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一章 ご寵愛の理由
7.皇帝宮の中庭
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料理が運ばれてきて、学園で習ったマナー通りに姿勢よく座ってカトラリーを使って食事をしていると、ラヴァル夫人は食べないでわたくしの手前に立ってわたくしを観察していた。
「食事のときに皇帝陛下から話しかけられることもあります。そのときを想定して、わたくしと会話を致しましょう」
「はい、お願いします」
「学園でお好きだった科目はなんですか?」
「語学は全部好きでした。この国のこの単語が、違う国ではこのように変わるのかと発見があったり、この国の言葉は元が同じなのではないかと思ったりして、考察するのが楽しかったです」
「苦手な科目はありましたか?」
「音楽が苦手でした。わたくしは声楽を専攻していたのですが、音を取るのが下手で、ピアノにうまく合わせられませんでした」
食事の合間に交わす会話からも、ラヴァル夫人がわたくしの今後の教育方針を決めようとしているのが伝わってくる。非常に真面目な性格なのだろう。
わたくしからも話しかけていいものかと少し迷ったが、聞いてみることにする。
「この皇帝宮に住んでいらっしゃるのは皇帝陛下だけですか?」
「本日より、妃候補としてレイシー様が住むこととなりましたが、皇帝宮に住んでいらっしゃるのは、皇帝陛下だけです。皇太后陛下は皇太后宮に住んでいらっしゃいます。カイエタン宰相閣下は皇宮を出られまして、帝都の別邸に住んでいらっしゃいます」
「わたくしが皇帝宮に住んでよいのでしょうか?」
「本来ならばレイシー様は妃として妃殿下に与えられる宮殿に住まわれる予定でしたが、皇帝陛下がどうしても同じ宮殿で暮らしたいと仰ったので、こちらの皇帝宮に住むこととなりました。レイシー様もご存じのように、皇帝陛下には妃殿下が一人もおられません。カイエタン宰相閣下は皇位継承権を放棄しておりますし、何としても皇帝陛下にお子が生まれねばこの国は混乱に陥ります。レイシー様にプレッシャーをかけるつもりはないのですが、国中がレイシー様に期待をしているということは覚えておいてください」
カイエタン宰相閣下は皇帝陛下の叔父様で、前皇帝陛下の弟君だ。皇帝陛下が成人するまでは皇帝代理として国を動かし、皇帝陛下が成人して即位してからは宰相閣下となられて皇帝陛下を支えている。
カイエタン宰相閣下が皇帝代理だった時期に、そのまま皇帝として即位するように支持をする声が大きかったがために、カイエタン宰相閣下は争いを生まないように皇帝陛下が即位してから皇位継承権を放棄したのだ。
わたくしが皇帝陛下のお子を産むことを期待されているのはよく分かっている。けれど、皇帝陛下は結婚をしないと宣言して即位されたのだ。それを覆すのは周囲の圧力があまりにも強かったからだろうし、そういう圧力を抑えるためにわたくしのことは仮初めの妃にしたに過ぎないのだ。
そう思うと、皇帝陛下の妃となりながら何年も子どもを産まないでいるとわたくしに圧力の矛先が向いて来そうで怖くなる。それこそが皇帝陛下の狙うところなのかもしれないが、わたくしはできれば平和に暮らしたい。
心の中で震えていると、侍女が食堂に入ってきてラヴァル夫人になにか手渡した。
ラヴァル夫人は「失礼します」と言って何かが書かれた紙を確認していた。
食事が終わったのでナプキンで口を拭いて立ち上がったところで、ラヴァル夫人に促される。
「皇帝陛下から、レイシー様は家庭菜園を作りたいのだと知らせが入りました。皇帝宮の庭はどのようにされてもいいと仰っています。庭を見に行きましょうか」
「皇帝宮の庭を?」
馬車が庭を通ってきたので窓から外が見えたが、皇帝宮の庭は花壇や生け垣などが整えられていた気がする。それを破壊して家庭菜園にするのかと思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「皇帝宮の庭はもう整えられていますよね。他に空いている場所でいいのです」
「空いている場所と申しましても、皇帝陛下の目を楽しませるために庭は作られております。その庭が皇帝陛下の妃となられるレイシー様の意向で変えられるのは何の問題もございません」
「薔薇の木を抜いてとか、花壇をなくしてとか、絶対にそんな風にはできません。せっかくの整えられた庭を荒らしたくはないのです」
わたくしが必死に訴えると、ラヴァル夫人は少し考えて、行き先を変えた。
連れて来られたのは、季節の花が植えられている花壇のある中庭だった。
「あまり広くはないのですが、ここならばどうでしょう?」
「この花壇を潰して家庭菜園を作るのですか?」
「この中庭は、季節の花々を皇帝陛下に愛でていただくために整えられています。季節が終われば植え替えが行われます。季節が終わったところで、レイシー様の望む野菜や果物を植えればよろしいのではないですか?」
「そんなことができるのですか? それでしたら、この中庭を使わせていただきたいです」
