異世界無宿

ゆきねる

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第二十三章 独自の調査

第三百九十八話 まとまらない

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夕食前にベリアと合流したイズミは、フラウリアと相談をした結果を話した。

「フラウリアが言うにはヒュミトールには光の教会があるから、冒険者ギルドから連絡をする際にヒュミトールで話し合いの場を設けるように調整を済ませるのが理想的だとさ。日程調整はヒュミトールに到着してからになるけど」

「そう言われれば確かにそうかも。この辺りでは光の教会の拠点は何処も遠いし」

「此処を出発するのを何時にするかだけど」

「明日で良いんじゃないか?まだ日も沈んでないし、今からサクッとギルドに連絡して来るよ」

ベリアはそれだけ言うと、冒険者ギルドへと出かけてしまった。
仕方が無いので一度部屋に戻りショルダーバッグの中身を確認でもしようと思い、昨夜大量に使ったショットガンのドラムマガジンを並べる。
空になったドラムマガジンを数えると14個、32連なので単純計算で448発も使っている事になる。

思わず苦笑いを浮かべつつ汚れを拭き取っていると、ベリアから魔法通信が入って来た。

「どうした?」

「今、冒険者ギルド本部に転送魔法でペンダントとか手紙を送ったんだけどさ」

「それで」

「手紙の内容が色々とヤバい」

「もう読んだのか?」

ドラムマガジンを布で拭きながらで、ベリアの話の続きを聞く。

「本部の責任者が光の教会の神父様の承認を経て開いたらしいけど、オブリビアのダンジョンに関する事だった」

「具体的には?」

「又聞きみたいになっちまうが…ダンジョンの崩壊は実際は違って変異と呼ぶのが正しいってのと、変異したダンジョンはアンデッド類の魔物が主である事と、魔力が満ち溢れるとアンデッド類のスタンピードが発生する可能性がある」

「…てんこ盛りだな。色々と疑問はあるものの」

作業の手を止めたイズミは、大きなため息をつく。

「この手紙を書いたのは当時オブリビアで司祭をしていた人で、帝国が侵攻して来た際に行方不明になってるらしい。筆跡も合致してるし、信頼性も高いって…あのペンダントが決め手になった」

どうやら回収したペンダントは光の教会内でも限られた実力者、権力者にしか所持が許されない特別な代物との事だ。

「じゃあれか?数十年前の帝国侵攻で行方不明になった司祭が、何時ぞやにしたためた手紙と身分証明証の代わりのペンダントを、今頃になって俺達に運ばせたと」

「ご丁寧に司祭の証とストールも証明として準備してな」

「ストール…あの布切れか」

布切れにしては随分と凝った刺繍と手触りだったと思い返す。
身体を伸ばしたイズミは、今後の動きについて確認した。

「手紙の内容を踏まえて、冒険者ギルドと光の教会はどう動くのかは聞いたのか?」

「あぁ。冒険者ギルド本部はオブリビアに調査隊の派遣を決定、アンデッドにも対応出来る冒険者は少ないけど、何とかするって。光の教会も人員をオブリビアに派遣するみたいだ…ヒュミトールでアタイ等の話も聞きたいってさ」

「分かったよ、よろしく伝えておいてくれ」

魔法通信を切ると、イズミは1人目を瞑り考えをまとめ始めた。
一番合点がいくストーリーを脳内で構築し整理してみる。

まず最初に、オブリビアに来る事になった理由…これはベリアが風の女神様から授かった啓示だ。
次にダンジョン都市オブリビアの放棄…これは二十年ちょっと前にあったらしい。

一番気になるのは、あの白装束の存在だ。
まるで自分達を導くように屋敷の二階にある部屋まで誘い込んでいる。

「分かりが良いのは…あの白装束が行方不明になった司祭で、祈りを捧げて女神様に連絡を取り、それを受け付けた女神様がベリアの夢に現れて啓示を授けた…二十年以上の空白期間が謎だな。何時捧げられた祈りなのか、他の司祭や実力者に啓示を授ける選択肢は無かったのか」

疑問点にそれっぽい理由付けが出来ないまま考え込んでいると、ベ部屋の扉を軽く叩かれた。
ベリアが戻ってきたのだ。

「イズミ、夕飯食べに行こうぜ」

「そうだな、少し待っててくれ」

イズミはショットガンのマガジンをショルダーバッグに収納すると、それを持って部屋を出る。

「もう腹がペコペコだぜ」

「さっき今晩のオススメを聞いといたんだ、それを頼もう」

「良いねぇ!ガッツリ食べたい」

2人はまったりと食堂へ向かうと、シンシアから聞いていたサンドリザードの油揚げを注文した。
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