oh my little love

フロイライン

文字の大きさ
168 / 340
交差する思い

悪いともだち

しおりを挟む
「先輩、コイツ、大阪から転校してきたんです。
俺とすごく気が合ったっていうか、仲良くなったんで、ここに連れてきました。」


「そうか。
よろしくな、藤井。」


「はい。よろしくお願いします」


ユウはリーダー格の田坂に頭を下げた。

田坂らは、高一で、ユウと翔太の2個上である。

高校生にもなって、中二のガキとこうやって連む自体、コイツら大した事ないなあ…
ユウは、内心そう思ってバカにしたが、それを悟られないように、緊張してる感を全面に出した。


「これでそこら辺を流すから、翔太と藤井は、友森と猶原の後ろに乗せてもらえよ。」

田坂は後ろに停めている原付三台を指差して言った。


(原付か…)


ユウは古式ゆかしい田坂達のルーティンに少しウンザリしたが、拒否すると何を言われるかわからないので、素直に従い、猶原の後ろに乗せてもらった。


「すいません。
後ろに乗せていただきます」

ユウは、後ろに跨ると、猶原に向かって頭を下げた。


「座るとこ安定してへんし、しっかり俺の腹に手を回して掴まっとけよ。」


猶原にそう言われ、ユウは素直に両手を回して右手で左手首を掴んだ。


ユウは、ドキッとした。


男性の体に触れている事に…


自分は男子が好きである


女子には一切興味がない


それは、幼稚園の頃からずっと思っていた事だ。

だが、必死に押し隠し、中二まで来た。


ユウが女子になりたくて、男子が好きという事は、親も友達も誰も知らない。
ユウ自身が必死に隠し通してきたからだ。

その反動で不良になってしまったユウだったが、思春期に突入し、第二次性徴の影響が体に少なからず発現しだした頃から、焦りを感じ始めていた。

このまま、自分は男になるのか…
男として生きなければならないのか…


そんな焦りの中で、ユウは転校し、この学校で翔太に出会った。

気が合うのは、翔太の家庭環境に同情したからなのか?
錯覚ではないのか…

お互いに他の生徒達と比べて、フツーじゃないマイノリティだからこそ、仲良くなったのか?

それはユウにもわからなかった。

ただ、男として生きる事にそろそろ苦しみを感じていたのは間違いない。


ユウは男にしがみつき、二人乗りのバイクで夜の街を走る自分の姿に、少なからず高揚していた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

リボーン&リライフ

廣瀬純七
SF
性別を変えて過去に戻って人生をやり直す男の話

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

N -Revolution

フロイライン
ライト文芸
プロレスラーを目指す桐生珀は、何度も入門試験をクリアできず、ひょんな事からニューハーフプロレスの団体への参加を持ちかけられるが…

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

性転のへきれき

廣瀬純七
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

BODY SWAP

廣瀬純七
大衆娯楽
ある日突然に体が入れ替わった純と拓也の話

W-score

フロイライン
恋愛
男に負けじと人生を仕事に捧げてきた山本 香菜子は、ゆとり世代の代表格のような新入社員である新開 優斗とペアを組まされる。 優斗のあまりのだらしなさと考えの甘さに、閉口する香菜子だったが…

処理中です...