真面目なだけではなくラヴァル夫人は柔軟でもあるようだった。
元々植えられている美しい花々や生け垣を壊してまで家庭菜園を作りたかったわけではないので、季節の花が終わって植え替えが行われるタイミングでわたくしの望む野菜や果物を植えるというラヴァル夫人の考えは、整えられた庭を壊したくないというわたくしの願いを叶えるものだった。
安堵していると、ラヴァル夫人は微笑んだようだった。
「皇帝陛下がお選びになった妃候補ですので、どんな方であろうともお仕えするつもりでしたが、常識的な方で安心しました」
「そう言っていただけるとわたくしも安心します」
ラヴァル夫人とはうまくやっていけそうな気がしていた。
午後もラヴァル夫人と話をして、ラヴァル夫人はわたくしの話の中から今後の妃教育の方針を決めていっている様子だった。
夕方になってラヴァル夫人がソファから立ち上がる。
「本日は到着してすぐというのに、お疲れだと思います。夕食は皇帝陛下が呼ばれることでしょう。それまで身支度を整えつつ、体を休めてください」
「はい。本日はありがとうございました」
挨拶をするとラヴァル夫人は優雅に一礼して部屋から出て行った。
疲れていたし、髪を洗いたかったのでバスルームに向かうと、侍女がついてくる。
「わたくし、一人でできますので、手伝いは不要です」
「わたくしの仕事ですので」
「一人で入らせてください」
「仕事がなくなりますと、わたくしは解雇されます。どうか、手伝わせてください」
お風呂も一人で入れないのか。
不自由すぎる。
がっくりとしながら手伝ってもらって長い黒髪を洗って、体も洗って湯船に浸かると、気持ちよさで眠気が襲ってきそうになる。
必死に意識を保って、バスルームから出ると、侍女が丁寧にわたくしの体に香油を塗り込んで、髪にも香油を馴染ませてわたくしを着替えさせる。
若干サイズが合っていないが、部屋に用意されていたドレスを身に纏い、わたくしはトランクケースを開けた。そこから縫物セットを取り出して、持って来ていたハンカチに刺繍をする。青い蔦模様の刺繍を入れてしまうのは、夢の中でわたくしがその模様を何回も何回も塗ったからに違いない。
この模様は災厄から守ってくれるとして、とても人気があったのだ。
「皇帝陛下のハンカチにもこの模様が……」
あのハンカチはわたくしが帝都の貴族の学園にいたころに町の店に卸していたものなので、皇帝陛下の全部買い占めていたという言葉が正しければ、わたくしが刺繍したものだろう。確かにわたくしの刺繍したもののような記憶もある。
あのハンカチを皇帝陛下がどうして日常的に使っているのか分からない。
どうして買い占めていたのかも分からない。
皇帝陛下はわたくしにとっては、まだまだ謎だらけの人物だった。
「食事のときに皇帝陛下から話しかけられることもあります。そのときを想定して、わたくしと会話を致しましょう」
「はい、お願いします」
「学園でお好きだった科目はなんですか?」
「語学は全部好きでした。この国のこの単語が、違う国ではこのように変わるのかと発見があったり、この国の言葉は元が同じなのではないかと思ったりして、考察するのが楽しかったです」
「苦手な科目はありましたか?」
「音楽が苦手でした。わたくしは声楽を専攻していたのですが、音を取るのが下手で、ピアノにうまく合わせられませんでした」
食事の合間に交わす会話からも、ラヴァル夫人がわたくしの今後の教育方針を決めようとしているのが伝わってくる。非常に真面目な性格なのだろう。
わたくしからも話しかけていいものかと少し迷ったが、聞いてみることにする。
「この皇帝宮に住んでいらっしゃるのは皇帝陛下だけですか?」
「本日より、妃候補としてレイシー様が住むこととなりましたが、皇帝宮に住んでいらっしゃるのは、皇帝陛下だけです。皇太后陛下は皇太后宮に住んでいらっしゃいます。カイエタン宰相閣下は皇宮を出られまして、帝都の別邸に住んでいらっしゃいます」
「わたくしが皇帝宮に住んでよいのでしょうか?」
「本来ならばレイシー様は妃として妃殿下に与えられる宮殿に住まわれる予定でしたが、皇帝陛下がどうしても同じ宮殿で暮らしたいと仰ったので、こちらの皇帝宮に住むこととなりました。レイシー様もご存じのように、皇帝陛下には妃殿下が一人もおられません。カイエタン宰相閣下は皇位継承権を放棄しておりますし、何としても皇帝陛下にお子が生まれねばこの国は混乱に陥ります。レイシー様にプレッシャーをかけるつもりはないのですが、国中がレイシー様に期待をしているということは覚えておいてください」
カイエタン宰相閣下は皇帝陛下の叔父様で、前皇帝陛下の弟君だ。皇帝陛下が成人するまでは皇帝代理として国を動かし、皇帝陛下が成人して即位してからは宰相閣下となられて皇帝陛下を支えている。
カイエタン宰相閣下が皇帝代理だった時期に、そのまま皇帝として即位するように支持をする声が大きかったがために、カイエタン宰相閣下は争いを生まないように皇帝陛下が即位してから皇位継承権を放棄したのだ。
