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第34話 万象共鳴モード
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「グガッ、、、ン!!」
ベアトリーチェは突如目の前に現われたルチアーノに反応する事が出来ず、無造作に振り下ろされた斬撃を正面から受けてしまう。
そして保険として纏っていたマイナスエネルギーの鎧を貫通され、エネルギーの刃に胸を斬り裂かれ手仕舞ったのだ。
一瞬ダメージと衝撃によって膝を突きそうに成ったが、プライドが身体を支えて踏み留る。
「ハア、ハア、、、貴様ァその姿はッ!!」
ルチアーノの全身をエネルギーに覆われて髪が僅かに逆立ち、七色の雷光が煌めいている姿に嘗ての屈辱が蘇る。
10年前に起きたレヴィアスとグレイズの戦争でベアトリーチェが敗れたのも、この状態のルチアーノであった。
「またか、また私を見下して哀れむつもりかッ! ふざけるなぁぁぁぁッ!!」
ベアトリーチェは再び自らを中心として絶対零度の空間を生み出した。
しかし今回は拡散して辺り一帯のエネルギーを奪って時間を止めるのでは無く、みるみる内にマイナスエネルギーが圧縮されてベアトリーチェの身体だけを包み込む。
そしてルチアーノが一度貫いたモノを遙かに上回るマイナスエネルギーの鎧を生み出したのだった。
(お前も待ってただけの十年間じゃ無かったって訳かベアトリーチェ!! マイナスエネルギーを纏って自分の周辺だけを疑似時間停止状態にする寸法、、、良いぜッ其れすらも貫く加速で正面から叩き潰してやる!!)
ルチアーノはベアトリーチェが自分を殺す為に今までどれ程の努力を積んできたのかを感じ取り、その覚悟と積み重ねた日々への敬意として正面からぶつかる事を覚悟する。
「私の力の前に跪けッ、ルチアーノォォッ!!」
「跪かせたいなら力で無理矢理俺を支配してみろ。其れが俺達マフィアのルールだろうがッ!!」
「言われるまでも無いッ! 元よりそのつもりだ!!」
ベアトリーチェは強力過ぎるマイナスエネルギーによって身体周辺の大気が凍結し、その姿は美しい純白の羽衣を纏った天女の様。
そしてそのマイナスエネルギーを腕から伝わせて剣を覆い、高速で回転させ竜巻を生み出しルチアーノに叩き付けた。
その凍て付く竜巻をルチアーノは先程ベアトリスの胸を切り裂いた斬撃で迎え撃つ。
正反対のエネルギーを纏った二つの斬撃は互いに打ち消し合い、二人同時に衝撃で吹飛ばされた。
(力業じゃ拮抗か、ならそれ以外の要素で圧倒するのみッ!!)
ルチアーノは正面からの打ち合いに見切りを付け、体勢を立て直すと同時に右手のみに集中させていたエネルギーを両足に流し込み急加速。
殆ど瞬間移動の様な速度でベアトリーチェの背後に回り込んだ。
しかしベアトリーチェもその動きを予測していたかの様に回転切りで迎え撃つ。
回転切りと、ルチアーノが高速移動によって発生したエネルギーを利用し蹴りから放った斬撃が衝突。
そして再び互いに吹飛ばされたが、ルチアーノは其れを予測して即座に体勢を立て直し、第二・第三の攻撃を打ち込んでいく。
そしてこの流れが7度続いた後、徐々に雲行きが変わり始めた。
最初の頃はルチアーノの高速連撃に並外れたバトルセンスと獣並の危機察知能力によって対応してきたベアトリーチェの体勢だったが、急に大きく崩れ始めたのだ。
ルチアーノとベアトリーチェは純粋な攻撃力で言えば互角。
しかしスピードと肉体のコントロールではルチアーノが圧倒しており、手数を重ねる内にそのスピードの差による溝は加速度的に増幅していった。
ルチアーノは閃光の如くヒットアンドアウェイを繰り返し、次第にベアトリーチェは殴り返す事も困難になり始める。
そして遂にルチアーノの斬撃がベアトリーチェの身体を捉えた。
(昔戦った時に比べて随分成長してたじゃねえか、嬢ちゃん。だが前回俺に力業でねじ伏せられた事が印象に残りすぎて、攻撃と防御に努力値を振り分け過ぎだぜッ!!)
