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冒険の始まり
ハバー大陸一周の旅 8
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「いらっしゃい、待ってたわ♪」
「どうも、お久しぶりです」
「この子達が、ディルが面倒見てる子達ね。可愛いわねぇ」
山を越え、湖を東に回り込み、一般的ではない獣道を通り湖の北東に出た俺達は、そのまま、誰にも手入れがされていない湖畔に出た。
通常、この湖は街道から真っ直ぐ北上した所に広がる保養地として、宿屋や飲食店が並ぶ、南の湖畔にしか人は訪れない。
西側は、樺の林になっていて、樺の木を使う木工品の作業所や作業者が住む家があるが、村というわけではない、東に関しては、山に続く険しい道で、採取以来が有れば冒険者が入る程度で、北は認識阻害の結界が掛けられた林になっていて、人々が意識しないようになっている。
そして、その林の中に、始まりの精霊でモンディールと同じ神格化した風の大精霊シスの別宅がある。
湖畔に出た俺達の前に、わらわらと、生まれたばかりの風の精霊達が集まってきて、シスの家まで案内してくれた。
俺達が到着すると、風の精霊の人形姿のシスが飛び出してきて、リョウを右腕に、クラリーちゃんを左腕に抱き上げ、交互に頬擦りしている。
精霊達が集まってきた辺りから、大人しくなっていた二人が、驚きながら口をパクパクさせているが、言葉になっていない。
因みに、ココとミンテも驚いて、ココは俺の背中にミンテは腕の中に飛び上がってきた。ミンテに至っては、更に、小さくなりローブのポケットに入り込んでしまった…
「ふふふ、そっちの子達も可愛いわね。さぁさぁ、みんな上がって、美味しいものがあるわよ。今夜は、泊まっていってね」
シスは上機嫌で家の中へ、そんなシスに抱かれてる二人は、あわあわと、半泣きで俺に助けを求めるが…ごめん、シスには逆らえない…
でも、いつも落ち着いているクラリーちゃんが、リョウと一緒に百面相してる姿は、実に可愛いと思ってしまった。
「ふふーん、ここに有るものは、みんな食べられるから、遠慮なく食べてね。味もタルティーヌのお墨付きよ」
そう言ってシスは、料理の並ぶテーブルの側にある長椅子に子供達を下ろした。
神様サイズの長椅子の真ん中で、二人寄り添い機嫌の良いシスを見上げ、震えている。
「あら?」
シスはそこで、サイズの違いに気付いたらしい。モンディールは、ずっと地上に居るから膨大な保有魔力に合った竜形態で山に住んでいる。そして、人と接する時の人形は、分身体で百八十センチぐらいにおさめているが、時々しか来ない、しかも、余り人と接しない神はその辺に気が回らないので、分身体とはいえ、自分の好みの姿をとっている。
シスの場合は、天上に居るときと同じ、五メートル近い長身の姿で俺達の前に立っている。
最初に気づけよ…
「おやぁ、随分生意気なこと考えるようになったのねぇ、ディル?」
「あっ、いや、ほら、みんな怯えているから、これじゃぁ、話も出来ないでしょ。いいの?」
「良くないわよ。これでは、折角の料理も食べてもらえないじゃない。困ったわね」
俺なら椅子の上に立てば、ギリで食べられないこともないが…ちょっとキツいし、リョウ達にいたっては、テーブルの縁を眺めるだけになりそうだな…
「うーん、ちょっと、行儀悪いけど、テーブルの上に乗っても良い?」
「ああ、そうね。テーブルに乗って、食べたいものがあれば、切り分けてあげるから遠慮しないでね」
シスはそう言うと、リョウ達を抱き上げ、自分の椅子に座りリョウ達をテーブルの上に下ろした。俺は自分で飛び乗った。
あっ、しまった…
テーブルクロスが白だった…山から降りてきた俺達は泥を持ち込んだのだが、シスは気にしてないみたいだから良いか…、気分的には、ピクニックという感じでいいだろう。
「えーと、お料理ですか?」
「す、凄いねぇ。これ、オムレツ?」
「こちらは、ロールキャベツでしょうか?」
二人とも、自分とほぼ同じサイズのオムレツや、顔より大きなロールキャベツを前に、戸惑いを見せていたが、リョウが突然凄い笑顔で俺に近づいて来た。
「ディル、ディル、ミンテちゃんに、僕のスプーン出してもらって、後、カップも」
「どうした?急にテンション上がって」
「えっ、だって、こんな夢みたいな体験できるんだから、テンション上がるでしょって、しまった。驚き過ぎて手洗いとかしてなかったね」
テンションが高いまま、俺達を見回したリョウが、詠唱を始め『クリーン』をかけてくれた。おかげで、持ち込んだ泥は綺麗になり、体表も服もさっぱりとした。
「おっ、助かった。おりがとな」
「あら?その魔術…、大丈夫なの?何か、体調異常になってない?」
リョウのクリーンを見たシスが、そんなことを聞いてきた。
「ん?特に何も?汚れがとれて、逆に気分が良くはなったけど?」
「あれ?おかしいはね?」
「どうかした?」
「いえ、何でもないわ。それより、温かいうちに食べてちょうだい。タルティーヌにお願いして、あなた達が好きそうなものを用意したんだから」
「そうしよう。いただきまーす」
ミンテに出してもらったスプーンとカップを持ってリョウが巨大オムレツに突進していった。
「私もぉ」
クラリーちゃんは、ナイフとスプーンを持って、ロールキャベツに挑み出した。
シスは、ワイン片手に、二人を眺めている。
俺は、ココとミンテに希望を聞いて、二匹が、食べやすいように取り分けてやってから、回りの精霊達にお願いして、巨大チーズパイを切り分けてもらう。
