oh my little love

フロイライン

文字の大きさ
206 / 340
磁力

real love

しおりを挟む
「飲みに行くんですか?」


家長さんと俺の会話を聞いていたのか、仲村さんが俺たちに声をかけてきた。


「あ、いえ

僕が無理やり誘っただけなんで。」

家長さんは、頭を掻きながら仲村さんに言った。



仲村美奈さん

年齢はたしか、二十八になるんだかなったんだか

どちらにしても家長さんよりも、年下なんだけど、仲村さんに対しては敬語を使ってしまう。

何故なら、仲村さんは社長の一人娘で、大学を卒業後、この会社に就職して今に至る。

だから、キャリアも年齢もでも、家長さんは、仲村さんには敬語を使う。

仲村さんの方も皆に敬語を使うので、反感を買うこともないのだけれど。

社長の娘とはいえ、仲村さんは性格も穏やかで、鼻にかけたところもなく、皆から好かれている。

俺も密かにファンである。


「なんだ

飲みに行くんだったら、私もご一緒したかったんですけど。」


「えっ、係長がですか?」


俺が驚いて聞くと、仲村さんはクスクスと笑った。

「えーっ、変ですか。

私が飲みに行ったりするの」


「あ、いえ…そんな…」

俺がしどろもどろになっていると、家長さんが助け舟を出してくれた。


「いや、むさ苦しい男二人と仲村さんが一緒に飲んでるところが想像できなくて」

と、頭を掻きながら言った。

家長さんて、緊張したら頭を掻く癖がある。

ってことは、緊張してんのか、今。


「あの、俺、行きます」

咄嗟に口から出てしまった

心の叫びが…


「えっ、マジ?」

家長さんは、驚いて俺の方を見た。


「ホントに?

じゃあ、私も行ってもいいですか?」


「それは勿論

仲村さんさえよろしければ。」


家長さんは顔を真っ赤にして言った。


こうして、奇妙な組み合わせの三人で、飲みに行くことが決定した。


ここで問題点が二つ浮かび上がってきた。

一つ目は、店の選定である。
俺と二人だったら、家長さんは小汚い居酒屋に行った筈である。

若い女性を連れてとなると、頭を悩ませる事だろう。

さて、どうするのか…俺は知らないよ。


二つ目は、友梨奈の事だ。

超姉さん女房である友梨奈は、俺との結婚に引け目を感じている。
常々浮気はOKだとか、朝帰りしてもいいとか、なるべく束縛されてる事を俺が感じないようにしてくれている。
でも、俺はそれについては、優梨奈がムリをしているって手に取るようにわかるから、浮気しないのは当たり前だし、飲みに行って遅く帰る事すら、一度もしていないのだ。

だから、付き合いが悪い事で有名な俺は、家長さんが誘うのを躊躇してしまうような雰囲気を醸し出すようになったのだ。


それが、今日


俺は初めて会社の人と飲みに行く。


それも、若くてキレイな女性がその中に混じっているのだ…


とりあえず電話しとこ…

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

リボーン&リライフ

廣瀬純七
SF
性別を変えて過去に戻って人生をやり直す男の話

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

ビキニに恋した男

廣瀬純七
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

性転のへきれき

廣瀬純七
ファンタジー
高校生の男女の入れ替わり

OLサラリーマン

廣瀬純七
ファンタジー
女性社員と体が入れ替わるサラリーマンの話

BODY SWAP

廣瀬純七
大衆娯楽
ある日突然に体が入れ替わった純と拓也の話

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

W-score

フロイライン
恋愛
男に負けじと人生を仕事に捧げてきた山本 香菜子は、ゆとり世代の代表格のような新入社員である新開 優斗とペアを組まされる。 優斗のあまりのだらしなさと考えの甘さに、閉口する香菜子だったが…

処理中です...