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三章 ご寵愛の末に
16.思い出のアルバム
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ディアン伯爵家に戻ってから、アレク様は両親とソフィアとお茶をしながら話をしていた。
「小さなころのレイシーはどんな子だったのかな? 縫物が好きだった?」
「皇后陛下が……」
「ここは私的な場だから、レイシーで構わないよ。レイシーもそうして欲しいよね?」
「ありがとうございます、アレクサンテリ陛下」
アレク様はわたくしが両親やソフィアから「皇后陛下」と呼ばれることに寂しさを感じていたことに気付いてくださっていた。許可を得て、両親が話し出す」
「レイシーは小さなころから落ち着いていて、あまり泣かない子でした。我が儘も言わなかったし、大人しくて大人びた子どもだと思っていました」
「五歳くらいのころでしょうか。わたくしの使っていた裁縫セットから針と糸を出して、破れた人形の服を縫っていたのが最初かと思います。それから裁縫に興味を持って、わたくしが教えていないことまで次々としてしまうから、この子はどこでそれを習ったのだろうと不思議に思っていました」
両親の言葉にわたくしはちょっと反応に困ってしまう。
幼いころからセシルの夢を見ていたので、わたくしの中にはセシルの十六歳の人生の分の記憶があった。小さな手は扱いづらかったけれど、セシルの記憶のままに動かしていくと、少しずつ慣れて来て、わたくしは七歳くらいのころには刺繍を始めていたと思う。
貴族の淑女として刺繍は嗜みの一つなので、両親もわたくしを止めることなく、刺繍糸や布を与えてくれていた。そこにセシルの記憶にある模様を簡単なものから刺繍して行って、そのうちに難しいものが刺繍できるようになった。
初めて売り物になるようなものが作れたのは、学園に入学する十二歳のころだった。
学園に入学して帝都に来てから、わたくしは自分で町に行って刺繍したハンカチや布を売った。
「わたしがレイシーを見初めたのは、実は、レイシーの刺繍したものを手に入れてからなのだ」
「そうだったのですか」
「レイシーの刺繍がそんなにお気に召したのですか」
「わたしは幼いころに父を亡くしたクーデターのときに一人逃がされて、国境の村で保護されたのだ。そのときにわたしによくしてくれて、わたしを庇って亡くなった少女が、レイシーとよく似た刺繍をしていたのだ」
「あの青い蔦模様ですか? あの刺繍はわたしたちもどこからレイシーが知ったのか分かりません」
「きっとレイシーは勉強熱心だったから、図書館かどこかで見たのでしょう」
家庭教師を雇う余裕がなかったので、わたくしは領地の図書館に行って勉強することが多かった。庶民と同じ学校に通うという手段もあったのだが、貴族としてそれはさすがに恥ずかしいということで、両親に教えてもらいながら、両親が忙しいときには一人で図書館に行って勉強していた。
わたくしがセシルの記憶で知っている刺繍の模様は全部、図書館で見た本に載っていたということになっている。
「レイシーの刺繍したハンカチを手に取ったとき、運命的なものを感じて、わたしはそのハンカチを刺繍した人物を探させた。そうしたら、ディアン家のレイシーだということが分かったのだ」
「それでは、お二人の仲は刺繍が繋いだのですね」
「そうなるな。レイシーのことは知っていたが、顔を会わせる機会がなかった。デビュタントのときに、レイシーを初めて見て、声を聞いて、わたしは運命だと確信した。しかし、そのときにはレイシーは婚約していたのだ」
皇帝陛下であるアレク様でも、婚約者のいる相手をどうにもできない。権力を使って無理やり自分と婚約を結ばせることはできたかもしれないが、アレク様はそうしなかった。
皇帝陛下としての権力を私情で使うことを厭われたのだろう。
その結果、皇帝陛下が参加する学園の卒業式のパーティーでわたくしがレナン殿に婚約破棄を言い渡された直後、アレク様がわたくしに求婚してきたのだ。
「レイシーに皇帝陛下から求婚の手紙が届いたときには驚きましたが、そんなに以前からレイシーのことを想ってくださっていたのですね」
「最初はお互いに想い合えるか分からなかった。けれど、レイシーを時間をかけて心を解いていくつもりはあった」
