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pride
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理亜夢は、美月に対して一切のスキを与えなかった。
基本的には、如恵留と同じで空手技をベースにしているが、先程のミサトの戦い方を見て余裕がある分、むやみやたらに出てくる事はせず、冷静に距離を取った。
この距離こそ空手の間合いの距離。
美月は飛び込む事が出来ず、理亜夢の間合いに少しでも入ろうものなら、すかさず鋭い蹴りが飛んできた。
「これじゃあ、近づけんな。」
山本は、理亜夢の序盤の攻めの上手さに感心して頷いた。
「ダメじゃん、美月。
これじゃあ全然近づけないって。」
「そうだな。
やはり、理亜夢も空手家だな。
一切のスキを与えず、ヒリヒリした戦い方を好む傾向にあるな。
だが…」
「何?
なんかあるの?」
「対する美月はプロレスラーだ。
それに、根っからのファンでもある。
こんない展開に耐えられるようなタマじゃない。」
山本がアキにそう言った瞬間、彼の予想通り、美月が動いた。
理亜夢の蹴りをものともせず、一気に前に出ると、その勢いをもって体当たりをかまして、理亜夢をマットに倒した。
そして、自らロープに向かって走り出し、その反動を利用して戻ってくると、立ち上がったばかりの理亜夢に強烈なラリアットを見舞った。
「完璧なタイミングで決まったな。」
山本は、冷静な口調で言ったが、アキの目には、少し興奮しているように映った。
基本的には、如恵留と同じで空手技をベースにしているが、先程のミサトの戦い方を見て余裕がある分、むやみやたらに出てくる事はせず、冷静に距離を取った。
この距離こそ空手の間合いの距離。
美月は飛び込む事が出来ず、理亜夢の間合いに少しでも入ろうものなら、すかさず鋭い蹴りが飛んできた。
「これじゃあ、近づけんな。」
山本は、理亜夢の序盤の攻めの上手さに感心して頷いた。
「ダメじゃん、美月。
これじゃあ全然近づけないって。」
「そうだな。
やはり、理亜夢も空手家だな。
一切のスキを与えず、ヒリヒリした戦い方を好む傾向にあるな。
だが…」
「何?
なんかあるの?」
「対する美月はプロレスラーだ。
それに、根っからのファンでもある。
こんない展開に耐えられるようなタマじゃない。」
山本がアキにそう言った瞬間、彼の予想通り、美月が動いた。
理亜夢の蹴りをものともせず、一気に前に出ると、その勢いをもって体当たりをかまして、理亜夢をマットに倒した。
そして、自らロープに向かって走り出し、その反動を利用して戻ってくると、立ち上がったばかりの理亜夢に強烈なラリアットを見舞った。
「完璧なタイミングで決まったな。」
山本は、冷静な口調で言ったが、アキの目には、少し興奮しているように映った。
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