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アレクシス(受け)視点
2.結婚
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アルファがオメガのヒートのときに接合を行いながらうなじを噛むことによって、番関係になれる。番はお互いのフェロモン以外に作用しなくなるというもので、オメガは番になってしまうと一生その相手の影響を受け続けるが、アルファは番を解消することができる。
ヴォルフラムがアレクシスに飽きれば、番を解消して自由になることができるのだ。
アレクシスは番を解消することができないので、番を解消されてしまうとヴォルフラムを求めて一生ヒートに苦しむことになる。番になったオメガは番のアルファ以外を受け付けなくなってしまうのだ。
かなりアレクシスにとっては条件の悪い結婚ではあったが、アレクシスはその契約書にサインをした。
ハインケス子爵とアレクシスが話している間、ヴォルフラムは一度もアレクシスの方を見なかった。
婚約から結婚まであっという間に決まってしまって、アレクシスが二十二歳、ヴォルフラムが二十一歳のときにバルテル侯爵家で結婚式を挙げた。
ハインケス子爵家は王家にも名の知れている家である。
結婚式には王家から第三王子も出席した。
ヴォルフラムと第三王子は同じ年で学園で学友だったようなのだ。
「ヴォルフラムは想っている相手ではないと結婚をしないと学生時代に言っていた。無事に結婚ができてわたしも安心している。おめでとう」
「ありがとうございます、殿下」
アレクシスがヴォルフラムの意中の相手な訳がないので、想っている相手でないと結婚しないと言っていたヴォルフラムは、アレクシスの侯爵位のために無理やりに結婚させられてしまったのだろうか。
政略結婚だとしてもこの結婚はヴォルフラムにとっては了承しがたいものだっただろう。
相手がとてもオメガとは思えないようなごつくて厳めしいでかい男で、ヴォルフラムはそんな相手を一時的にとはいえ番にしなければいけないなんて。
申し訳なさが胸に広がるが、アレクシスは笑顔で第三王子に礼を言った。
結婚式で誓いの言葉を口にして、アレクシスはヴォルフラムと誓いの口付けを交わした、ふりをした。手で隠すようにして唇が触れるぎりぎりで止めた口付けに、ヴォルフラムは緑色の目で責めるようにアレクシスを睨んでいた。
本当ならば息が触れるような距離まで接近したくなかったのだろう。
アレクシスは金目当てでヴォルフラムと結婚した。
ヴォルフラムは爵位目当てでアレクシスと結婚した。
これは完全な政略結婚だった。
結婚式の途中でヴォルフラムが退席していったのも、仕方がないことだった。
残りの時間はアレクシスだけで参列客の相手をして、結婚式を終えて、夫夫の部屋に行くとヴォルフラムは青白い顔でソファに座っていた。
「ヒートではないようだが、今日は……」
「そのことなのですが」
ヒート中は寝室を共にすると契約書には書いてあったが、アレクシスにはそれでは都合が悪かった。
ヴォルフラムもこの結婚は無理やり結ばれたものなので、できればアレクシスと寝室を共にする機会は少ない方がいいだろう。
「事業が立て直るまでの間は、ヒート中でも寝室を共にすることは許していただきたいのです」
「それでは、番になれないではないですか」
「その……わたしも一応オメガなので、ヒート中に交われば妊娠する可能性があります。事業が立て直るまでは妊娠で執務を離れるわけにはいかないのです」
正直な心の内を口にすれば、ヴォルフラムが若干不機嫌そうな表情をした気がした。結婚したくもない相手と結婚した挙句、契約書の内容を破ろうとしているのだから仕方がないだろう。
「執務はわたしが手伝う」
「手伝っていただけるのはありがたいのですが、わたしはバルテル侯爵で、この領地に責任があります。それに、あなたも納得して婿入りしてきたわけではないのでしょう?」
「そんなことは……」
