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交差する思い
苛立ち
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ユウは幼き日から自分の性に違和感を持っていた。
しかし、親の目や周りを気にするあまり、小学校の高学年になると、女の子っぽく振る舞う代わりに乱暴な言動、行動を取るようになっていった。
素直になれない自分へのもどかしい気持ちと苛立ちから、不良になる道を選んでしまったのだった。
中学に上がると、その傾向は顕著になり、遊ぶ友人もガラリと変わってしまった。
だが、本当の自分をずっと偽っているわけにはいかず、外では乱暴な振る舞いをしても、家で一人でいるときには、自分が女性になることを想像したり、姉の下着をコッソリ着けたりしていた。
中学二年になり、益々素行が悪くなり始めたところで、父の仕事の都合で転勤する事となり、大阪を離れる事になった。
転校先では、いきなり不良っぽく出る事は、さすがに出来ず、ユウは転校初日、様子を見ようと、大人しくしていたのだが、荒木翔太は、そんなユウの心を見透かすかのように、気安く声をかけてきたのだった。
同じ匂いを感じ取った二人は、すぐに仲良くなった。
自分の性に問題がある事をわかっていながら表に出す事が出来ないユウと、家庭に問題を抱え、自分ではどうしようもない翔太。
土曜日の夜
ユウは翔太に連れられて、城の近くにある公園にやってきた。
「翔太、どこまで行くねん」
不安気に聞くユウに、翔太は前方を指さして言った。
「おった。
あそこに三人立ってるやろ?
アレやで」
翔太はその三人に向かってペコリと頭を下げた。
ユウもとりあえず、同じように頭を下げた。
「おう、翔太」
三人の中でリーダーっぽい雰囲気を出している真ん中に立っていた男が、翔太に言うと
「っす。」
翔太は、また頭を下げた。
そして
「あの、話してました同じクラスの藤井です。」
と、ユウを紹介した。
「よろしくお願いします。」
ユウは相手が明らかに年上で、少し強面だったので、すぐに挨拶をして頭を下げた。
翔太は
「いつもお世話になってる先輩の田坂さんと友森さん、猶原さん」
ユウにも三人を紹介した。
ユウは、三人をまじまじと見つめた。
もう絶滅して久しい、昔っぽい不良の雰囲気を漂わせる三人に、少し嫌な気分になった。
しかし、親の目や周りを気にするあまり、小学校の高学年になると、女の子っぽく振る舞う代わりに乱暴な言動、行動を取るようになっていった。
素直になれない自分へのもどかしい気持ちと苛立ちから、不良になる道を選んでしまったのだった。
中学に上がると、その傾向は顕著になり、遊ぶ友人もガラリと変わってしまった。
だが、本当の自分をずっと偽っているわけにはいかず、外では乱暴な振る舞いをしても、家で一人でいるときには、自分が女性になることを想像したり、姉の下着をコッソリ着けたりしていた。
中学二年になり、益々素行が悪くなり始めたところで、父の仕事の都合で転勤する事となり、大阪を離れる事になった。
転校先では、いきなり不良っぽく出る事は、さすがに出来ず、ユウは転校初日、様子を見ようと、大人しくしていたのだが、荒木翔太は、そんなユウの心を見透かすかのように、気安く声をかけてきたのだった。
同じ匂いを感じ取った二人は、すぐに仲良くなった。
自分の性に問題がある事をわかっていながら表に出す事が出来ないユウと、家庭に問題を抱え、自分ではどうしようもない翔太。
土曜日の夜
ユウは翔太に連れられて、城の近くにある公園にやってきた。
「翔太、どこまで行くねん」
不安気に聞くユウに、翔太は前方を指さして言った。
「おった。
あそこに三人立ってるやろ?
アレやで」
翔太はその三人に向かってペコリと頭を下げた。
ユウもとりあえず、同じように頭を下げた。
「おう、翔太」
三人の中でリーダーっぽい雰囲気を出している真ん中に立っていた男が、翔太に言うと
「っす。」
翔太は、また頭を下げた。
そして
「あの、話してました同じクラスの藤井です。」
と、ユウを紹介した。
「よろしくお願いします。」
ユウは相手が明らかに年上で、少し強面だったので、すぐに挨拶をして頭を下げた。
翔太は
「いつもお世話になってる先輩の田坂さんと友森さん、猶原さん」
ユウにも三人を紹介した。
ユウは、三人をまじまじと見つめた。
もう絶滅して久しい、昔っぽい不良の雰囲気を漂わせる三人に、少し嫌な気分になった。
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