10 / 67
第九話 超巨大アース・ドラゴンが襲ってきた
しおりを挟む
第九話 超巨大アース・ドラゴンが襲ってきた
三十メートル級のアース・ドラゴンは、ゆっくりと前進している。こちらに向かって。
そのときだった。
声をかけてきた。クラス委員長のアミーアが。
「さっきの水魔法、すごかったわ。水魔法で物を切れるなんて」
本当は、他人には見せたくなかった。教科書に載っていない魔法攻撃は。面倒ごとに巻き込まれそうだからだ。
だが今は、そんなことを言ってる場合ではない。
アミーアが言葉を続けた。
「あの水魔法、たくさんの水が必要なんでしょ。途中で、ウオーター・ボールがどんどん小さくなっていったから。水の補給が必要なら、あたしの水魔法で手伝えるわ」
「ありがとう。助かるよ」
「あたしも手伝うわ」
別の少女が、声をかけてきた。
エメラルディアだ。金髪で緑色の瞳の美少女だ。彼女は、一組の副委員長だ。
それを機に、次々に女生徒たちが声をかけてきた。自分も手伝う、と。二組や三組の女生徒たちもだ。
アミーアが問いかけた。
「それで、あの超巨大アース・ドラゴンを、例の水魔法で切れる?」
「わからない。だけど、城壁のすぐ近くまで来れば、届くはず」
アミーアの指示で、十数名の女生徒たちが、いっせいに魔法詠唱を始めた。外壁付近に横一列に並んで。
トッキロの前方一メートルほどのところに、魔法の水球が出現した。
魔法の水球が、徐々に大きくなっていった。
大きくなると、重くなる。魔法の水球が、落下する危険がある。
それを防ぐために、風魔法で下から風を吹かせ、支える必要がある。
もっとも実際には、風ではなくエーテルで水球を支えている。
だが多くの生徒は、エーテルへの意識が足りない。魔法詠唱に頼り、風が吹くという現象にばかり注意が集中しているためだ。
マナとエーテルの説明は、魔法学の教科書の最初のほうに書いてあるのに。
多くの人間は基本をバカにし、おろそかにする。そのため、充分に能力が伸びない。
この異世界の魔法に関しても、同様だ。
魔法の水球の位置が、少し下がった。
下から支える風とエーテルが、足りない。
エメラルディアが後方を振り返り、叫んだ。
「みんな、手伝って! 風魔法でこのウオーター・ボールを支えてちょうだい!」
風魔法くらいならできると思ったのか、十数名の女生徒たちが集まってきた。
毒蛇姫が、大きな声で呼びかけた。残りの少女たちに。
「みんな、トッキロを手伝うわよ!」
全員が、外壁付近に集まった。
毒薔薇姫やサソリ姫、それに、その取り巻きたちも。
魔法の水球は、さらに大きくなった。直径三メートルを超えた。
毒薔薇姫が、叫んだ。
「もうすぐ真下よ!」
三十メートル級のアース・ドラゴンは、堀の近くまで来た。
堀の幅は二十五メートルほど。城壁の高さも、二十五メートルほど。
近くで見ると、超巨大アース・ドラゴンは、尻尾を除いても三十メートルはある。
幅二十五メートルの堀を、どう渡るのか。
そう思って見ていると、堀の直前で、停止した。超巨大アース・ドラゴンが。
首を上に上げた。城壁の屋上を見た。
来る。捕食用の長い舌が。
十メートル級のアース・ドラゴンは、十メートル以上先まで舌を伸ばした。
三十メートル級ならば、舌も三十メートル以上伸びるはずだ。
口を開けた。上を向いて。超巨大アース・ドラゴンが。
来た。飛ぶように、一直線に。
長い捕食用の舌が。城壁の屋上に向かって。
悲鳴をあげた。女生徒たちが。
三十メートル級のアース・ドラゴンは、ゆっくりと前進している。こちらに向かって。
そのときだった。
声をかけてきた。クラス委員長のアミーアが。
「さっきの水魔法、すごかったわ。水魔法で物を切れるなんて」
本当は、他人には見せたくなかった。教科書に載っていない魔法攻撃は。面倒ごとに巻き込まれそうだからだ。
だが今は、そんなことを言ってる場合ではない。
アミーアが言葉を続けた。
「あの水魔法、たくさんの水が必要なんでしょ。途中で、ウオーター・ボールがどんどん小さくなっていったから。水の補給が必要なら、あたしの水魔法で手伝えるわ」
「ありがとう。助かるよ」
「あたしも手伝うわ」
別の少女が、声をかけてきた。
エメラルディアだ。金髪で緑色の瞳の美少女だ。彼女は、一組の副委員長だ。
それを機に、次々に女生徒たちが声をかけてきた。自分も手伝う、と。二組や三組の女生徒たちもだ。
アミーアが問いかけた。
「それで、あの超巨大アース・ドラゴンを、例の水魔法で切れる?」
「わからない。だけど、城壁のすぐ近くまで来れば、届くはず」
アミーアの指示で、十数名の女生徒たちが、いっせいに魔法詠唱を始めた。外壁付近に横一列に並んで。
トッキロの前方一メートルほどのところに、魔法の水球が出現した。
魔法の水球が、徐々に大きくなっていった。
大きくなると、重くなる。魔法の水球が、落下する危険がある。
それを防ぐために、風魔法で下から風を吹かせ、支える必要がある。
もっとも実際には、風ではなくエーテルで水球を支えている。
だが多くの生徒は、エーテルへの意識が足りない。魔法詠唱に頼り、風が吹くという現象にばかり注意が集中しているためだ。
マナとエーテルの説明は、魔法学の教科書の最初のほうに書いてあるのに。