「気にしないでください。事業は立て直します。借金も全て返します。あなたは愛人を作ってもいい。愛人との間に子どもが生まれたら、その子を後継者に据えても構いません」
自分の血を遺すことにアレクシスはそれほどこだわっていなかった。この領地を引き継いで、正しく導いてくれる相手ならば誰でもいい。侯爵位を求めているハインケス子爵家の血が入っている子どもならば、この領地を大事にしてくれるだろう。
「あなたは、無理にわたしと過ごす必要はないのです」
アレクシスの言葉に、ヴォルフラムは緑色の目に不満そうな感情を宿していた。
幼いころから両親の姿を見て育ち、アレクシスは自分もいつかあのような結婚をして愛のない家庭を作るのだと覚悟していた。
ヴォルフラムとの結婚は借金を返すうえでは渡りに船だったし、ヴォルフラムにとっても侯爵位が手に入るのだから悪くはない取り引きだっただろう。
後はできるだけ接触せずに日々を過ごして、ヒートのときだけ寝室を共にして、バルテル家の血を引く後継者を産めばいい。貴族として生まれた以上、結婚は領地の利益のためにするものであって自分の意思も感情もないものだとアレクシスには分かっていた。
「ヴィー……」
ヒートのとき以外夫婦の寝室は使わないし、ヒートが来ても事業が立て直って借金が全て返済できるまではヴォルフラムに抱かれることはない。
自分の寝室で四つ葉のクローバーの刺繍の入ったハンカチを握りしめ、アレクシスは十一歳のころを思い出していた。
まだアレクシスがオメガだと分かっていなくて、父の借金も少なかった時期のこと。
アレクシスを連れて父は領地内の別荘に連れて行ってくれた。
その別荘の近くの林の中で、アレクシスは一人の少女に出会った。
長いストレートの金色の髪を背に流した、ワンピース姿の美しい少女。
彼女はアレクシスを見て驚いていたが、すぐに薄紅色の唇に人差し指をあてて、悪戯っぽく笑った。
「ここで出会ったことは内緒にしてください」
「わたしは、アレクシス・バルテル。君は?」
「ヴィーと呼ばれています」
彼女はアレクシスと一緒に林を散歩し、別れ際に四つ葉のクローバーの刺繍の入ったハンカチをくれた。
「アレクシス様、大人になったら結婚してくれますか?」
「それは……」
ヴィーの願いにいい返事ができなかったのは、アレクシスが自分は政略結婚で領地の利益となる相手と結婚させられると理解していたからだった。
あのとき、嘘でも「はい」と言っていたら。
後悔したところでどうしようもない。
アレクシスはオメガで、女性と結婚したところで役に立たないと分かっている。
それでも、アレクシスは十一歳のときの初恋を忘れられずにいた。
恋心はあのときの少女に一生捧げて、抜け殻の体はどうなっても構わない。
アレクシス・バルテルは今日、ヴォルフラム・ハインケスと結婚した。契約書もあるのだからこのことは決して覆せない。
自室についているバスルームで体を洗って、アレクシスはベッドに入った。
翌日からアレクシスは執務室で事業の立て直しに真剣に取り組むことにしたのだが、そこにヴォルフラムの姿があった。
爵位だけが目的で執務は全部アレクシスに任せるのだろうと思っていたヴォルフラムだが、積極的に執務を手伝ってくれる。
「領地内の織物産業だが、女性の社会進出をもっと進めた方がいいと思います」
「例えば?」
「女性の労働者のための寮を作って、若い労働者が働きやすくするのです」
学園も卒業しているし、ハインケス子爵家で商業の勉強もしていたのであろうヴォルフラムの意見は一考に値するものだった。
執務の最中に口を出されても、それが的を得ているから不快ではない。
「よろしければ、一緒に昼食を」
「いや、わたしはここで食べるので、ヴォルフラム様は食堂でどうぞ」
「それなら、わたしもここで食べます」
執務室は書類で溢れていて、アレクシスは昼食はいつも簡単に食べられるものしか口にしていなかった。ヴォルフラムと食事をするとなると、そういうわけにはいかないだろう。
「ここは狭いので」
「あなたがここで食事をするというのなら、わたしもそうします」
押し切られてしまって、さすがにヴォルフラムを執務室で食事させるわけにはいかず、アレクシスは食堂に移動した。
