いつか誰かの

秋月真鳥

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僕はあなたの

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 夕立が過ぎ去ったあとは、アスファルトから湯気が立ち上るくらいの太陽の光が空から降り注いでいた。汗染みができないようにと、スーツのジャケットを片手で持ったサムエル・カウットは、車から降りてすっかり馴染みになったテイラーへと向かう。水たまりの泥が跳ねて、磨いたばかりの革靴につくのは少々不愉快だったが、あの赤毛をハーフアップにした端正な顔立ちの人物……サムエルの方は幼馴染だと思っているけれど、あっちは昔のことなど覚えてもいないであろう、ジャン・ルシュールは冷房は強めに効いた室内で、シャツの袖をまくっているのだろうと思うと、顔がにやけてしまう。
 一度だけ、彼に抱かれたことがある。同性愛者とは自覚していたが、それまで抱く方しかしたことがなかったのは、サムエルがαであることと、体格が良かったことが起因するのだろうが、ジャンはサムエルより小柄で痩せ型なのに、軽々と体勢を引っくり返した。
 それが不本意ではなかったとは言い難いが、ジャンがこちらに興味を持ってくれるならば構わないとか、酷くされて彼を嫌ってしまえるならばそれでいいとか思ったのに、踏み出した先は、泥沼であっさりとサムエルはそれに溺れた。
 緑の目のクールなジャンはβ。サムエルと番いになることはないし、どちらかが子どもを産むこともない。それどころか、サムエルに番いができてしまえば……そうでなくても、地位ある職に就くものとして、後継者を望まれたら、結局は別れなければいけないからと、ジャンは最初からサムエルとの関係に乗り気ではなかった。そして、今もその態度は続いている。一度関係を持ったくらいで期待するのは愚かだとサムエル自身も思っていたし、そうされることは今まで重荷だったが、いざ自分が逆の立場になってみると、浅ましくも期待してしまっていた自分がいて、サムエルは入口で小さく息を吐いた。
 自動ドアが開いて、サムエルは入口の紫のマットの上で靴を軽く拭く。全ての泥が落とせるわけではないが、みっともない格好は見せたくないと思う。駐車場からの少しの距離しか歩いていないはずなのに、シャツの脇と胸に汗がにじんでいるのが妙に恥ずかしくて、上着を着ようとしたら、中にいたオーナーのテオドルス・ベンニンクが笑顔で一礼した。
「暑いですよね。上着をお預かりしましょう」
 差し出された手に抗うのは不自然な気がして、サムエルはテオドルスに上着を預ける。夏用にと薄手の生地で仕立ててもらったそれは、片手で抱えていたので少し皺が寄っていた。恐らくは預かっている間に、アイロンがかけられて戻ってくるのだろう。ここはそういう店なのだ。
「いらっしゃいませ、カウット様」
 縫製の作業をしていたのであろう、ミシンの音が途絶えて、奥からジャンが出てくる。客用の営業スマイルを浮かべているが、緑の目はどこか冷ややかだ。恋愛関係としては歓迎されないとしても、ここでもう何着もスーツをオーダーしているサムエルは、ジャンにとっては上客のはずだ。もう少し愛想よくしてくれてもいいのになどと、拗ねた気分になりかけて、サムエルは慌てて笑顔を浮かべる。
「ジャン、もう少し暑い日が続きそうだから、夏用のジャケットとパンツが一揃え欲しいんだ」
 夏物のスーツは何着か持っているが、オーダーしたものを着始めてから、いわゆる、既製品のスーツは着心地が悪くなった。ジムに通って鍛えているせいなのか、それとも家系的なものなのか、サムエルは胸板が厚く、太もももしっかりしているし、身長も高めである。だから、既製品のスーツはどこかしら太って見えたり、妙にマッチョに見えたりする。そういうのを誇りたいものにはちょうどいいのだろうが、ほっそりしたジャンのようになりたいと、ジュニアスクールで出会ってからずっと思っていたサムエルにとっては、分厚い肉体が強調される格好は、劣等感を煽るものでしかなかった。