ルチアーノは此処で更に速度を上げ、ベアトリーチェに四方八方から地面を抉る程の威力が籠もった斬撃を浴びせかける。
超音速で浴びせかけられる斬撃をマイナスエネルギーの鎧が相殺するが、一秒間で70発もの斬撃を叩き込まれ、凄まじい速度で削り取られていく。
「グ、ゾォ、、、ッ!!」
碌な抵抗も敵わず一方的に攻撃を叩き込まれ続けたベアトリーチェは、遂にダメージを堪えきれなくなり膝を突いた。
纏っていた羽衣の様なマイナスエネルギーの鎧も消えかけ、耐久力が著しく低下している。
(崩したッ今なら殺れる)
ルチアーノは今のベアトリーチェであれば攻撃が通ると判断し、足に流していたエネルギーを両手に移して攻撃に全てのステータスを注ぎ込む。
右手・左手共に七色の輝きを放ち、漏れ出たエネルギーがイナズマを発生させ空間を歪める。
そしてベアトリーチェに手平を見せる様に反らせた両手をX字に重ね合わせ、二つのエネルギーを連結させた。
「『クサナギ・双刃十文字』」
万象共鳴モードによって底上げされたエネルギーを全て絞り出し、『クサナギ』を二つ重ねて威力を数段跳ね上げた斬撃を叩き込もうとした寸前、意識の外側から攻撃が放たれる。
突如攻撃の為に集めたエネルギーが防御に回され、決着の一撃となる筈だった攻撃はエネルギーが足りず中断させられたのだ。
その攻撃とは、落雷。
「ガハッ、、、!?」
ルチアーノは完全に不意を突かれ、落雷を回避できず直撃を受けてしまった。
溜め込んでいたエネルギーをゴッソリと持って行かれ、今度はルチアーノが膝を突き攻撃の手が止まってしまったのである。
(何だ今の落雷ッ!? 則をコントロールして落雷を発生させたなら、周辺の則の乱れを感知して予め対処する事が出来る。だが則は全く動かされてねぇ、つまり自然産の雷が運悪く俺の真上に降ってきたって事になる、、、)
想定外の攻撃を受けて揺らぐメンタルを何とか立て直し、高速で頭を回して今の攻撃のカラクリを解き明かそうとする。
タネの分かった攻撃なら予め対策できるが、正体不明で予測不能の落雷は明確な脅威だ。
則によって熱エネルギーや大気の運動を変えれば落雷を発生させる事は可能。
だが其れであれば則をコントロールする事に成るので確実にルチアーノの感知に引っ掛かり、予め対策して防ぐ事が出来る。
しかし今回は人為的な則への干渉は全く感じ取れていない。
(だがあのベストタイミングで? 其れも前々から落雷の音が聞こえていた訳でも無く、突然俺の頭上にピンポイントで降ってくる訳が無い!! となると体外の『則』を利用せず発動出来る力、、、いや能力ッ!! つまり何処かから放たれた『則獣』の能力か!!)
ルチアーノは落雷によるダメージと不意打ちを喰らった事に対する衝撃で荒れに荒れている脳内を使い、何と限りなく正解に近い推理を叩き出した。
しかし其れを喜んでいる暇は無い。
何故なら決定打を邪魔された事によりベアトリーチェを殺す為のプランが破綻し、予定通りなら死んでいた筈のベアトリーチェが未だ生きているのだ。
そして今正にルチアーノが死力を尽くして稼いだダメージから回復しようとしている。
(クソッ、、、正体不明の則獣への対処は一先ず後回しだ! 今は何を差し置いても此処でッ、ベアトリーチェを戦闘不能に追い込む!!)
