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三章 ご寵愛の末に
4.アレクサンテリ陛下の生誕祭
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アレクサンテリ陛下の生誕祭は華々しく行われた。
国を挙げての行事なので、国中の貴族たちが集まり、属国からも王族や要人が集まってきている。
どの人物が誰なのか、ラヴァル夫人に教えられていなければ、わたくしも大いに戸惑っただろう。
アレクサンテリ陛下は玉座に腰かけて、わたくしがその横の椅子に座っている。本来ならばアレクサンテリ陛下の妃が座る場所なのだが、アレクサンテリ陛下はまだ結婚をしていなかったので、妃候補であるわたくしが座ることになった。
貴族や属国の王族や要人が一人一人前に出て、アレクサンテリ陛下にお祝いの言葉を述べている。
生誕祭の当日は早朝から準備に追われていたが、生誕祭が長引いて昼食が食べられないかもしれないので朝食をしっかりと食べておくようにとアレクサンテリ陛下に言われていたので、わたくしは何とか玉座の隣でお腹を鳴らすようなことはなかった。
永遠に続くのではないかと思われるお祝いの言葉に、アレクサンテリ陛下は一人一人礼を述べて、お祝いの品をそばに仕えている側近のユリウス様に記録させて受け取らせている。
玉座は数段高い位置にあるので、アレクサンテリ陛下と貴族や属国の王族や要人たちが触れ合うことはないし、基本的に挨拶をするときに相手は膝をついている姿勢から動くことはない。
長いお祝いの列がやっと終わったと思ったら、アレクサンテリ陛下とわたくしに飲み物の入ったグラスが渡されて、アレクサンテリ陛下が立つのに合わせてわたくしも立ち上がって、乾杯をする。
「今日はわたしの生誕祭のために集まってくれて感謝する。夏にはわたしはディアン伯爵家のレイシーと結婚をする。レイシーには皇后になってもらうつもりだ」
アレクサンテリ陛下が公の場で初めてわたくしを皇后にすることを口にした。
反発があるかとドキドキしていたら、貴族たちや属国の王族や要人たちから歓声が上がる。
「皇帝陛下、万歳! 未来の皇后陛下、万歳!」
「皇帝陛下がやっと皇后陛下をお迎えになる。なんとめでたいことだ」
「おめでとうございます、皇帝陛下、未来の皇后陛下!」
どうやら、わたくしは好意的に迎え入れられているようだ。
けれど、貴族社会なのだ。これが表面上のことだけかもしれないということはよく覚えておかなければいけない。
微笑みながらグラスを持ちあげて乾杯をすると、アレクサンテリ陛下がわたくしに近付いて肩を抱いた。
「その葡萄酒を飲んではいけないよ」
「は、はい」
「かわいいレイシーが酔うところは誰にも見せたくない」
耳元でささやかれて驚きで飛び上がってしまいそうになったが、なんとか答えることができた。
わたくしのグラスに入っているのは葡萄酒のようだった。わたくしはアルコールに強い方ではない。アレクサンテリ陛下に言われなければ、葡萄酒を飲んで醜態をさらしていたかもしれない。
感謝しつつ、口をつけるふりをしてわたくしは葡萄酒を飲まないまま、グラスを給仕に返した。
アレクサンテリ陛下の挨拶が終わると、アレクサンテリ陛下がわたくしを伴ってバルコニーに出る。
バルコニーから見下ろすと、城壁の向こうに国民が集まっているのが分かる。
「わたしの生誕を祝ってくれて感謝する。夏には皇后を迎え、この国をさらに豊かな国とするために励むことを誓おう」
堂々とした声でアレクサンテリ陛下が宣言すると、国民から「皇帝陛下、万歳!」の声が上がる。
わたくしもアレクサンテリ陛下に促されて国民に手を振ったら、「皇后陛下、万歳!」と大きな声が上がった。
