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二章 ご寵愛されてます
10.家族に皇后になることを伝える
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レナン殿とわたくしが婚約したのは、わたくしが学園に入学する十二歳のときだった。
そのころディアン子爵家は困窮していて、裕福な男爵家の三男だったレナン殿とのお見合いが決まったとき、両親はあまり乗り気ではなかったけれど、わたくしは婿を取らなければディアン子爵家を継げないと思っていたので、両親を説得したのだ。
貴族社会で恋愛結婚なんて望めるはずがない。
わたくしの両親は例外的にお父様が夜会で出会ったお母様を一目で好きになって、お互いに想い合って結婚していたが、そのようなことは非常に稀である。
どうせ誰かと結婚しなければいけないのならば、持参金が期待できる家との結婚をわたくしは望んだ。
その結果がレナン殿との婚約だった。
十二歳のときに初めて顔合わせをしたのだが、レナン殿はわたくしを見て明らかに嫌そうにため息をついた。地味な顔立ちで黒髪という平凡な色合いのわたくしを、気に入らなかったのだろう。
わたくしが縫物や刺繍で家計を助けているという話をすると、侮蔑した瞳でわたくしを見つめてきた。
「貴族の令嬢が縫物で金を稼ぐなど、貧乏くさい。ディアン子爵家はそれほどまでに困窮しているのですね」
婚約したくないという気配をありありと見せるレナン殿に、わたくしは食い下がった。
「贅沢はできないかもしれませんが、ご実家からの援助は全てレナン殿が使えるようにします。事業を立ち上げてディアン子爵家を豊かにしてみせます」
「女が何を言っているのか」
レナン殿はわたくしを馬鹿にしていたが、わたくしは政略結婚なのだから仕方がないと思っていた。ドルベル男爵家の方々がディアン子爵家と縁が持てるのならばと婚約には乗り気で、わたくしとレナン殿の婚約は無事に結ばれたのだが、レナン殿は学園でもほとんどわたくしとは関りを持たず、顔を合わせればわたくしを侮蔑するようなことを言ってきた。
「この前のお茶会のドレスは手作りだったようで。貴族が自分のドレスを手作りするだなんて、本当に貧乏くさいですね」
会うたびに「貧乏くさい」と言われているが、それ以外言うことがないのだろうか。わたくしの作ったドレスは誂えたものに見劣りしないのに、その縫製も刺繍も見もしないで決めつけるのだ。
「貧乏くさい」という言葉しか使えないレナン殿は語彙力のない方。
学園での成績も下から数える方が早いくらいで、わたくしはレナン殿を憐れんでさえいた。
レナン殿との結婚が幸せなものにならないと分かっていても、わたくしのような貧乏子爵家に婿入りしてくれる貴族はおらず、レナン殿で我慢しなければいけなかったのだ。
今になって考えると、どうしてあんなに我慢していたのかが不思議なくらいだった。
レナン殿の態度はわたくしの方から婚約破棄を言い渡してもおかしくないくらいだったのに、わたくしはそれに耐えていた。
なにかを作るたびに、「貧乏くさい」と馬鹿にされることにわたくしは辟易していた。
卒業パーティーの夜のレナン殿から婚約破棄を言い渡されたときに、わたくしが感じたのは解放感しかなかった。
その後でアレクサンテリ陛下に求婚されて、驚いて挙動不審になってしまって、あのときのことはほとんど覚えていないのだが、アレクサンテリ陛下はあのときからわたくしに「皇后」と言っていた気がする。
両親とソフィアと客間で過ごしながら、わたくしはついに両親とソフィアにそのことを打ち明けた。
「アレクサンテリ陛下はわたくしを皇后として迎えてくださると仰っています」
「レイシーが皇后陛下!?」
「皇后陛下になるのですか!?」
「皇帝陛下はお姉様に本気だったのですね!」
これに関してはソフィアもアレクサンテリ陛下の気持ちを認めなければいけない事態になったようだった。
皇后になることを伝えると、両親は黒と紫の目を潤ませて喜んでくれる。
「レイシーは学園でも優秀だったから、いい皇后陛下になれるよ」
「レイシーが皇后陛下だなんて、なんて名誉なことなのでしょう」
皇后になればわたくしの一生は安泰だと決まったようなものだ。
もちろん、皇后の命を狙ってくる輩もいるかもしれないが、アレクサンテリ陛下はわたくしを守ってくれると信じている。
「お姉様が皇后陛下……わたくしもお姉様に恥じないディアン子爵家の当主にならねばなりませんね」