ルチアーノは全身の防御を解いて右腕に流し込み、なけなしのエネルギーを全て注ぎ込んだ『クサナギ』を放とうと腕を振り上げた。
頭数の差は時間経過と共に重くのし掛かってくる。
今の段階で恐らく敵方の最強駒であるベアトリーチェを落として置かなければ、戦いの流れを一気に変えられる危険性がある。
「ウオォォッ!! 『クサナッ、、、、」
ルチアーノはベアトリーチェが体勢を立て直す寸前に滑り込み、文字通り魂を込めた斬撃を振り下ろそうとした。
しかし突如、防御を完全に解いてノーガードに成っていた腹部を突き上げる様な衝撃が走る。
「グガアァッ!!」
ルチアーノは内臓を押し潰される最低最悪の感触を自分の腹部に覚え、醜い嗚咽を残して蹴り飛ばされる。
そしてルチアーノが後方の建物に直撃し、瓦礫の下に埋まる光景を蹴り飛ばした張本人は満足げに眺めながら何度も頷く。
「ボールは友達! 怖く無いよッ!!」
ルチアーノに見事な不意打ちを決めた男、『無限のピエロ』チャムラップは嬉しそうに狂言を吐いたのだった。
ベアトリーチェは突如目の前に現われたルチアーノに反応する事が出来ず、無造作に振り下ろされた斬撃を正面から受けてしまう。
そして保険として纏っていたマイナスエネルギーの鎧を貫通され、エネルギーの刃に胸を斬り裂かれ手仕舞ったのだ。
一瞬ダメージと衝撃によって膝を突きそうに成ったが、プライドが身体を支えて踏み留る。
「ハア、ハア、、、貴様ァその姿はッ!!」
ルチアーノの全身をエネルギーに覆われて髪が僅かに逆立ち、七色の雷光が煌めいている姿に嘗ての屈辱が蘇る。
10年前に起きたレヴィアスとグレイズの戦争でベアトリーチェが敗れたのも、この状態のルチアーノであった。
「またか、また私を見下して哀れむつもりかッ! ふざけるなぁぁぁぁッ!!」
ベアトリーチェは再び自らを中心として絶対零度の空間を生み出した。
しかし今回は拡散して辺り一帯のエネルギーを奪って時間を止めるのでは無く、みるみる内にマイナスエネルギーが圧縮されてベアトリーチェの身体だけを包み込む。
そしてルチアーノが一度貫いたモノを遙かに上回るマイナスエネルギーの鎧を生み出したのだった。
(お前も待ってただけの十年間じゃ無かったって訳かベアトリーチェ!! マイナスエネルギーを纏って自分の周辺だけを疑似時間停止状態にする寸法、、、良いぜッ其れすらも貫く加速で正面から叩き潰してやる!!)
ルチアーノはベアトリーチェが自分を殺す為に今までどれ程の努力を積んできたのかを感じ取り、その覚悟と積み重ねた日々への敬意として正面からぶつかる事を覚悟する。
「私の力の前に跪けッ、ルチアーノォォッ!!」
「跪かせたいなら力で無理矢理俺を支配してみろ。其れが俺達マフィアのルールだろうがッ!!」
「言われるまでも無いッ! 元よりそのつもりだ!!」
ベアトリーチェは強力過ぎるマイナスエネルギーによって身体周辺の大気が凍結し、その姿は美しい純白の羽衣を纏った天女の様。
そしてそのマイナスエネルギーを腕から伝わせて剣を覆い、高速で回転させ竜巻を生み出しルチアーノに叩き付けた。
その凍て付く竜巻をルチアーノは先程ベアトリスの胸を切り裂いた斬撃で迎え撃つ。
正反対のエネルギーを纏った二つの斬撃は互いに打ち消し合い、二人同時に衝撃で吹飛ばされた。
(力業じゃ拮抗か、ならそれ以外の要素で圧倒するのみッ!!)
ルチアーノは正面からの打ち合いに見切りを付け、体勢を立て直すと同時に右手のみに集中させていたエネルギーを両足に流し込み急加速。
殆ど瞬間移動の様な速度でベアトリーチェの背後に回り込んだ。
しかしベアトリーチェもその動きを予測していたかの様に回転切りで迎え撃つ。
回転切りと、ルチアーノが高速移動によって発生したエネルギーを利用し蹴りから放った斬撃が衝突。
そして再び互いに吹飛ばされたが、ルチアーノは其れを予測して即座に体勢を立て直し、第二・第三の攻撃を打ち込んでいく。
そしてこの流れが7度続いた後、徐々に雲行きが変わり始めた。
最初の頃はルチアーノの高速連撃に並外れたバトルセンスと獣並の危機察知能力によって対応してきたベアトリーチェの体勢だったが、急に大きく崩れ始めたのだ。
ルチアーノとベアトリーチェは純粋な攻撃力で言えば互角。
しかしスピードと肉体のコントロールではルチアーノが圧倒しており、手数を重ねる内にそのスピードの差による溝は加速度的に増幅していった。
ルチアーノは閃光の如くヒットアンドアウェイを繰り返し、次第にベアトリーチェは殴り返す事も困難になり始める。
そして遂にルチアーノの斬撃がベアトリーチェの身体を捉えた。
(昔戦った時に比べて随分成長してたじゃねえか、嬢ちゃん。だが前回俺に力業でねじ伏せられた事が印象に残りすぎて、攻撃と防御に努力値を振り分け過ぎだぜッ!!)