「敬語でなくてもいいのですよ」
「アレクシス様こそ。わたしたちはもう夫夫なのですから」
お互いに敬語でなくてもいいといいつつ、敬語の取れないぎこちない二人で昼食を摂って、アレクシスとヴォルフラムは執務に戻った。
ヴォルフラムがアレクシスに飽きれば、番を解消して自由になることができるのだ。
アレクシスは番を解消することができないので、番を解消されてしまうとヴォルフラムを求めて一生ヒートに苦しむことになる。番になったオメガは番のアルファ以外を受け付けなくなってしまうのだ。
かなりアレクシスにとっては条件の悪い結婚ではあったが、アレクシスはその契約書にサインをした。
ハインケス子爵とアレクシスが話している間、ヴォルフラムは一度もアレクシスの方を見なかった。
婚約から結婚まであっという間に決まってしまって、アレクシスが二十二歳、ヴォルフラムが二十一歳のときにバルテル侯爵家で結婚式を挙げた。
ハインケス子爵家は王家にも名の知れている家である。
結婚式には王家から第三王子も出席した。
ヴォルフラムと第三王子は同じ年で学園で学友だったようなのだ。
「ヴォルフラムは想っている相手ではないと結婚をしないと学生時代に言っていた。無事に結婚ができてわたしも安心している。おめでとう」
「ありがとうございます、殿下」
アレクシスがヴォルフラムの意中の相手な訳がないので、想っている相手でないと結婚しないと言っていたヴォルフラムは、アレクシスの侯爵位のために無理やりに結婚させられてしまったのだろうか。
政略結婚だとしてもこの結婚はヴォルフラムにとっては了承しがたいものだっただろう。
相手がとてもオメガとは思えないようなごつくて厳めしいでかい男で、ヴォルフラムはそんな相手を一時的にとはいえ番にしなければいけないなんて。
申し訳なさが胸に広がるが、アレクシスは笑顔で第三王子に礼を言った。
結婚式で誓いの言葉を口にして、アレクシスはヴォルフラムと誓いの口付けを交わした、ふりをした。手で隠すようにして唇が触れるぎりぎりで止めた口付けに、ヴォルフラムは緑色の目で責めるようにアレクシスを睨んでいた。
本当ならば息が触れるような距離まで接近したくなかったのだろう。
アレクシスは金目当てでヴォルフラムと結婚した。
ヴォルフラムは爵位目当てでアレクシスと結婚した。
これは完全な政略結婚だった。
結婚式の途中でヴォルフラムが退席していったのも、仕方がないことだった。
残りの時間はアレクシスだけで参列客の相手をして、結婚式を終えて、夫夫の部屋に行くとヴォルフラムは青白い顔でソファに座っていた。
「ヒートではないようだが、今日は……」
「そのことなのですが」
ヒート中は寝室を共にすると契約書には書いてあったが、アレクシスにはそれでは都合が悪かった。
ヴォルフラムもこの結婚は無理やり結ばれたものなので、できればアレクシスと寝室を共にする機会は少ない方がいいだろう。
「事業が立て直るまでの間は、ヒート中でも寝室を共にすることは許していただきたいのです」
「それでは、番になれないではないですか」
「その……わたしも一応オメガなので、ヒート中に交われば妊娠する可能性があります。事業が立て直るまでは妊娠で執務を離れるわけにはいかないのです」
正直な心の内を口にすれば、ヴォルフラムが若干不機嫌そうな表情をした気がした。結婚したくもない相手と結婚した挙句、契約書の内容を破ろうとしているのだから仕方がないだろう。
「執務はわたしが手伝う」
「手伝っていただけるのはありがたいのですが、わたしはバルテル侯爵で、この領地に責任があります。それに、あなたも納得して婿入りしてきたわけではないのでしょう?」
「そんなことは……」
「気にしないでください。事業は立て直します。借金も全て返します。あなたは愛人を作ってもいい。愛人との間に子どもが生まれたら、その子を後継者に据えても構いません」
自分の血を遺すことにアレクシスはそれほどこだわっていなかった。この領地を引き継いで、正しく導いてくれる相手ならば誰でもいい。侯爵位を求めているハインケス子爵家の血が入っている子どもならば、この領地を大事にしてくれるだろう。