「体重は変わっていませんか?ここのところの暑さで激ヤセしたとか、ないですよね?」
 正確にサイズを測ってのオーダーなので、確認してくるジャンにサムエルはくちごもる。そういえば、忙しいのと暑さで食欲がないので、食事をおろそかにしていたかもしれない。ただ、ジムにもあまり行けていないので、体重も最近はちゃんと測っていなかった。
「最近、忙しいから……分からないや」
 情けなく笑うと、ジャンは自然な手つきで採寸とフィッティング用の個室に招く。鏡張りのそこに入ると、ジャンが腰に付けている道具入れのバッグからメジャーを取り出して、サムエルの体を採寸する。抱き付かれるような形になって、サムエルは汗や臭いが気付かれないかハラハラしたが、ジャンは完全に仕事モードのようで、眉ひとつ動かさなかった。
「少し、痩せられましたね。前のスーツも多少の増減は考えて作っておりますが、直されますか?」
「いや、いいよ。すぐに戻ると思う」
 それでも、少し痩せたのなら嬉しいかもと頬を緩ませるサムエルに、ふっとジャンが真顔になる。
「不摂生で痩せたのは、痩せたではなく、やつれた、が正しいですね。言い間違えました、申し訳ありません」
 珍しく仕事中に嫌味が飛んできて、サムエルはそういうことではないと分かっているのに、心拍数が上がってしまった。仕事とプライベートはきっちり分けるタイプのジャンが、仕事中にサムエルに嫌味を言う。それは、ある意味ものすごく特別なことではないのだろうか。
 にやけたサムエルに、ジャンは即座に営業スマイルに戻っていた。
「失礼を致しました。では、今回はこのサイズで作らせていただきますね」
 紙に採寸結果を走り書きしてサムエルのシャツを整えてくれるジャンに、サムエルはやっぱり仕事場を出るときにシャツを着替えてくればよかったとか、制汗剤を使っておけばよかっただとか、妙なことばかりが頭を占める。
 個室から出ると、生地がずらりと並んだ部屋で、幾つかのサンプルを見せてもらって気に入ったものを選ぶ。大抵はジャンが勧めるものをそのままお願いするのだが、ふとジャンの後ろに見えた緑がかった灰色の生地が目に留まる。ジャンも視線に気づいたようで、長く丸く巻かれたそれを引き出して、台の上に広げた。
「こちらは厚手ですので、冬用に作られるときにお申し付けください。予約しておかれたら、取り置き致しますよ」
「君に、似合そう……」
 思わず口をついて出たサムエルの言葉に、ジャンの動きが固まる。反応に困っているのだと思ったら、全く違うことが次の台詞で分かった。
「私ではなく、お客様のスーツを仕立てるのが仕事ですので」
 営業スマイルは変わらないが、サムエルはジャンを怒らせたことをはっきりと悟。怒らせるつもりではなくて、純粋に思ったことが口に出てしまっただけなのに。慌てたサムエルは急いで言葉を足した。
「そ、そうだよね、ごめんね。そういえば、君、独立したいんだって?出資とか…

…」
 言いながら、サムエルの脇を嫌な汗が流れ落ちていく。火に油を注いでしまった。笑顔は変わらないがジャンの纏うオーラがどんどん室温を下げていく気がする。
「私は、こちらの記事が良いと思うのですが、カウット様はいかがでしょう?」
 完全にスルーされてしまってサムエルはジャンの激怒を思い知るのだった。


 半年ほど前に一度だけ、サムエルはジャンと関係を持った。そのときにジャンがサムエルを泊めてくれたので、サムエルはジャンの部屋を知っている。仕事上がりからの来店だったので、閉店時間ぎりぎりまでオーダーをしてから、サムエルはアイロンのかかったスーツのジャケットを羽織って駐車場に向かった。太陽は完全に落ちていたが、日没まで温め続けられたアスファルトがまだ熱を持って、雨上がりの湿気も伴い、蒸し暑い。車に乗り込むと、クーラーの出力を最強にして、サムエルは中華料理屋に行った。ヌードルと惣菜を買い込んで、また車に戻り、ジャンの部屋の近くの有料パーキングに車を停める。