「そうだったのですか。わたしも妻と夜会で出会ったとき運命を感じて、すぐに求婚しました。皇帝陛下も運命を感じられていたのですね」
いい話だとうっとりしている父に、母が微笑みかけて、アレク様にアルバムを差し出した。
それはディアン家が子爵家だったころにお金がなくてほとんど写真など撮れなかったが、その中でも資金を工面して撮った数枚の写真がおさめられていた。
アレク様はそれを手に取って、丁寧に広げる。
一番最初のページは、わたくしが生まれたときの写真だ。
両親が椅子に座っていて、わたくしはベビードレスを着せられて母に抱っこされている。
「レイシーの写真か?」
「そうです。生まれてから三か月くらいのころでしょうか。家族での写真が欲しくて撮ったものです」
「とても小さいな。かわいい」
「レイシーは大人しくて泣かなかったので、いい写真が撮れました」
懐かしそうに目を細める両親に、アレク様は微笑みながら次のページをめくる。
次のページは、両親が椅子に座っていて、わたくしが父の膝に抱かれていて、ソフィアがベビードレスを着せられて母に抱っこされている写真だった。
「これはソフィアが生まれたときの写真です」
「レイシーは何歳なのだ?」
「二歳ですね。ソフィアが生まれて顔を見た瞬間、レイシーは『かーいい。れー、ねぇね!』ともう姉の顔をしていました」
わたくしはセシルの記憶があるせいか、小さいころの記憶もかなり鮮明にある。ソフィアが生まれたとき、ベビーベッドに寝かされたソフィアを見て、わたくしは一生この子をかわいがろうと心に決めていた。
一人っ子だったセシルはずっと弟妹が欲しかった。ガーネくんのことを弟のように接していたのはそのことがあったからなのだ。レイシーとして生まれてから妹ができてわたくしは本当に嬉しかったのだ。
「ソフィアはわたくしのかわいい妹ですからね」
「お姉様からはたくさんかわいがっていただきました」
「もっともっとかわいがりたかった。ずっとそばにいたかった」
それは叶うはずのない夢だった。
わたくしがレナン殿と結婚していても、ソフィアはどこかいい家に嫁いでいっただろう。わたくしがアレク様から求婚されて急に皇帝宮に連れていかれてしまったので、ソフィアといられる時間は短くなってしまったが、最終的には別々の道を選ぶことになるはずだったのだ。
それでも、この国の皇后として、ディアン伯爵家の後継者のソフィアと交流が持てることは嬉しく思っている。アレク様もわたくしのことを考えて、家族との時間が持てるように配慮してくださっている。
アルバムにはわたくしとソフィアがもう少し大きくなったころと、わたくしが学園に入学したときと、ソフィアが学園に入学したときの写真があった。
十二歳のわたくしが学園の制服を着て家族と写っている写真を見て、アレク様はため息をついた。
「十二歳のころのレイシーはこんなに小さかったのか」
「同級生の中では背は高い方でしたよ」
「このころに出会っていなくてよかった。わたしは犯罪者になってしまうところだった」
「犯罪者だなんて」
真面目な顔で言うアレク様にわたくしは笑ってしまったが、二十二歳のアレク様とわたくしが婚約していたら、年の差にわたくしは驚いていたかもしれない。
十八歳で成人してから、二十八歳のアレク様と婚約できたことは、これはこれでよかったのかもしれない。
「レイシーが十五歳のときでも、幼いと思っていたのに」
「わたくしは正直、デビュタントのときのことはほとんど覚えていません。アレクサンテリ陛下にご挨拶をするのに精いっぱいで、アレクサンテリ陛下のお顔も見えていなかったと思います」
ほんの三十秒ほどの邂逅。
それでアレク様はわたくしがセシルの記憶を持っていると確信したのだというから驚いてしまう。
けれど、アレク様はわたくしがセシルの記憶を持っているから愛したのではないとはっきり言ってくださっている。
きっかけはそうだったかもしれないが、わたくしのことはレイシーとして愛してくださっているのだと。
わたくしも、セシルとしてではなく、レイシーとしてアレク様を愛している。
「アレクサンテリ陛下、わたくしたち、幸せになりましょうね」
アレク様に微笑みかけると、アレク様は目元を朱鷺色に染めて微笑んで答えてくれた。
「レイシーのことはわたしが必ず幸せにするよ」
「アレクサンテリ陛下も幸せでないと意味がないのです」