まだ皇后ではないが、皇后として認められているのだろうと思うと、未来に対する気持ちが明るくなってくる。
バルコニーで国民に顔を見せた後で、場所を移って、晩餐会が行われた。
かなり早い時間だが、昼食を食べていなかったのでわたくしはお腹が空いていた。それでも、アレクサンテリ陛下に挨拶に来る貴族たちや、属国の王族や要人の相手に時間を取られて、料理の皿に手を付けることなく下げられてしまって、悲しい思いをした。
料理を残しても、それは使用人にお下げ渡しになるので無駄にはならないのだと分かっているが、お腹が空いていたので食べたい気持ちはあった。
皇后になるとこのようなことが増えてくるのだと思うと、わたくしはちょっとだけ憂鬱な気分になってしまった。
晩餐会の後は夜会が開かれて、アレクサンテリ陛下はわたくしをダンスに誘ってくださった。
アレクサンテリ陛下のリードで踊るのはとても楽なので、わたくしは喜んで踊らせてもらった。
アレクサンテリ陛下とわたくしが踊っている間、他の貴族や属国の王族や要人たちは踊ることを禁じられて、大広間のダンススペースでわたくしとアレクサンテリ陛下だけが二人で踊っていた。
踊り終えると、アレクサンテリ陛下と一緒に皇帝陛下のために準備された席に戻って行った。
皇帝陛下のために準備された席には、軽く摘まめる軽食やお菓子などがあった。
アレクサンテリ陛下に視線で問いかけると、頷いてくれたので、ほっとしてキッシュやサンドイッチをお皿に取る。
わたくしが食べている間も、アレクサンテリ陛下は葡萄酒だけ飲んで、食べ物には手をつけなかった。
「皇帝陛下、レイシー殿下を皇后にすることを宣言したのですね」
皇太后陛下が皇帝陛下のために準備された席に来たので、わたくしは食べる手を止めて、お茶を飲んで落ち着く。
「最初からそのつもりだったのですが、宣言できるまでに根回しが必要でしたので、今になりました」
「レイシー殿下は今や、国民の人気者ですからね」
「そうなのですか!?」
根回しってどういうことなのだろう。
驚きつつわたくしがアレクサンテリ陛下を見つめると、アレクサンテリ陛下が悪いお顔で微笑む。
「レイシーが人形やぬいぐるみ作りの工場の後押しをしたことや、そこに寮をつけて女性の社会進出を促したことを国民に広めただけだよ。ディアン家の陞爵で貴族たちには知らしめたし」
「わたくしはそんなにすごいことはしていませんよ?」
「レイシーはすごいことをたくさんしているんだよ。わたしの執務を振り分けさせて、皇帝に権力が集中しすぎないようにしてくれた」
「それも、そういうつもりではかったのです」
「そういうつもりではなかったにせよ、結果としてそうなったんだから、レイシーの功績だよ」
さらりと言われてしまってわたくしは自分が意図していないことで評価されることに居心地の悪さを感じていた。皇后として認められるためには、それくらいのことは必要なのかもしれないが、わたくしが思ってもみなかったことを功績とされてしまうのは抵抗がある。
「謙虚なのはいいですが、皇后となるのですから、レイシー殿下はもっと堂々としていてください。わたくしは皇后となるときには反対する勢力もあって苦労しました。そのような苦労を、皇帝陛下はレイシー殿下にさせたくないのでしょう」
皇太后陛下に言われて、わたくしはアレクサンテリ陛下の神々しいお顔をじっと見つめる。アレクサンテリ陛下はアレクサンテリ陛下なりに、わたくしのことを考えてくれていたに違いないのだ。
「はい。わたくし、もっと堂々としています」
「その意気ですよ。皇帝陛下の隣に並ぶのは自分しかいない。そう思っていてください」
励ましてくれる皇太后陛下も、皇后となられたときに自分をそうやって鼓舞したのだろうか。
前皇帝陛下の皇后陛下だった皇太后陛下は、わたくしの立場や気持ちがよく分かるのかもしれない。