 外に出るとまた汗をかくので、車の中で小一時間ほど待っていると、ジャンの車がアパルトメントの駐車場に入るのが見えた。買った料理を持って足早に駆けていくと、階段の入り口でジャンが呆れた顔で立っている。
「来るだろうと思った」
 ここ半年で何度も押しかけて帰れと素っ気なく言われているので、冷たい態度も想定済みだが、それに傷付かないわけではない。できるだけ格好を付けて笑ったつもりなのに、眉が下がってしまう。
「君の分も買ってきたんだけど、中華、嫌いじゃないでしょう?」
「中華は嫌いじゃないが、あんたは嫌いだ」
 はっきりと言いきられてしまって、サムエルはため息を吐いた。笑おうとしても上手に笑えている自信がない。
「君は、時々、すごく残酷だ」
 責める口調になったサムエルに、ジャンが片方の眉を吊り上げる。
「気がない奴に、期待させる方が残酷だろう」
 帰れと言外に言われてため息を吐きかけたところで、サムエルはさぁっと血が下に下がっていくような感覚に襲われた。吐き気が込み上げて、生唾が口の中にわいてくる。熱いのに寒気がして、視界が白く霞む。
「どうした?」
 青ざめた顔で座り込んだサムエルに、ただごとではない雰囲気を感じ取ったのか、ジャンが肩に手をかけた。その手にサムエルは縋ってしまう。
「ぐらぐらして……きぶんが、わる、い」
 なんとか言えたのはそれだけで、後は吐きそうになって咳き込んでしまう。けれど吐くものは胃に一切ないので、吐き出すことができない。
「貧血か?あんた、ちゃんと飯食ってるか?」
 二の腕を掴まれて立たされて、持っていた料理を奪われ、部屋に引きずって行かれる。貧血など起こしたことのない健康体だったはずなのに、おかしいと思いつつ、サムエルはジャンに従ってひきずられていった。
 久しぶりに入ったジャンの部屋はものが多いのだが、見せる収納ですっきりと片付けられている。ソファに寝かされて、タオルケットを投げ付けられて、サムエルは目を閉じた。
「忙しくて……」
「お前、薬の被験者になってるって言ってたな。なにを飲んでる?」
 言い訳をしようとするサムエルを遮り、ジャンがタブレット端末を検索モードで準備している。開発中の薬なのでその成分は極秘事項だとサムエルが告げると、ジャンの眉間に皺が寄った。
「命とどっちが大事なんだよ、全く……まぁ、低血糖か、貧血だろうがな」
 そう言ってから、ふとジャンはサムエルの顔をまじまじと覗き込んで来る。手足に触れて、脈をとるジャンにサムエルはぼんやりとした意識の中で問いかける。
「なにしてる、の?」
「あんた、水分ちゃんと摂ってるか?」
 問われてサムエルは紫がかった青い目を瞬かせた。ジャンの仕事場に行くときは、汗をあまりかきたくないから、水分摂取は控えている。
「テレビで、ボクサーが……すいぶんをぬいて、ダイエットするって」
「アホか! 脱水症状だ、死ぬぞ!」
 怒鳴りつけられて目を丸くしているサムエルを無視して、ジャンはさっさとキッチンに向かった。冷蔵庫を開けて1リットルのミネラルウォーターのペットボトルを取り出して、大さじで砂糖を入れ、小さじで塩を入れる。それをよく振って溶かしきってから、コップに注いでサムエルに差し出した。
「なにこれ……あまり、美味しくない……」
「即席の経口補水液だよ。熱中症は死に至るんだからな」
 呆れ顔で水分補給をさせるジャンに、サムエルはコップの中の水を全部飲み干してから、自分がものすごく喉が渇いていたことに気付く。もう一杯注がれて、次はちびちびと飲んでいく。
「なんでも知ってるね」
 上半身を起こせるくらいには気分は良くなってきていて、感心して言うサムエルに、ジャンは沈痛な面持ちになった。
「あんたが知らなすぎるだけだろう」
「それに、なんでもできる。僕、経口補水液なんて、作れないよ」