「ソフィア、あなたにディアン子爵家を任せてしまうようなことになってごめんなさい」
「皇帝陛下が突然お姉様を連れて行ったのには納得していませんが、皇后陛下はとても大切な仕事だと分かっています。お姉様がその責務を果たせるようにお祈りしています」
まだアレクサンテリ陛下に関しては納得していないようだが、ソフィアはわたくしが皇后になることは祝福してくれた。
ゆっくりと両親とソフィアと過ごしていると、侍女がわたくしたちを呼びに来る。
いつの間にか、お茶の時間になっていたようだ。
お茶は湖の見える食堂のテラスですることになった。
この別荘は湖にかかった大きな橋の上に建っていて、どこからでも湖が見えるようになっている。
美しい湖面を見ながら、わたくしはアレクサンテリ陛下の横に座って、お茶をする。
「レイシーの好きなスイートポテトがあるよ。キッシュと一緒に取ろうか?」
「アレクサンテリ陛下、わたくし、自分でできます」
「レイシーにはしてあげたいのだ。させてほしい」
アレクサンテリ陛下に取り分けてもらって、わたくしはスイートポテトとキッシュをいただいた。
女性は芋栗カボチャが好きと言われるが、わたくしも例外ではなく、芋も栗もかぼちゃも大好きだ。スイートポテトも、モンブランも、カボチャのプリンも大好きだということはアレクサンテリ陛下には知られている。
「秋はレイシーの好きなものがいっぱいだね。葡萄のタルトも食べるかな?」
「いただきます」
学園にいたころは食堂があったのだが、そこは有料だった。お金を節約するために、わたくしは一番安い少ししか具の入っていないサンドイッチばかり食べていた。ディアン子爵家でも十分に食事が摂れないことがあった。
育ち盛りのソフィアにたくさん食べてもらうために、わたくしは遠慮することも多かったので、皇宮に来たときにはわたくしは背は平均よりも高かったけれど、体付きは痩せぎすだった。
それが今ではたっぷりと食べることができて、母にも肌や髪が艶々していると褒められるようになった。
太ってはいないのだが、少しだけ衣装のサイズも上がったわたくしは、前よりも健康になった気がする。
「皇帝陛下はレイシーのために取り分けてくださっているんですね」
「レイシーはディアン子爵家にいたころは、ソフィアに譲ってなかなか食べなかったのですよ」
「わたくしお姉様が痩せすぎていて心配でした」
両親とソフィアの言葉に、アレクサンテリ陛下が微笑む。
「レイシーが健康になるくらいの食事は提供させてもらっている。レイシーはキッシュがとても好きでお茶のときにはよく食べているよ」
「お姉様はキッシュが好きだったのですか?」
「これまではあまり食べられなかったので、アレクサンテリ陛下の元に来てからたくさん食べさせていただいています」
キッシュの生地にはたっぷりとバターが使ってある。そんな豪華なものはディアン子爵家でも学園でも食べられなかった。学園の食堂で裕福な貴族がキッシュも乗ったプレートランチを頼んでいるのを羨ましく見ながら、具の少ないサンドイッチを齧っていたのを思い出す。
「お姉様はいつもわたくしを優先するようなところがありました。わたくしもお姉様が大好きで、お姉様の好意を拒めずにいたけれど、お姉様は皇帝陛下の元に行って、わたくしのことを考えなくてもいいようになったのですね」
「そんなことはありません。ソフィアのことはいつも心配しています」
「いいのです、お姉様。お姉様には幸せになってほしいのです。わたくしはわたくしの幸せを見つけます。皇帝陛下、お姉様のことよろしくお願いします」
ソフィアの中でもアレクサンテリ陛下のことを認めることができたようだ。
それだけでもこの旅行は意味があるものになっただろう。
お茶の時間の後は、わたくしはピアノのある音楽室にアレクサンテリ陛下と両親とソフィアを招いて、モンレイユ夫人に教えてもらって練習した曲を弾いて、歌を披露した。
緊張してあまり上手にできなかった気がしたけれど、アレクサンテリ陛下は曲が終わると拍手をしてくれた。
「レイシー、とても素晴らしい演奏だったよ。ピアノも素晴らしかったし、レイシーの声は聞いていて心地よかった。ありがとう」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
ピアノの椅子から立ち上がって一礼すると、呆けたように見ていた両親とソフィアも温かな拍手を送ってくれる。
「レイシー、とても上手だったよ」