「わたしのことはレイシーが幸せにしてくれる?」
その問いかけに、わたくしは自信を持って「はい」とお答えした。
「小さなころのレイシーはどんな子だったのかな? 縫物が好きだった?」
「皇后陛下が……」
「ここは私的な場だから、レイシーで構わないよ。レイシーもそうして欲しいよね?」
「ありがとうございます、アレクサンテリ陛下」
アレク様はわたくしが両親やソフィアから「皇后陛下」と呼ばれることに寂しさを感じていたことに気付いてくださっていた。許可を得て、両親が話し出す」
「レイシーは小さなころから落ち着いていて、あまり泣かない子でした。我が儘も言わなかったし、大人しくて大人びた子どもだと思っていました」
「五歳くらいのころでしょうか。わたくしの使っていた裁縫セットから針と糸を出して、破れた人形の服を縫っていたのが最初かと思います。それから裁縫に興味を持って、わたくしが教えていないことまで次々としてしまうから、この子はどこでそれを習ったのだろうと不思議に思っていました」
両親の言葉にわたくしはちょっと反応に困ってしまう。
幼いころからセシルの夢を見ていたので、わたくしの中にはセシルの十六歳の人生の分の記憶があった。小さな手は扱いづらかったけれど、セシルの記憶のままに動かしていくと、少しずつ慣れて来て、わたくしは七歳くらいのころには刺繍を始めていたと思う。
貴族の淑女として刺繍は嗜みの一つなので、両親もわたくしを止めることなく、刺繍糸や布を与えてくれていた。そこにセシルの記憶にある模様を簡単なものから刺繍して行って、そのうちに難しいものが刺繍できるようになった。
初めて売り物になるようなものが作れたのは、学園に入学する十二歳のころだった。
学園に入学して帝都に来てから、わたくしは自分で町に行って刺繍したハンカチや布を売った。
「わたしがレイシーを見初めたのは、実は、レイシーの刺繍したものを手に入れてからなのだ」
「そうだったのですか」
「レイシーの刺繍がそんなにお気に召したのですか」
「わたしは幼いころに父を亡くしたクーデターのときに一人逃がされて、国境の村で保護されたのだ。そのときにわたしによくしてくれて、わたしを庇って亡くなった少女が、レイシーとよく似た刺繍をしていたのだ」
「あの青い蔦模様ですか? あの刺繍はわたしたちもどこからレイシーが知ったのか分かりません」
「きっとレイシーは勉強熱心だったから、図書館かどこかで見たのでしょう」
家庭教師を雇う余裕がなかったので、わたくしは領地の図書館に行って勉強することが多かった。庶民と同じ学校に通うという手段もあったのだが、貴族としてそれはさすがに恥ずかしいということで、両親に教えてもらいながら、両親が忙しいときには一人で図書館に行って勉強していた。
わたくしがセシルの記憶で知っている刺繍の模様は全部、図書館で見た本に載っていたということになっている。
「レイシーの刺繍したハンカチを手に取ったとき、運命的なものを感じて、わたしはそのハンカチを刺繍した人物を探させた。そうしたら、ディアン家のレイシーだということが分かったのだ」
「それでは、お二人の仲は刺繍が繋いだのですね」
「そうなるな。レイシーのことは知っていたが、顔を会わせる機会がなかった。デビュタントのときに、レイシーを初めて見て、声を聞いて、わたしは運命だと確信した。しかし、そのときにはレイシーは婚約していたのだ」
皇帝陛下であるアレク様でも、婚約者のいる相手をどうにもできない。権力を使って無理やり自分と婚約を結ばせることはできたかもしれないが、アレク様はそうしなかった。
皇帝陛下としての権力を私情で使うことを厭われたのだろう。
その結果、皇帝陛下が参加する学園の卒業式のパーティーでわたくしがレナン殿に婚約破棄を言い渡された直後、アレク様がわたくしに求婚してきたのだ。
「レイシーに皇帝陛下から求婚の手紙が届いたときには驚きましたが、そんなに以前からレイシーのことを想ってくださっていたのですね」
「最初はお互いに想い合えるか分からなかった。けれど、レイシーを時間をかけて心を解いていくつもりはあった」
「そうだったのですか。わたしも妻と夜会で出会ったとき運命を感じて、すぐに求婚しました。皇帝陛下も運命を感じられていたのですね」
いい話だとうっとりしている父に、母が微笑みかけて、アレク様にアルバムを差し出した。