わたくしが皇帝陛下のお子を産むことを期待されているのはよく分かっている。けれど、皇帝陛下は結婚をしないと宣言して即位されたのだ。それを覆すのは周囲の圧力があまりにも強かったからだろうし、そういう圧力を抑えるためにわたくしのことは仮初めの妃にしたに過ぎないのだ。
そう思うと、皇帝陛下の妃となりながら何年も子どもを産まないでいるとわたくしに圧力の矛先が向いて来そうで怖くなる。それこそが皇帝陛下の狙うところなのかもしれないが、わたくしはできれば平和に暮らしたい。
心の中で震えていると、侍女が食堂に入ってきてラヴァル夫人になにか手渡した。
ラヴァル夫人は「失礼します」と言って何かが書かれた紙を確認していた。
食事が終わったのでナプキンで口を拭いて立ち上がったところで、ラヴァル夫人に促される。
「皇帝陛下から、レイシー様は家庭菜園を作りたいのだと知らせが入りました。皇帝宮の庭はどのようにされてもいいと仰っています。庭を見に行きましょうか」
「皇帝宮の庭を?」
馬車が庭を通ってきたので窓から外が見えたが、皇帝宮の庭は花壇や生け垣などが整えられていた気がする。それを破壊して家庭菜園にするのかと思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「皇帝宮の庭はもう整えられていますよね。他に空いている場所でいいのです」
「空いている場所と申しましても、皇帝陛下の目を楽しませるために庭は作られております。その庭が皇帝陛下の妃となられるレイシー様の意向で変えられるのは何の問題もございません」
「薔薇の木を抜いてとか、花壇をなくしてとか、絶対にそんな風にはできません。せっかくの整えられた庭を荒らしたくはないのです」
わたくしが必死に訴えると、ラヴァル夫人は少し考えて、行き先を変えた。
連れて来られたのは、季節の花が植えられている花壇のある中庭だった。
「あまり広くはないのですが、ここならばどうでしょう?」
「この花壇を潰して家庭菜園を作るのですか?」
「この中庭は、季節の花々を皇帝陛下に愛でていただくために整えられています。季節が終われば植え替えが行われます。季節が終わったところで、レイシー様の望む野菜や果物を植えればよろしいのではないですか?」
「そんなことができるのですか? それでしたら、この中庭を使わせていただきたいです」
真面目なだけではなくラヴァル夫人は柔軟でもあるようだった。
元々植えられている美しい花々や生け垣を壊してまで家庭菜園を作りたかったわけではないので、季節の花が終わって植え替えが行われるタイミングでわたくしの望む野菜や果物を植えるというラヴァル夫人の考えは、整えられた庭を壊したくないというわたくしの願いを叶えるものだった。
安堵していると、ラヴァル夫人は微笑んだようだった。
「皇帝陛下がお選びになった妃候補ですので、どんな方であろうともお仕えするつもりでしたが、常識的な方で安心しました」
「そう言っていただけるとわたくしも安心します」
ラヴァル夫人とはうまくやっていけそうな気がしていた。
午後もラヴァル夫人と話をして、ラヴァル夫人はわたくしの話の中から今後の妃教育の方針を決めていっている様子だった。
夕方になってラヴァル夫人がソファから立ち上がる。
「本日は到着してすぐというのに、お疲れだと思います。夕食は皇帝陛下が呼ばれることでしょう。それまで身支度を整えつつ、体を休めてください」
「はい。本日はありがとうございました」
挨拶をするとラヴァル夫人は優雅に一礼して部屋から出て行った。
疲れていたし、髪を洗いたかったのでバスルームに向かうと、侍女がついてくる。
「わたくし、一人でできますので、手伝いは不要です」
「わたくしの仕事ですので」
「一人で入らせてください」
「仕事がなくなりますと、わたくしは解雇されます。どうか、手伝わせてください」
お風呂も一人で入れないのか。
不自由すぎる。
がっくりとしながら手伝ってもらって長い黒髪を洗って、体も洗って湯船に浸かると、気持ちよさで眠気が襲ってきそうになる。
必死に意識を保って、バスルームから出ると、侍女が丁寧にわたくしの体に香油を塗り込んで、髪にも香油を馴染ませてわたくしを着替えさせる。
若干サイズが合っていないが、部屋に用意されていたドレスを身に纏い、わたくしはトランクケースを開けた。そこから縫物セットを取り出して、持って来ていたハンカチに刺繍をする。青い蔦模様の刺繍を入れてしまうのは、夢の中でわたくしがその模様を何回も何回も塗ったからに違いない。
この模様は災厄から守ってくれるとして、とても人気があったのだ。
「皇帝陛下のハンカチにもこの模様が……」
あのハンカチはわたくしが帝都の貴族の学園にいたころに町の店に卸していたものなので、皇帝陛下の全部買い占めていたという言葉が正しければ、わたくしが刺繍したものだろう。確かにわたくしの刺繍したもののような記憶もある。
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どうして買い占めていたのかも分からない。
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