「レイシーの歌声がこんなに美しいだなんて知りませんでした」
「お姉様、素敵でした」
称賛の声を聞いて、わたくしは練習してきてよかったと思っていた。
そのころディアン子爵家は困窮していて、裕福な男爵家の三男だったレナン殿とのお見合いが決まったとき、両親はあまり乗り気ではなかったけれど、わたくしは婿を取らなければディアン子爵家を継げないと思っていたので、両親を説得したのだ。
貴族社会で恋愛結婚なんて望めるはずがない。
わたくしの両親は例外的にお父様が夜会で出会ったお母様を一目で好きになって、お互いに想い合って結婚していたが、そのようなことは非常に稀である。
どうせ誰かと結婚しなければいけないのならば、持参金が期待できる家との結婚をわたくしは望んだ。
その結果がレナン殿との婚約だった。
十二歳のときに初めて顔合わせをしたのだが、レナン殿はわたくしを見て明らかに嫌そうにため息をついた。地味な顔立ちで黒髪という平凡な色合いのわたくしを、気に入らなかったのだろう。
わたくしが縫物や刺繍で家計を助けているという話をすると、侮蔑した瞳でわたくしを見つめてきた。
「貴族の令嬢が縫物で金を稼ぐなど、貧乏くさい。ディアン子爵家はそれほどまでに困窮しているのですね」
婚約したくないという気配をありありと見せるレナン殿に、わたくしは食い下がった。
「贅沢はできないかもしれませんが、ご実家からの援助は全てレナン殿が使えるようにします。事業を立ち上げてディアン子爵家を豊かにしてみせます」
「女が何を言っているのか」
レナン殿はわたくしを馬鹿にしていたが、わたくしは政略結婚なのだから仕方がないと思っていた。ドルベル男爵家の方々がディアン子爵家と縁が持てるのならばと婚約には乗り気で、わたくしとレナン殿の婚約は無事に結ばれたのだが、レナン殿は学園でもほとんどわたくしとは関りを持たず、顔を合わせればわたくしを侮蔑するようなことを言ってきた。
「この前のお茶会のドレスは手作りだったようで。貴族が自分のドレスを手作りするだなんて、本当に貧乏くさいですね」
会うたびに「貧乏くさい」と言われているが、それ以外言うことがないのだろうか。わたくしの作ったドレスは誂えたものに見劣りしないのに、その縫製も刺繍も見もしないで決めつけるのだ。
「貧乏くさい」という言葉しか使えないレナン殿は語彙力のない方。
学園での成績も下から数える方が早いくらいで、わたくしはレナン殿を憐れんでさえいた。
レナン殿との結婚が幸せなものにならないと分かっていても、わたくしのような貧乏子爵家に婿入りしてくれる貴族はおらず、レナン殿で我慢しなければいけなかったのだ。
今になって考えると、どうしてあんなに我慢していたのかが不思議なくらいだった。
レナン殿の態度はわたくしの方から婚約破棄を言い渡してもおかしくないくらいだったのに、わたくしはそれに耐えていた。
なにかを作るたびに、「貧乏くさい」と馬鹿にされることにわたくしは辟易していた。
卒業パーティーの夜のレナン殿から婚約破棄を言い渡されたときに、わたくしが感じたのは解放感しかなかった。
その後でアレクサンテリ陛下に求婚されて、驚いて挙動不審になってしまって、あのときのことはほとんど覚えていないのだが、アレクサンテリ陛下はあのときからわたくしに「皇后」と言っていた気がする。
両親とソフィアと客間で過ごしながら、わたくしはついに両親とソフィアにそのことを打ち明けた。
「アレクサンテリ陛下はわたくしを皇后として迎えてくださると仰っています」
「レイシーが皇后陛下!?」
「皇后陛下になるのですか!?」
「皇帝陛下はお姉様に本気だったのですね!」
これに関してはソフィアもアレクサンテリ陛下の気持ちを認めなければいけない事態になったようだった。
皇后になることを伝えると、両親は黒と紫の目を潤ませて喜んでくれる。
「レイシーは学園でも優秀だったから、いい皇后陛下になれるよ」
「レイシーが皇后陛下だなんて、なんて名誉なことなのでしょう」
皇后になればわたくしの一生は安泰だと決まったようなものだ。
もちろん、皇后の命を狙ってくる輩もいるかもしれないが、アレクサンテリ陛下はわたくしを守ってくれると信じている。
「お姉様が皇后陛下……わたくしもお姉様に恥じないディアン子爵家の当主にならねばなりませんね」
「ソフィア、あなたにディアン子爵家を任せてしまうようなことになってごめんなさい」