それはディアン家が子爵家だったころにお金がなくてほとんど写真など撮れなかったが、その中でも資金を工面して撮った数枚の写真がおさめられていた。
アレク様はそれを手に取って、丁寧に広げる。
一番最初のページは、わたくしが生まれたときの写真だ。
両親が椅子に座っていて、わたくしはベビードレスを着せられて母に抱っこされている。
「レイシーの写真か?」
「そうです。生まれてから三か月くらいのころでしょうか。家族での写真が欲しくて撮ったものです」
「とても小さいな。かわいい」
「レイシーは大人しくて泣かなかったので、いい写真が撮れました」
懐かしそうに目を細める両親に、アレク様は微笑みながら次のページをめくる。
次のページは、両親が椅子に座っていて、わたくしが父の膝に抱かれていて、ソフィアがベビードレスを着せられて母に抱っこされている写真だった。
「これはソフィアが生まれたときの写真です」
「レイシーは何歳なのだ?」
「二歳ですね。ソフィアが生まれて顔を見た瞬間、レイシーは『かーいい。れー、ねぇね!』ともう姉の顔をしていました」
わたくしはセシルの記憶があるせいか、小さいころの記憶もかなり鮮明にある。ソフィアが生まれたとき、ベビーベッドに寝かされたソフィアを見て、わたくしは一生この子をかわいがろうと心に決めていた。
一人っ子だったセシルはずっと弟妹が欲しかった。ガーネくんのことを弟のように接していたのはそのことがあったからなのだ。レイシーとして生まれてから妹ができてわたくしは本当に嬉しかったのだ。
「ソフィアはわたくしのかわいい妹ですからね」
「お姉様からはたくさんかわいがっていただきました」
「もっともっとかわいがりたかった。ずっとそばにいたかった」
それは叶うはずのない夢だった。
わたくしがレナン殿と結婚していても、ソフィアはどこかいい家に嫁いでいっただろう。わたくしがアレク様から求婚されて急に皇帝宮に連れていかれてしまったので、ソフィアといられる時間は短くなってしまったが、最終的には別々の道を選ぶことになるはずだったのだ。
それでも、この国の皇后として、ディアン伯爵家の後継者のソフィアと交流が持てることは嬉しく思っている。アレク様もわたくしのことを考えて、家族との時間が持てるように配慮してくださっている。
アルバムにはわたくしとソフィアがもう少し大きくなったころと、わたくしが学園に入学したときと、ソフィアが学園に入学したときの写真があった。
十二歳のわたくしが学園の制服を着て家族と写っている写真を見て、アレク様はため息をついた。
「十二歳のころのレイシーはこんなに小さかったのか」
「同級生の中では背は高い方でしたよ」
「このころに出会っていなくてよかった。わたしは犯罪者になってしまうところだった」
「犯罪者だなんて」
真面目な顔で言うアレク様にわたくしは笑ってしまったが、二十二歳のアレク様とわたくしが婚約していたら、年の差にわたくしは驚いていたかもしれない。
十八歳で成人してから、二十八歳のアレク様と婚約できたことは、これはこれでよかったのかもしれない。
「レイシーが十五歳のときでも、幼いと思っていたのに」
「わたくしは正直、デビュタントのときのことはほとんど覚えていません。アレクサンテリ陛下にご挨拶をするのに精いっぱいで、アレクサンテリ陛下のお顔も見えていなかったと思います」
ほんの三十秒ほどの邂逅。
それでアレク様はわたくしがセシルの記憶を持っていると確信したのだというから驚いてしまう。
けれど、アレク様はわたくしがセシルの記憶を持っているから愛したのではないとはっきり言ってくださっている。
きっかけはそうだったかもしれないが、わたくしのことはレイシーとして愛してくださっているのだと。
わたくしも、セシルとしてではなく、レイシーとしてアレク様を愛している。
「アレクサンテリ陛下、わたくしたち、幸せになりましょうね」
アレク様に微笑みかけると、アレク様は目元を朱鷺色に染めて微笑んで答えてくれた。
「レイシーのことはわたしが必ず幸せにするよ」
「アレクサンテリ陛下も幸せでないと意味がないのです」
「わたしのことはレイシーが幸せにしてくれる?」
その問いかけに、わたくしは自信を持って「はい」とお答えした。
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