多くの人間は基本をバカにし、おろそかにする。そのため、充分に能力が伸びない。
この異世界の魔法に関しても、同様だ。
魔法の水球の位置が、少し下がった。
下から支える風とエーテルが、足りない。
エメラルディアが後方を振り返り、叫んだ。
「みんな、手伝って! 風魔法でこのウオーター・ボールを支えてちょうだい!」
風魔法くらいならできると思ったのか、十数名の女生徒たちが集まってきた。
毒蛇姫が、大きな声で呼びかけた。残りの少女たちに。
「みんな、トッキロを手伝うわよ!」
全員が、外壁付近に集まった。
毒薔薇姫やサソリ姫、それに、その取り巻きたちも。
魔法の水球は、さらに大きくなった。直径三メートルを超えた。
毒薔薇姫が、叫んだ。
「もうすぐ真下よ!」
三十メートル級のアース・ドラゴンは、堀の近くまで来た。
堀の幅は二十五メートルほど。城壁の高さも、二十五メートルほど。
近くで見ると、超巨大アース・ドラゴンは、尻尾を除いても三十メートルはある。
幅二十五メートルの堀を、どう渡るのか。
そう思って見ていると、堀の直前で、停止した。超巨大アース・ドラゴンが。
首を上に上げた。城壁の屋上を見た。
来る。捕食用の長い舌が。
十メートル級のアース・ドラゴンは、十メートル以上先まで舌を伸ばした。
三十メートル級ならば、舌も三十メートル以上伸びるはずだ。
口を開けた。上を向いて。超巨大アース・ドラゴンが。
来た。飛ぶように、一直線に。
長い捕食用の舌が。城壁の屋上に向かって。
悲鳴をあげた。女生徒たちが。
47
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
現代錬金術のすゝめ 〜ソロキャンプに行ったら賢者の石を拾った〜
涼月 風
ファンタジー
御門賢一郎は過去にトラウマを抱える高校一年生。
ゴールデンウィークにソロキャンプに行き、そこで綺麗な石を拾った。
しかし、その直後雷に打たれて意識を失う。
奇跡的に助かった彼は以前の彼とは違っていた。
そんな彼が成長する為に異世界に行ったり又、現代で錬金術をしながら生活する物語。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~
仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。
祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。
試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。
拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。
さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが……
暫くするとこの世界には異変が起きていた。
謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。
謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。
そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。
その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。
その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。
様々な登場人物が織りなす群像劇です。
主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。
その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。
ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。
タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。
その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。
地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~
かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。
そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。
しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!
命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。
そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。
――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる