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第十八章 手掛かりを探して
第二百五十話 割り材はあり、特級品は高い
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特級品の酒棚へ向かう途中に、今までとは少し違う棚があったので店員の男に確認をする。
「失礼、あの棚の商品は?」
「あちらは、ドワーフ酒を薄めて飲む為の飲料で御座います。ドワーフ酒は酒精が強く、そのまま飲むのが難しいお客様もいらっしゃいますので」
「割り材もちゃんとあったのか」
イズミは感心しながら棚の位置を記憶し、特級品の棚まで進んだ。
「此方が特級品の棚となります」
「おぉ、瓶から豪華だ」
ベリアが装飾の施された酒瓶を凝視している隣で、イズミが店員に話を投げる。
「不学で恐縮なのですが、特級と1級品の違いと言うのは?」
「大きな違いは、製造工程にあります。詳しい話は職人や工房の秘密になりますが、熟練の職人がより繊細により時間を掛けて作られた最高品質の商品が特級品と呼ばれております」
特級品の瓶に掛けられた木札の中には、縁に金属のあしらいがある物や、札自体が金属で作られた物もあった。
「金や銀で作られた札の商品は、王侯貴族の方々の試飲会で優秀と認められた商品の証となっております」
店員の男が棚ある瓶から1本取り出すと、試飲分をグラスに注いでイズミへ手渡した。
「…高級品なのに、試飲があるのですか?」
「こちらの商品はドワーフ工房からの計らいでして、試飲分として数本頂いているのです」
イズミは飲む前にグラスを軽く回し香りを確かめる。
エタノール臭は影を潜めており、代わりに香草や柑橘系の香りが鼻腔をかすめる。
「…なるほどね」
嗅ぎ慣れたとは言えないが、紛れも無くジンの香りである。
少しスパイシーな香りが強めではあるが。
2級品のドワーフ酒は粗悪品のウォッカみたいだったが、この世界にもジンは存在しているようだ。
「イズミだけズルいぞ」
ベリアがジト目でイズミを見つめて来たので、グラスをベリアに渡した。
「そうこなくっちゃ、複雑な香りだ。良く飲んでる酒のツンと来る感じが無い」
香りを確かめたベリアがクイッと試飲する。
「しっかりと酒の強さがあるのに、全然クラッとして来ないぞ!コレが特級品…」
ベリアの尻尾がブンブンと揺れているが、途中でピタリと止まった。
「どれどれ…うーん」
イズミはベリアからグラスを受け取り、残りを飲んでみる。
「確かに美味しいが…1つの香りが飛び抜けて目立っているような?」
グラスを返却したイズミは他の瓶も軽く見て見るが、全ての瓶の中身が透明だった。
ウイスキーやバーボンはこの地域には無いのか、はたまたこの世界ではまだ出回っていないのか。
不明だがジンがあるのが分かっただけでも収穫である。
イズミとベリアは割り材の棚へと足を運ぶと、色々と物色を始めた。
この棚にある商品は瓶の中身がカラフルなのだ。
これはカクテル作りも期待出来るかもしれない。
「ここの棚にある商品も、酒で合ってますか?」
「はい、主に2級品のドワーフ酒を元に果物と砂糖と一緒に瓶詰めした物が多いです。完成したら果物を取り除く場合もあります。この国でも砂糖の安定供給の目処が立ちはじめまして、以前よりは価格も安定しました」
説明を聞いたイズミは、気になった酒瓶を何本がピックアップした。
果実酒かリキュールである酒を飲んでみたくなったのもあるが、カクテルを作れる可能性が高まった嬉しさもあった。
「ベリア、飲んでみたいのがあれば言ってくれ」
「分かった!」
考えた結果、イズミはフラスコみたいなデザインが気になった特級品を1本、1級品を2本とリキュール?を数本。
ベリアは1級品を3本とリキュールを2本購入する事に決めた。
特級品が1本で金貨10枚と言われた時は一瞬身体が震えたが、金銭に余裕があったので購入してしまった。
「ありがとう御座いました」
店員が店の入口まで来て挨拶をしてくれたのが、高級な店と言う感じでむず痒いものがあった。
「イズミ、宿屋に戻ったら酒盛りしような!」
「酒だけだとキツいから、ツマミとか水とかも必要だな」
その後ベリアは通りの店を駆け巡り酒のツマミを買い漁り、ウキウキな足取りで宿屋まで戻って来た。
イズミはマスタングから念の為にソフトドリンクやトニックウォーターを実体化させ、忘れかけていたベリアの話をマスタングに伝えた。
「…スキャン完了しました。この町にて呪い返しが発動した形跡があります」
「やはりベリアの話は正しかったか」
「詳細な位置を特定しますか?」