渡された五十センチの大皿を持って、直系十センチはありそうなチーズボールを一口で食べながら、ワインを楽しんでいるシスの近くにいく。
「どうも、お久しぶりです」
「この子達が、ディルが面倒見てる子達ね。可愛いわねぇ」
山を越え、湖を東に回り込み、一般的ではない獣道を通り湖の北東に出た俺達は、そのまま、誰にも手入れがされていない湖畔に出た。
通常、この湖は街道から真っ直ぐ北上した所に広がる保養地として、宿屋や飲食店が並ぶ、南の湖畔にしか人は訪れない。
西側は、樺の林になっていて、樺の木を使う木工品の作業所や作業者が住む家があるが、村というわけではない、東に関しては、山に続く険しい道で、採取以来が有れば冒険者が入る程度で、北は認識阻害の結界が掛けられた林になっていて、人々が意識しないようになっている。
そして、その林の中に、始まりの精霊でモンディールと同じ神格化した風の大精霊シスの別宅がある。
湖畔に出た俺達の前に、わらわらと、生まれたばかりの風の精霊達が集まってきて、シスの家まで案内してくれた。
俺達が到着すると、風の精霊の人形姿のシスが飛び出してきて、リョウを右腕に、クラリーちゃんを左腕に抱き上げ、交互に頬擦りしている。
精霊達が集まってきた辺りから、大人しくなっていた二人が、驚きながら口をパクパクさせているが、言葉になっていない。
因みに、ココとミンテも驚いて、ココは俺の背中にミンテは腕の中に飛び上がってきた。ミンテに至っては、更に、小さくなりローブのポケットに入り込んでしまった…
「ふふふ、そっちの子達も可愛いわね。さぁさぁ、みんな上がって、美味しいものがあるわよ。今夜は、泊まっていってね」
シスは上機嫌で家の中へ、そんなシスに抱かれてる二人は、あわあわと、半泣きで俺に助けを求めるが…ごめん、シスには逆らえない…
でも、いつも落ち着いているクラリーちゃんが、リョウと一緒に百面相してる姿は、実に可愛いと思ってしまった。
「ふふーん、ここに有るものは、みんな食べられるから、遠慮なく食べてね。味もタルティーヌのお墨付きよ」
そう言ってシスは、料理の並ぶテーブルの側にある長椅子に子供達を下ろした。
神様サイズの長椅子の真ん中で、二人寄り添い機嫌の良いシスを見上げ、震えている。
「あら?」
シスはそこで、サイズの違いに気付いたらしい。モンディールは、ずっと地上に居るから膨大な保有魔力に合った竜形態で山に住んでいる。そして、人と接する時の人形は、分身体で百八十センチぐらいにおさめているが、時々しか来ない、しかも、余り人と接しない神はその辺に気が回らないので、分身体とはいえ、自分の好みの姿をとっている。
シスの場合は、天上に居るときと同じ、五メートル近い長身の姿で俺達の前に立っている。
最初に気づけよ…
「おやぁ、随分生意気なこと考えるようになったのねぇ、ディル?」
「あっ、いや、ほら、みんな怯えているから、これじゃぁ、話も出来ないでしょ。いいの?」
「良くないわよ。これでは、折角の料理も食べてもらえないじゃない。困ったわね」
俺なら椅子の上に立てば、ギリで食べられないこともないが…ちょっとキツいし、リョウ達にいたっては、テーブルの縁を眺めるだけになりそうだな…
「うーん、ちょっと、行儀悪いけど、テーブルの上に乗っても良い?」
「ああ、そうね。テーブルに乗って、食べたいものがあれば、切り分けてあげるから遠慮しないでね」
シスはそう言うと、リョウ達を抱き上げ、自分の椅子に座りリョウ達をテーブルの上に下ろした。俺は自分で飛び乗った。
あっ、しまった…
テーブルクロスが白だった…山から降りてきた俺達は泥を持ち込んだのだが、シスは気にしてないみたいだから良いか…、気分的には、ピクニックという感じでいいだろう。
「えーと、お料理ですか?」
「す、凄いねぇ。これ、オムレツ?」
「こちらは、ロールキャベツでしょうか?」
二人とも、自分とほぼ同じサイズのオムレツや、顔より大きなロールキャベツを前に、戸惑いを見せていたが、リョウが突然凄い笑顔で俺に近づいて来た。
「ディル、ディル、ミンテちゃんに、僕のスプーン出してもらって、後、カップも」
「どうした?急にテンション上がって」
「えっ、だって、こんな夢みたいな体験できるんだから、テンション上がるでしょって、しまった。驚き過ぎて手洗いとかしてなかったね」
テンションが高いまま、俺達を見回したリョウが、詠唱を始め『クリーン』をかけてくれた。おかげで、持ち込んだ泥は綺麗になり、体表も服もさっぱりとした。
「おっ、助かった。おりがとな」
「あら?その魔術…、大丈夫なの?何か、体調異常になってない?」
リョウのクリーンを見たシスが、そんなことを聞いてきた。
「ん?特に何も?汚れがとれて、逆に気分が良くはなったけど?」
「あれ?おかしいはね?」
「どうかした?」
「いえ、何でもないわ。それより、温かいうちに食べてちょうだい。タルティーヌにお願いして、あなた達が好きそうなものを用意したんだから」
「そうしよう。いただきまーす」
ミンテに出してもらったスプーンとカップを持ってリョウが巨大オムレツに突進していった。
「私もぉ」
クラリーちゃんは、ナイフとスプーンを持って、ロールキャベツに挑み出した。
シスは、ワイン片手に、二人を眺めている。
俺は、ココとミンテに希望を聞いて、二匹が、食べやすいように取り分けてやってから、回りの精霊達にお願いして、巨大チーズパイを切り分けてもらう。
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