拾われた後は

なか

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11.職場にて

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※カイルサイド

   王宮に隣接した軍の建物内、自分の執務室に行く前に上司である将軍の元を訪れた。軍の最高司令官である将軍は父親でもある。
   簡単に昨日迷い人を保護したことを告げ、王に報告するための謁見を申し込んだ。

   何か言いたそうな顔をしていたが、お互い仕事上の距離を崩さない。報告だけ終わると、部屋へ向かう。
   この国は平和な時期が長いが、やることは山ほどあるのだ。


「あれぇーなんか違う匂いがするねー。」

「相変わらず鼻がいいのは感心するが、ノックをすることを覚えろ。」

  顔を出したのは、副官でもある友人のエミリオ・ラ・リューズ少佐だった。人好きのする爽やかな顔をしており、女性にはとてもモテる。
   近づいてきて俺の周りを嗅いでいる。

「ねえねえ。これなんの匂い?犬でも狼でもないのかな不思議な匂いがする。」

   昨日寂しそうにしていたハルカを思わず自分の部屋に運んでしまった。一緒に寝て匂いが移ったようだ。
   あんな子供が1人でこの世界に迷い込み、不安になるのは当然だ。俺には小さな弟も子供もいないが、世話をしたくなる何がハルカにはある。

「まだ内密だからな、誰にも言わないと誓えるか。」

「俺も一応軍人だからね、上官の命令には従えるよ?」

  口調が部下のそれではないのだが、信頼できるやつだし、うちに頻繁にくるのにバレるのも時間の問題だろう。

「昨日森で迷い人を保護した。」

「迷い人ってあれ?迷子じゃなくて、なんだっけ、違う世界の人ってこと?」

「それだ。耳も尻尾もないし、ニンゲンみたいだ。うちで預かっている。」

「へえー。珍しいね。で、可愛い系?美人系?」

「なんでそうなる。」

  脈絡のない質問をしてくるエミリオを見る。

「気づいてないかもだけど、珍しくにやけてるよ?タイプの女の子だったのかなぁって思って。」

「はぁ?」

「ほら、そうやって無表情崩すのも珍しい!今日帰りに寄っていい?いいよね!」

  にやけていたかは置いといて、顔を撫でるが、変わりない。エミリオに指摘されると居心地悪く、むすっとしてしまう。

「ダメだと言っても来るのだろう。」

「うん!じゃ、お仕事頑張るぞー。」

  そう言うとさっさと去っていってしまった。あいつめ。
   女性ではないと言うタイミングすらなかったが、まあいい。女好きなエミリオががっかりしする顔を見るのも悪くない。
   ハルカはその辺の女性よりかわいいけどな。

   カイルは自分が考えていることに違和感も抱かずに、早く帰るべく仕事に取り掛かった。

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感想 15

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