「…今日は止めておこう。明日から本格的に動く事になるかもしれない」
マスタングへの魔力補給を済ませたイズミは過去に実体化してもらったカクテルセットを確認し、宿屋で酒盛りの準備を進めるベリアの元まで歩いて行った。
「失礼、あの棚の商品は?」
「あちらは、ドワーフ酒を薄めて飲む為の飲料で御座います。ドワーフ酒は酒精が強く、そのまま飲むのが難しいお客様もいらっしゃいますので」
「割り材もちゃんとあったのか」
イズミは感心しながら棚の位置を記憶し、特級品の棚まで進んだ。
「此方が特級品の棚となります」
「おぉ、瓶から豪華だ」
ベリアが装飾の施された酒瓶を凝視している隣で、イズミが店員に話を投げる。
「不学で恐縮なのですが、特級と1級品の違いと言うのは?」
「大きな違いは、製造工程にあります。詳しい話は職人や工房の秘密になりますが、熟練の職人がより繊細により時間を掛けて作られた最高品質の商品が特級品と呼ばれております」
特級品の瓶に掛けられた木札の中には、縁に金属のあしらいがある物や、札自体が金属で作られた物もあった。
「金や銀で作られた札の商品は、王侯貴族の方々の試飲会で優秀と認められた商品の証となっております」
店員の男が棚ある瓶から1本取り出すと、試飲分をグラスに注いでイズミへ手渡した。
「…高級品なのに、試飲があるのですか?」
「こちらの商品はドワーフ工房からの計らいでして、試飲分として数本頂いているのです」
イズミは飲む前にグラスを軽く回し香りを確かめる。
エタノール臭は影を潜めており、代わりに香草や柑橘系の香りが鼻腔をかすめる。
「…なるほどね」
嗅ぎ慣れたとは言えないが、紛れも無くジンの香りである。
少しスパイシーな香りが強めではあるが。
2級品のドワーフ酒は粗悪品のウォッカみたいだったが、この世界にもジンは存在しているようだ。
「イズミだけズルいぞ」
ベリアがジト目でイズミを見つめて来たので、グラスをベリアに渡した。
「そうこなくっちゃ、複雑な香りだ。良く飲んでる酒のツンと来る感じが無い」
香りを確かめたベリアがクイッと試飲する。
「しっかりと酒の強さがあるのに、全然クラッとして来ないぞ!コレが特級品…」
ベリアの尻尾がブンブンと揺れているが、途中でピタリと止まった。
「どれどれ…うーん」
イズミはベリアからグラスを受け取り、残りを飲んでみる。
「確かに美味しいが…1つの香りが飛び抜けて目立っているような?」
グラスを返却したイズミは他の瓶も軽く見て見るが、全ての瓶の中身が透明だった。
ウイスキーやバーボンはこの地域には無いのか、はたまたこの世界ではまだ出回っていないのか。
不明だがジンがあるのが分かっただけでも収穫である。
イズミとベリアは割り材の棚へと足を運ぶと、色々と物色を始めた。
この棚にある商品は瓶の中身がカラフルなのだ。
これはカクテル作りも期待出来るかもしれない。
「ここの棚にある商品も、酒で合ってますか?」
「はい、主に2級品のドワーフ酒を元に果物と砂糖と一緒に瓶詰めした物が多いです。完成したら果物を取り除く場合もあります。この国でも砂糖の安定供給の目処が立ちはじめまして、以前よりは価格も安定しました」
説明を聞いたイズミは、気になった酒瓶を何本がピックアップした。
果実酒かリキュールである酒を飲んでみたくなったのもあるが、カクテルを作れる可能性が高まった嬉しさもあった。
「ベリア、飲んでみたいのがあれば言ってくれ」
「分かった!」
考えた結果、イズミはフラスコみたいなデザインが気になった特級品を1本、1級品を2本とリキュール?を数本。
ベリアは1級品を3本とリキュールを2本購入する事に決めた。
特級品が1本で金貨10枚と言われた時は一瞬身体が震えたが、金銭に余裕があったので購入してしまった。
「ありがとう御座いました」
店員が店の入口まで来て挨拶をしてくれたのが、高級な店と言う感じでむず痒いものがあった。
「イズミ、宿屋に戻ったら酒盛りしような!」
「酒だけだとキツいから、ツマミとか水とかも必要だな」
その後ベリアは通りの店を駆け巡り酒のツマミを買い漁り、ウキウキな足取りで宿屋まで戻って来た。
イズミはマスタングから念の為にソフトドリンクやトニックウォーターを実体化させ、忘れかけていたベリアの話をマスタングに伝えた。
「…スキャン完了しました。この町にて呪い返しが発動した形跡があります」
「やはりベリアの話は正しかったか」
「詳細な位置を特定しますか?」
「…今日は止めておこう。明日から本格的に動く事になるかもしれない」
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