ルチアーノは此処で更に速度を上げ、ベアトリーチェに四方八方から地面を抉る程の威力が籠もった斬撃を浴びせかける。
超音速で浴びせかけられる斬撃をマイナスエネルギーの鎧が相殺するが、一秒間で70発もの斬撃を叩き込まれ、凄まじい速度で削り取られていく。
「グ、ゾォ、、、ッ!!」
碌な抵抗も敵わず一方的に攻撃を叩き込まれ続けたベアトリーチェは、遂にダメージを堪えきれなくなり膝を突いた。
纏っていた羽衣の様なマイナスエネルギーの鎧も消えかけ、耐久力が著しく低下している。
(崩したッ今なら殺れる)
ルチアーノは今のベアトリーチェであれば攻撃が通ると判断し、足に流していたエネルギーを両手に移して攻撃に全てのステータスを注ぎ込む。
右手・左手共に七色の輝きを放ち、漏れ出たエネルギーがイナズマを発生させ空間を歪める。
そしてベアトリーチェに手平を見せる様に反らせた両手をX字に重ね合わせ、二つのエネルギーを連結させた。
「『クサナギ・双刃十文字』」
万象共鳴モードによって底上げされたエネルギーを全て絞り出し、『クサナギ』を二つ重ねて威力を数段跳ね上げた斬撃を叩き込もうとした寸前、意識の外側から攻撃が放たれる。
突如攻撃の為に集めたエネルギーが防御に回され、決着の一撃となる筈だった攻撃はエネルギーが足りず中断させられたのだ。
その攻撃とは、落雷。
「ガハッ、、、!?」
ルチアーノは完全に不意を突かれ、落雷を回避できず直撃を受けてしまった。
溜め込んでいたエネルギーをゴッソリと持って行かれ、今度はルチアーノが膝を突き攻撃の手が止まってしまったのである。
(何だ今の落雷ッ!? 則をコントロールして落雷を発生させたなら、周辺の則の乱れを感知して予め対処する事が出来る。だが則は全く動かされてねぇ、つまり自然産の雷が運悪く俺の真上に降ってきたって事になる、、、)
想定外の攻撃を受けて揺らぐメンタルを何とか立て直し、高速で頭を回して今の攻撃のカラクリを解き明かそうとする。
タネの分かった攻撃なら予め対策できるが、正体不明で予測不能の落雷は明確な脅威だ。
則によって熱エネルギーや大気の運動を変えれば落雷を発生させる事は可能。
だが其れであれば則をコントロールする事に成るので確実にルチアーノの感知に引っ掛かり、予め対策して防ぐ事が出来る。
しかし今回は人為的な則への干渉は全く感じ取れていない。
(だがあのベストタイミングで? 其れも前々から落雷の音が聞こえていた訳でも無く、突然俺の頭上にピンポイントで降ってくる訳が無い!! となると体外の『則』を利用せず発動出来る力、、、いや能力ッ!! つまり何処かから放たれた『則獣』の能力か!!)
ルチアーノは落雷によるダメージと不意打ちを喰らった事に対する衝撃で荒れに荒れている脳内を使い、何と限りなく正解に近い推理を叩き出した。
しかし其れを喜んでいる暇は無い。
何故なら決定打を邪魔された事によりベアトリーチェを殺す為のプランが破綻し、予定通りなら死んでいた筈のベアトリーチェが未だ生きているのだ。
そして今正にルチアーノが死力を尽くして稼いだダメージから回復しようとしている。
(クソッ、、、正体不明の則獣への対処は一先ず後回しだ! 今は何を差し置いても此処でッ、ベアトリーチェを戦闘不能に追い込む!!)
ルチアーノは全身の防御を解いて右腕に流し込み、なけなしのエネルギーを全て注ぎ込んだ『クサナギ』を放とうと腕を振り上げた。
頭数の差は時間経過と共に重くのし掛かってくる。
今の段階で恐らく敵方の最強駒であるベアトリーチェを落として置かなければ、戦いの流れを一気に変えられる危険性がある。
「ウオォォッ!! 『クサナッ、、、、」
ルチアーノはベアトリーチェが体勢を立て直す寸前に滑り込み、文字通り魂を込めた斬撃を振り下ろそうとした。
しかし突如、防御を完全に解いてノーガードに成っていた腹部を突き上げる様な衝撃が走る。
「グガアァッ!!」
ルチアーノは内臓を押し潰される最低最悪の感触を自分の腹部に覚え、醜い嗚咽を残して蹴り飛ばされる。
そしてルチアーノが後方の建物に直撃し、瓦礫の下に埋まる光景を蹴り飛ばした張本人は満足げに眺めながら何度も頷く。
「ボールは友達! 怖く無いよッ!!」
ルチアーノに見事な不意打ちを決めた男、『無限のピエロ』チャムラップは嬉しそうに狂言を吐いたのだった。
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