど――それでも。
「別れてくれて、ありがとう。あなたの“釣り合わない”って言葉、忘れないわ」
それから三か月。
私は侯爵家令嬢としての立場を失いながらも、静かに過ごしていた……はずだった。
けれど、人生は皮肉なもの。運命の歯車は、想像よりもずっと軽く回る。
「リリアン嬢、あなたの魔導式計算の論文、見ました。実に素晴らしい」
そう言って現れたのは、隣国アステリア王国の第二王子――レオン・アステリア。
金の髪、深い青の瞳。人を包み込むような微笑み。
彼は、私の研究――“魔法と機械の融合”という新しい分野に興味を示してくれたのだ。
もともと私には魔力がほとんどなかった。
貴族社会では致命的な欠点。アルフレッドが私を「釣り合わない」と言った理由も、それだった。
けれど、私はただ弱いままで終わりたくなかった。
だからこそ、“魔導器”という形で、自分の力を作り出した。
その成果を認めてくれたのが、他国の王子。
……なんて皮肉で、爽快な展開だろう。
「ありがとうございます。ですが、まだ未完成で……」
「謙遜は不要ですよ。あなたのような女性がこの国にいるなんて、驚きです。もしよければ――今度、我が国の研究院に来ませんか?」
その誘いに、私は一瞬だけ息をのんだ。
まさか、そんな話になるなんて。
「……考えさせてください」
「もちろん。返事は急ぎません」
柔らかく微笑む彼に、胸の奥がざわめいた。
“私を見てくれている”――その事実だけで、心が少しずつ、解けていくようだった。
そして数日後。
社交界では、もうすっかり新しい噂で持ちきりになっていた。
「ねぇ聞いた? リリアン嬢、隣国の王子に招かれたらしいわ」
「“釣り合わない”って言ってたアルフレッド様、顔真っ青ですって」
「まあ、当然よね。あれだけ素晴らしい人だったのに、見る目がなかったのよ」
その噂は、瞬く間に貴族の間を駆け抜けた。
……そして案の定、彼が現れたのは数日後だった。
「久しぶりだね、リリアン」
社交サロンのバルコニーで、私は涼しい風に吹かれていた。
そこに現れたアルフレッドの顔は、あの時とは違っていた。
完璧な笑みではなく、どこか余裕を失ったような表情。
「……何の用かしら。釣り合わない女に、話すことなんてないはずでしょ?」
「その言葉、まだ根に持ってるのか」
「当然でしょ? あの時、あなたがそう言ったのよ」
「……あれは……仕方なかった。君を守るためだった」
「守る? 私を“傷つけて”?」
思わず声が冷えた。
彼は何か言い訳を探すように視線を泳がせたが、私はもう、その顔に惑わされない。
「アルフレッド様。今さら、あなたがどう思おうと関係ありません。私は私の道を行きます」
「……その王子のところへ?」
「ええ。招かれているの。研究を続けるために」
「……そうか。つまり……彼のもとへ“嫁ぐ”つもりか?」
その瞬間、彼の声が低く濁った。
嫉妬。
それは、確かに感じ取れるほどに、あからさまだった。
「ふふ……アルフレッド様。あなた、今さら嫉妬してるの?」
「そ、そんなことは――!」
「だって、“釣り合わない”んでしょ? 私とあなたは」
私は微笑んだ。
あの日、涙でかすんでいた世界が、今は驚くほど澄んで見える。
「あなたの目には、私はただの無力な令嬢にしか見えなかった。でもね、今の私は違う。自分の力で、未来を切り開くの」
「……リリアン……」
彼の声が震えた。
でも私はもう、立ち止まらない。
数日後。
王立魔導研究院の庭園で、私は再びレオン殿下と会っていた。
「君の発想は本当に面白い。もし君がこの研究を完成させたら、世界が変わるかもしれない」
「そんな大げさな……でも、うれしいです」
殿下は穏やかに笑うと、私の髪に手を伸ばしかけて――途中で止めた。
その一瞬の躊躇に、胸の奥が温かくなる。
「すみません。つい、魅入ってしまって」
「……っ」
頬が熱くなるのを隠すように、私は視線を逸らした。
こんなふうに優しい言葉を向けられたのは、いつ以来だろう。
アルフレッドの冷たい視線を思い出すたびに、胸がざらついたけれど――今は違う。
少しだけ、未来が明るく見える。
夜。
部屋に戻ると、机の上に手紙が一通置かれていた。
差出人は――アルフレッド・グレイス。
『リリアン。君が何を望むとしても、もう一度だけ、会って話がしたい。どうか、この手紙を読んでくれたなら、明日の夜、王都の南の庭園に来てほしい。君に伝えたいことがある。――アルフレッド』
「……今さら、何を言うつもりなのかしら」
呟いた声は、少しだけ震えていた。
怒りか、哀しみか、それとも――まだどこかに残る情なのか。
でも、行かないという選択肢はなかった。
過去に決着をつけるために。
そして、“釣り合わない”と言われた自分が、どれほど変わったのかを見せるために。
鏡に映る自分を見つめる。
以前よりも凛とした顔。
強く、まっすぐな瞳。
あの時の私とは、もう違う。
「アルフレッド様。今さら嫉妬しても、遅いのよ」
小さく笑って、私は外套を羽織った。
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