わたくしは自信を持って自分が皇后だと胸を張れるようになりたいと思っていた。
国を挙げての行事なので、国中の貴族たちが集まり、属国からも王族や要人が集まってきている。
どの人物が誰なのか、ラヴァル夫人に教えられていなければ、わたくしも大いに戸惑っただろう。
アレクサンテリ陛下は玉座に腰かけて、わたくしがその横の椅子に座っている。本来ならばアレクサンテリ陛下の妃が座る場所なのだが、アレクサンテリ陛下はまだ結婚をしていなかったので、妃候補であるわたくしが座ることになった。
貴族や属国の王族や要人が一人一人前に出て、アレクサンテリ陛下にお祝いの言葉を述べている。
生誕祭の当日は早朝から準備に追われていたが、生誕祭が長引いて昼食が食べられないかもしれないので朝食をしっかりと食べておくようにとアレクサンテリ陛下に言われていたので、わたくしは何とか玉座の隣でお腹を鳴らすようなことはなかった。
永遠に続くのではないかと思われるお祝いの言葉に、アレクサンテリ陛下は一人一人礼を述べて、お祝いの品をそばに仕えている側近のユリウス様に記録させて受け取らせている。
玉座は数段高い位置にあるので、アレクサンテリ陛下と貴族や属国の王族や要人たちが触れ合うことはないし、基本的に挨拶をするときに相手は膝をついている姿勢から動くことはない。
長いお祝いの列がやっと終わったと思ったら、アレクサンテリ陛下とわたくしに飲み物の入ったグラスが渡されて、アレクサンテリ陛下が立つのに合わせてわたくしも立ち上がって、乾杯をする。
「今日はわたしの生誕祭のために集まってくれて感謝する。夏にはわたしはディアン伯爵家のレイシーと結婚をする。レイシーには皇后になってもらうつもりだ」
アレクサンテリ陛下が公の場で初めてわたくしを皇后にすることを口にした。
反発があるかとドキドキしていたら、貴族たちや属国の王族や要人たちから歓声が上がる。
「皇帝陛下、万歳! 未来の皇后陛下、万歳!」
「皇帝陛下がやっと皇后陛下をお迎えになる。なんとめでたいことだ」
「おめでとうございます、皇帝陛下、未来の皇后陛下!」
どうやら、わたくしは好意的に迎え入れられているようだ。
けれど、貴族社会なのだ。これが表面上のことだけかもしれないということはよく覚えておかなければいけない。
微笑みながらグラスを持ちあげて乾杯をすると、アレクサンテリ陛下がわたくしに近付いて肩を抱いた。
「その葡萄酒を飲んではいけないよ」
「は、はい」
「かわいいレイシーが酔うところは誰にも見せたくない」
耳元でささやかれて驚きで飛び上がってしまいそうになったが、なんとか答えることができた。
わたくしのグラスに入っているのは葡萄酒のようだった。わたくしはアルコールに強い方ではない。アレクサンテリ陛下に言われなければ、葡萄酒を飲んで醜態をさらしていたかもしれない。
感謝しつつ、口をつけるふりをしてわたくしは葡萄酒を飲まないまま、グラスを給仕に返した。
アレクサンテリ陛下の挨拶が終わると、アレクサンテリ陛下がわたくしを伴ってバルコニーに出る。
バルコニーから見下ろすと、城壁の向こうに国民が集まっているのが分かる。
「わたしの生誕を祝ってくれて感謝する。夏には皇后を迎え、この国をさらに豊かな国とするために励むことを誓おう」
堂々とした声でアレクサンテリ陛下が宣言すると、国民から「皇帝陛下、万歳!」の声が上がる。
わたくしもアレクサンテリ陛下に促されて国民に手を振ったら、「皇后陛下、万歳!」と大きな声が上がった。
まだ皇后ではないが、皇后として認められているのだろうと思うと、未来に対する気持ちが明るくなってくる。
バルコニーで国民に顔を見せた後で、場所を移って、晩餐会が行われた。