「皇帝陛下が突然お姉様を連れて行ったのには納得していませんが、皇后陛下はとても大切な仕事だと分かっています。お姉様がその責務を果たせるようにお祈りしています」
まだアレクサンテリ陛下に関しては納得していないようだが、ソフィアはわたくしが皇后になることは祝福してくれた。
ゆっくりと両親とソフィアと過ごしていると、侍女がわたくしたちを呼びに来る。
いつの間にか、お茶の時間になっていたようだ。
お茶は湖の見える食堂のテラスですることになった。
この別荘は湖にかかった大きな橋の上に建っていて、どこからでも湖が見えるようになっている。
美しい湖面を見ながら、わたくしはアレクサンテリ陛下の横に座って、お茶をする。
「レイシーの好きなスイートポテトがあるよ。キッシュと一緒に取ろうか?」
「アレクサンテリ陛下、わたくし、自分でできます」
「レイシーにはしてあげたいのだ。させてほしい」
アレクサンテリ陛下に取り分けてもらって、わたくしはスイートポテトとキッシュをいただいた。
女性は芋栗カボチャが好きと言われるが、わたくしも例外ではなく、芋も栗もかぼちゃも大好きだ。スイートポテトも、モンブランも、カボチャのプリンも大好きだということはアレクサンテリ陛下には知られている。
「秋はレイシーの好きなものがいっぱいだね。葡萄のタルトも食べるかな?」
「いただきます」
学園にいたころは食堂があったのだが、そこは有料だった。お金を節約するために、わたくしは一番安い少ししか具の入っていないサンドイッチばかり食べていた。ディアン子爵家でも十分に食事が摂れないことがあった。
育ち盛りのソフィアにたくさん食べてもらうために、わたくしは遠慮することも多かったので、皇宮に来たときにはわたくしは背は平均よりも高かったけれど、体付きは痩せぎすだった。
それが今ではたっぷりと食べることができて、母にも肌や髪が艶々していると褒められるようになった。
太ってはいないのだが、少しだけ衣装のサイズも上がったわたくしは、前よりも健康になった気がする。
「皇帝陛下はレイシーのために取り分けてくださっているんですね」
「レイシーはディアン子爵家にいたころは、ソフィアに譲ってなかなか食べなかったのですよ」
「わたくしお姉様が痩せすぎていて心配でした」
両親とソフィアの言葉に、アレクサンテリ陛下が微笑む。
「レイシーが健康になるくらいの食事は提供させてもらっている。レイシーはキッシュがとても好きでお茶のときにはよく食べているよ」
「お姉様はキッシュが好きだったのですか?」
「これまではあまり食べられなかったので、アレクサンテリ陛下の元に来てからたくさん食べさせていただいています」
キッシュの生地にはたっぷりとバターが使ってある。そんな豪華なものはディアン子爵家でも学園でも食べられなかった。学園の食堂で裕福な貴族がキッシュも乗ったプレートランチを頼んでいるのを羨ましく見ながら、具の少ないサンドイッチを齧っていたのを思い出す。
「お姉様はいつもわたくしを優先するようなところがありました。わたくしもお姉様が大好きで、お姉様の好意を拒めずにいたけれど、お姉様は皇帝陛下の元に行って、わたくしのことを考えなくてもいいようになったのですね」
「そんなことはありません。ソフィアのことはいつも心配しています」
「いいのです、お姉様。お姉様には幸せになってほしいのです。わたくしはわたくしの幸せを見つけます。皇帝陛下、お姉様のことよろしくお願いします」
ソフィアの中でもアレクサンテリ陛下のことを認めることができたようだ。
それだけでもこの旅行は意味があるものになっただろう。
お茶の時間の後は、わたくしはピアノのある音楽室にアレクサンテリ陛下と両親とソフィアを招いて、モンレイユ夫人に教えてもらって練習した曲を弾いて、歌を披露した。
緊張してあまり上手にできなかった気がしたけれど、アレクサンテリ陛下は曲が終わると拍手をしてくれた。
「レイシー、とても素晴らしい演奏だったよ。ピアノも素晴らしかったし、レイシーの声は聞いていて心地よかった。ありがとう」
「そう言ってもらえると嬉しいです」
ピアノの椅子から立ち上がって一礼すると、呆けたように見ていた両親とソフィアも温かな拍手を送ってくれる。
「レイシー、とても上手だったよ」
「レイシーの歌声がこんなに美しいだなんて知りませんでした」
「お姉様、素敵でした」
称賛の声を聞いて、わたくしは練習してきてよかったと思っていた。
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