「あなたは、無理にわたしと過ごす必要はないのです」
アレクシスの言葉に、ヴォルフラムは緑色の目に不満そうな感情を宿していた。
幼いころから両親の姿を見て育ち、アレクシスは自分もいつかあのような結婚をして愛のない家庭を作るのだと覚悟していた。
ヴォルフラムとの結婚は借金を返すうえでは渡りに船だったし、ヴォルフラムにとっても侯爵位が手に入るのだから悪くはない取り引きだっただろう。
後はできるだけ接触せずに日々を過ごして、ヒートのときだけ寝室を共にして、バルテル家の血を引く後継者を産めばいい。貴族として生まれた以上、結婚は領地の利益のためにするものであって自分の意思も感情もないものだとアレクシスには分かっていた。
「ヴィー……」
ヒートのとき以外夫婦の寝室は使わないし、ヒートが来ても事業が立て直って借金が全て返済できるまではヴォルフラムに抱かれることはない。
自分の寝室で四つ葉のクローバーの刺繍の入ったハンカチを握りしめ、アレクシスは十一歳のころを思い出していた。
まだアレクシスがオメガだと分かっていなくて、父の借金も少なかった時期のこと。
アレクシスを連れて父は領地内の別荘に連れて行ってくれた。
その別荘の近くの林の中で、アレクシスは一人の少女に出会った。
長いストレートの金色の髪を背に流した、ワンピース姿の美しい少女。
彼女はアレクシスを見て驚いていたが、すぐに薄紅色の唇に人差し指をあてて、悪戯っぽく笑った。
「ここで出会ったことは内緒にしてください」
「わたしは、アレクシス・バルテル。君は?」
「ヴィーと呼ばれています」
彼女はアレクシスと一緒に林を散歩し、別れ際に四つ葉のクローバーの刺繍の入ったハンカチをくれた。
「アレクシス様、大人になったら結婚してくれますか?」
「それは……」
ヴィーの願いにいい返事ができなかったのは、アレクシスが自分は政略結婚で領地の利益となる相手と結婚させられると理解していたからだった。
あのとき、嘘でも「はい」と言っていたら。
後悔したところでどうしようもない。
アレクシスはオメガで、女性と結婚したところで役に立たないと分かっている。
それでも、アレクシスは十一歳のときの初恋を忘れられずにいた。
恋心はあのときの少女に一生捧げて、抜け殻の体はどうなっても構わない。
アレクシス・バルテルは今日、ヴォルフラム・ハインケスと結婚した。契約書もあるのだからこのことは決して覆せない。
自室についているバスルームで体を洗って、アレクシスはベッドに入った。
翌日からアレクシスは執務室で事業の立て直しに真剣に取り組むことにしたのだが、そこにヴォルフラムの姿があった。
爵位だけが目的で執務は全部アレクシスに任せるのだろうと思っていたヴォルフラムだが、積極的に執務を手伝ってくれる。
「領地内の織物産業だが、女性の社会進出をもっと進めた方がいいと思います」
「例えば?」
「女性の労働者のための寮を作って、若い労働者が働きやすくするのです」
学園も卒業しているし、ハインケス子爵家で商業の勉強もしていたのであろうヴォルフラムの意見は一考に値するものだった。
執務の最中に口を出されても、それが的を得ているから不快ではない。
「よろしければ、一緒に昼食を」
「いや、わたしはここで食べるので、ヴォルフラム様は食堂でどうぞ」
「それなら、わたしもここで食べます」
執務室は書類で溢れていて、アレクシスは昼食はいつも簡単に食べられるものしか口にしていなかった。ヴォルフラムと食事をするとなると、そういうわけにはいかないだろう。
「ここは狭いので」
「あなたがここで食事をするというのなら、わたしもそうします」
押し切られてしまって、さすがにヴォルフラムを執務室で食事させるわけにはいかず、アレクシスは食堂に移動した。
「敬語でなくてもいいのですよ」
「アレクシス様こそ。わたしたちはもう夫夫なのですから」
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