かなり早い時間だが、昼食を食べていなかったのでわたくしはお腹が空いていた。それでも、アレクサンテリ陛下に挨拶に来る貴族たちや、属国の王族や要人の相手に時間を取られて、料理の皿に手を付けることなく下げられてしまって、悲しい思いをした。
料理を残しても、それは使用人にお下げ渡しになるので無駄にはならないのだと分かっているが、お腹が空いていたので食べたい気持ちはあった。
皇后になるとこのようなことが増えてくるのだと思うと、わたくしはちょっとだけ憂鬱な気分になってしまった。
晩餐会の後は夜会が開かれて、アレクサンテリ陛下はわたくしをダンスに誘ってくださった。
アレクサンテリ陛下のリードで踊るのはとても楽なので、わたくしは喜んで踊らせてもらった。
アレクサンテリ陛下とわたくしが踊っている間、他の貴族や属国の王族や要人たちは踊ることを禁じられて、大広間のダンススペースでわたくしとアレクサンテリ陛下だけが二人で踊っていた。
踊り終えると、アレクサンテリ陛下と一緒に皇帝陛下のために準備された席に戻って行った。
皇帝陛下のために準備された席には、軽く摘まめる軽食やお菓子などがあった。
アレクサンテリ陛下に視線で問いかけると、頷いてくれたので、ほっとしてキッシュやサンドイッチをお皿に取る。
わたくしが食べている間も、アレクサンテリ陛下は葡萄酒だけ飲んで、食べ物には手をつけなかった。
「皇帝陛下、レイシー殿下を皇后にすることを宣言したのですね」
皇太后陛下が皇帝陛下のために準備された席に来たので、わたくしは食べる手を止めて、お茶を飲んで落ち着く。
「最初からそのつもりだったのですが、宣言できるまでに根回しが必要でしたので、今になりました」
「レイシー殿下は今や、国民の人気者ですからね」
「そうなのですか!?」
根回しってどういうことなのだろう。
驚きつつわたくしがアレクサンテリ陛下を見つめると、アレクサンテリ陛下が悪いお顔で微笑む。
「レイシーが人形やぬいぐるみ作りの工場の後押しをしたことや、そこに寮をつけて女性の社会進出を促したことを国民に広めただけだよ。ディアン家の陞爵で貴族たちには知らしめたし」
「わたくしはそんなにすごいことはしていませんよ?」
「レイシーはすごいことをたくさんしているんだよ。わたしの執務を振り分けさせて、皇帝に権力が集中しすぎないようにしてくれた」
「それも、そういうつもりではかったのです」
「そういうつもりではなかったにせよ、結果としてそうなったんだから、レイシーの功績だよ」
さらりと言われてしまってわたくしは自分が意図していないことで評価されることに居心地の悪さを感じていた。皇后として認められるためには、それくらいのことは必要なのかもしれないが、わたくしが思ってもみなかったことを功績とされてしまうのは抵抗がある。
「謙虚なのはいいですが、皇后となるのですから、レイシー殿下はもっと堂々としていてください。わたくしは皇后となるときには反対する勢力もあって苦労しました。そのような苦労を、皇帝陛下はレイシー殿下にさせたくないのでしょう」
皇太后陛下に言われて、わたくしはアレクサンテリ陛下の神々しいお顔をじっと見つめる。アレクサンテリ陛下はアレクサンテリ陛下なりに、わたくしのことを考えてくれていたに違いないのだ。
「はい。わたくし、もっと堂々としています」
「その意気ですよ。皇帝陛下の隣に並ぶのは自分しかいない。そう思っていてください」
励ましてくれる皇太后陛下も、皇后となられたときに自分をそうやって鼓舞したのだろうか。
前皇帝陛下の皇后陛下だった皇太后陛下は、わたくしの立場や気持ちがよく分かるのかもしれない。
わたくしは自信を持って自分が皇后だと胸を張れるようになりたいと思っていた。
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