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32.楽しみました
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少し歩くと大きな広場があった。四方の道が中心にあるこの場所につながっているようだ。
あちこちにたくさんベンチやテーブルが出ていて、フードコートみたい。それぞれみんな楽しんでいる。
中央に櫓みたいなのが組んであって、煌びやかに飾り付けられていた。その飾りが周囲の無数のランタンの明かりを反射して輝き、幻想的な雰囲気だ。
カイルさんを知ってる人達がいて、もう行くからと、1番端の方のテーブルを譲ってくれた。
お礼を言って、テーブルに飲み物とたくさんの食べ物を並べる。1つ1つ説明してくれてる。
一口食べて苦手な味だと感じると、すぐに隣からひょいと残りを取られ、カイルさんが食べてしまう。色んなものを食べさせたがるカイルさんに、少しずつ全部食べて、僕はお腹がいっぱいになってしまった。
「もうダメ、お腹いっぱいです。」
そう言うと、最後に残った桃みたいなジューシーな果物がカットされたものを、楊枝にさして1つ僕の口元に持ってくる。
匂いにつられて、ぱくっと食べてみると、すごく甘いけど、ほのかな酸味があってとても美味しい。甘い物は別腹かな。
気に入ったのが分かったのか、もう一つ食べさせくる。
「気に入ったみたいだな。」
「公衆の面前でも、相変わらずいちゃいちゃしちゃってぇ~。」
知ってる声が後ろから聞こえた。
「ちっ、邪魔なやつに見つかった。」
「エミリオさん!こんばんは。」
「俺はマリアちゃんに振られて、1人で来てみればさー。去年も振られたんだよ~、せつない。」
両手に腰を当てて、呆れたように立っている私服姿のエミリオさんがいた。
「あっち行け。」
「カイルさん!」
ひどいこと言うカイルさんをたしなめてみたが、あまり効いてないようだ。エミリオさんが、目ざとく僕のつけ耳に気付く。
「ハルカくん、これ何?作り物?かわい~~。」
こちらの人たちのかわいい基準は、ちょっとおかしい。決して、かわいくはないよね。
「ま、この祭りは恋人たちのお祭りでもあるから、2人連れにはちょっかいかけないのがルールだもんね。出会いの場でもあるけど、寂しい俺はひとり、美味しいもの食べて帰ろっーと。」
じゃあね~~と手を振って、エミリオさんが去って行った。少し離れたところできれいな女性に声を掛けられいる。見ているとお断りしたらしく、離れて行く。しかし歩き出してすぐに他の女性が近づいてくる。すごくモテモテだ。
「そういうお祭りなんですか?」
エミリオさんの言葉が引っかかって、カイルさんに向き直り聞いてみる。
「大昔、まだ獣としての習性が残っていた頃、春と秋は繁殖期だったんだ。その時期に相手に出会って、子をつくる。その出会いを邪魔しないっていう風習が残ってる。勿論、今はみんなが楽しむ、夏の祭りだけどな。」
「へぇー。」
自然の摂理に沿っていたんだと思うと、なんだか神聖な気持ちになる。けれど、カイルさんは、僕と来ていいのだろうか。恋人とかいないのかな?
そう思うと、なぜが胸がもやっとした。
あちこちにたくさんベンチやテーブルが出ていて、フードコートみたい。それぞれみんな楽しんでいる。
中央に櫓みたいなのが組んであって、煌びやかに飾り付けられていた。その飾りが周囲の無数のランタンの明かりを反射して輝き、幻想的な雰囲気だ。
カイルさんを知ってる人達がいて、もう行くからと、1番端の方のテーブルを譲ってくれた。
お礼を言って、テーブルに飲み物とたくさんの食べ物を並べる。1つ1つ説明してくれてる。
一口食べて苦手な味だと感じると、すぐに隣からひょいと残りを取られ、カイルさんが食べてしまう。色んなものを食べさせたがるカイルさんに、少しずつ全部食べて、僕はお腹がいっぱいになってしまった。
「もうダメ、お腹いっぱいです。」
そう言うと、最後に残った桃みたいなジューシーな果物がカットされたものを、楊枝にさして1つ僕の口元に持ってくる。
匂いにつられて、ぱくっと食べてみると、すごく甘いけど、ほのかな酸味があってとても美味しい。甘い物は別腹かな。
気に入ったのが分かったのか、もう一つ食べさせくる。
「気に入ったみたいだな。」
「公衆の面前でも、相変わらずいちゃいちゃしちゃってぇ~。」
知ってる声が後ろから聞こえた。
「ちっ、邪魔なやつに見つかった。」
「エミリオさん!こんばんは。」
「俺はマリアちゃんに振られて、1人で来てみればさー。去年も振られたんだよ~、せつない。」
両手に腰を当てて、呆れたように立っている私服姿のエミリオさんがいた。
「あっち行け。」
「カイルさん!」
ひどいこと言うカイルさんをたしなめてみたが、あまり効いてないようだ。エミリオさんが、目ざとく僕のつけ耳に気付く。
「ハルカくん、これ何?作り物?かわい~~。」
こちらの人たちのかわいい基準は、ちょっとおかしい。決して、かわいくはないよね。
「ま、この祭りは恋人たちのお祭りでもあるから、2人連れにはちょっかいかけないのがルールだもんね。出会いの場でもあるけど、寂しい俺はひとり、美味しいもの食べて帰ろっーと。」
じゃあね~~と手を振って、エミリオさんが去って行った。少し離れたところできれいな女性に声を掛けられいる。見ているとお断りしたらしく、離れて行く。しかし歩き出してすぐに他の女性が近づいてくる。すごくモテモテだ。
「そういうお祭りなんですか?」
エミリオさんの言葉が引っかかって、カイルさんに向き直り聞いてみる。
「大昔、まだ獣としての習性が残っていた頃、春と秋は繁殖期だったんだ。その時期に相手に出会って、子をつくる。その出会いを邪魔しないっていう風習が残ってる。勿論、今はみんなが楽しむ、夏の祭りだけどな。」
「へぇー。」
自然の摂理に沿っていたんだと思うと、なんだか神聖な気持ちになる。けれど、カイルさんは、僕と来ていいのだろうか。恋人とかいないのかな?
そう思うと、なぜが胸がもやっとした。
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