「適当だよ。糖分と塩分足しときゃいいだけだ」
 救急車を呼ぶには金がかかりすぎると言いかけて、ジャンは「あんたは金は関係ないか」と肩を竦める。普通の金銭感覚からすれば、救急車を呼んだり病院に行ったりするのは、決して安いものではないのだろうが、サムエルはジャンに出資しようかという程度には資産を持っている。それでも、普通の感覚で、友達のように当然としてジャンが自分を助けてくれたことが嬉しくて、サムエルは微笑んだ。
「笑ってる場合か」
 ジャンには呆れられたが。
「泊まっていい?君の朝ごはん食べたいな」
 甘えた声を出すと、顔を顰められる。
「俺はあんたの友達じゃないし、恋人でもない」
「僕は、まだ君が好きだよ……」
 以前、同じ告白をしたときに、ジャンはサムエルが「いつか誰かのものになるから付き合っても不毛だ」と断った。けれど、告白する前からサムエルはずっと、薬の開発に携わっている。αが望まないΩのフェロモンに反応しなくなる薬。継続的にそれを飲んでいれば、Ωに誘われてもサムエルは望まない状況には陥らなくなる。
「あんたは、いいのか?」
 選択を迫ったのはサムエルのはずなのに、それをこちらに向けられてサムエルは紫がかった青い目を瞬かせた。自分を選んでほしいと懇願しているのはサムエルの方で、選択権はジャンにあるはずだった。
「俺は優しくないし、あんたが他の相手と関係を持ったら、追いかけたり絶対にしない。あんたに結婚話が出たら別れるし、俺が飽きても別れる」
 酷いことを言われているはずなのに、いつものジャンと様子が違う気がして、サムエルはソファから起き上がってジャンの腕を掴む。タオルケットが床にずり落ちて、まだふらつきが残っていたが、少しも気にならなかった。
「君がいいなら、僕は、君と結婚したい。君のものになりたい」
 はっきりと口にしてから、付き合う前からプロポーズをしてしまったことにサムエルは自分で言ったのに酷く動揺する。こんな重いことを言ってしまえば、軽く遊ぶだけのつもりかもしれないジャンは逃げてしまう。折角きた二度とないチャンスを逃してしまうと、サムエルは慌てた。運命の女神には前髪しかない、後ろ髪を掴もうとしても無駄なのだ。
「あの……ごめん。あ、遊びでも、いいから、お願い、さっきのは、なかったことにしてほしい」
 縋るようにして強く掴んだ腕は振り払われるかと思ったが、そんなことはなかった。ジャンはただ、呆れたように笑っただけだった。
「俺をなんだと思ってるのか知らないけどさ……俺ね、嫉妬深いの。だから、誰かのものになる相手とは付き合わない主義なんだよ」
 掴んでいた腕を引かれて、抱きしめられてサムエルは間近でジャンの緑の目を覗き込む。それがどこか甘い色を宿しているような気がして、サムエルの心拍数が上がる。
「あんたを覚えてないなんて嘘。最初からしっかり覚えてたよ、サムエル・カウット」
 フルネームを呼ばれてサムエルはどきりとしたが、それ以上にジャンの話している内容に呆気にとられてしまった。考えるまでもなく、ジャンがなにを言っているか分かる。
「君、僕のこと……好きなんじゃない?」
「さぁな」
 舌を出して意地悪く笑うジャンに、サムエルは問答無用でキスをした。押し倒してやろうと思うのに、主導権を簡単にジャンに奪われてしまう。
「今日は食べて寝ろ」
「つ、付き合うんだったら、ちゃんと僕のこと、好きって言ってよ」
 必死になった子どものようなサムエルの駄々に、ジャンは緑の目を細めてにっこりと笑った。
「好きだ、これでいい?」
 特に感情も込めずさらりと発せられた告白だったが、サムエルは赤面して床に座り込んでしまう。また調子が悪くなったのかと覗き込むジャンに、サムエルは「嬉しくて死にそう」と小さく呟いた。

 サムエル・カウットの会社が新薬の特許をとるのはもう少し先の話になる。
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