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第二十三章 独自の調査
第三百九十七話 一旦戻ろう
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仮眠から目覚めたイズミは、ベリアと交代で夜明けまで警戒に入っていたが、特になんの異常も無く太陽を拝む事が出来た。
起き出したベリアと朝食を取ると、片付けをして屋敷の前まで移動する。
「変な所は…無さそうだな」
「魔物の臭いもしないな」
マスタングに索敵を頼んだが魔物の反応は無いとの事で、屋敷へと歩き出した。
屋敷内は昨夜の冷たい雰囲気はまるで無く、がらんとした廃墟特有の寂しい廊下を進み、白装束の何かが消え去った二階の部屋の前までやって来た。
「確か、この部屋だな」
「扉は開いてるみたいだ」
念の為にマグナムを取り出したイズミは、静かに扉を開けて室内を確認する。
「昨夜とは全然違う」
「こんな荒れ放題じゃなかったよな」
部屋の中は酷いものだった。
机は破壊され、本棚は傷だらけで床には破かれた本が散乱し、踏みつけられたような跡がある。
もしかすると過去に野盗が侵入した事があり、金目のものが見当たらずに暴れたのかもしれない。
壁には斧で切りつけたような跡も確認出来る。
「何も感じないな…廊下にも昨夜の戦闘痕すら見当たらないし」
「そうなると、特定の時間帯のみ目覚めるダンジョンって事になるが」
「その辺りは冒険者ギルド本部に話をして、調査隊を寄越して貰うのが良いかな」
「そうするか。一旦オブリンドだっけか?隣の村まで戻ろう」
マグナムをホルスターに仕舞うと、2人はマスタングの元まで歩いて行く。
その道中にも、特に気になる事は無かった。
マスタングに乗り込むと、真っ直ぐにオブリンドまで移動する。
そこまで距離は無いので、昼前には村に到着した。
先ずはベリアが報告がてら冒険者ギルドの建物に入ると、イズミは馬車置き場にマスタングを駐車して様子見をする。
「イズミ、ちょっと来てくれないか?ドロップ品を見せて欲しいって言われて」
「分かった」
マスタングから降りて冒険者ギルドへ入ると、ベリアと一緒に職員だろうウサギ耳の獣人がやって来た。
「そこそこありますが、何処に置きます?」
「でしたら、裏のスペースにお願いします」
ウサギ耳の獣人の案内で裏庭みたいな場所に向かうと、イズミはショルダーバッグからドロップ品である武器や道具を取り出してゆく。
「これは…ダンジョンに取り込まれた武器のようですね」
「ダンジョンのグールの餌食になった人間が、そのままダンジョンのグールとして取り込まれた、その時に所持していた武器みたいな感じか?」
「恐らく」
一通り取り出したイズミは、気になる品を手元に出した。
綺麗な状態の手紙とペンダント、それと刺繍の入った白い布切れだ。
「それと、こんな物を回収しました。何かご存知ですか?」
「確認しますね…コレは、本当に屋敷内の部屋で見つけたのですか?」
「はい。ベリアからの報告もあったと思いますが」
ウサギ耳がペタンと垂れると、大きなため息をつく。
相当厄介な話なのかもしれない。
「冒険者ギルドの本部に連絡をして、教会に伝えなければなりません」
「私は帰っても?」
「帰る場所さえ教えて頂ければ。後で教会より遣いが来て、色々と話を聞かれるかと思います」
どことなく声色が重いので、イズミとベリアは顔を見合わせた。
「とりあえず今日はオブリンドに泊まります。明日改めて報告に来るとしましょう」
「分かりました」
冒険者ギルドから出ると、2人はマスタングに乗って先日泊まった宿屋へ向かう。
「どうも、一泊したいのですが」
「あらいらっしゃい!無事だったのですね」
宿泊料を払い部屋へ案内される。
最初にベリア、その隣室がイズミの部屋だった。
「そうだ…屋敷でこんなブローチを見つけました」
「…コレ…」
宿屋の女性シンシアがブローチの裏に刻まれた文字を確認すると、ギュッと力強く握りしめる。
「両親の名前が、書かれています。ありがとうございます!」
「見つかって良かったです」
「私、どんなお礼をしたら良いか…」
「今晩のオススメ料理を教えて頂ければ、それで良いですよ」
「今晩のオススメは…サンドリザードと葉野菜の油揚げです」
「楽しみにしておきます」
部屋に入りショルダーバッグをベッドに置いたイズミは、涙を流すシンシアが仕事に戻るを見送るとフラウリアに連絡を取った。
この件を伝えて、グラテミアの屋敷で教会の者と話す場を設ける事は出来るか相談したかったのだ。
「…あらイズミさん、何かしら?」
「随分お疲れのようですね、声からも分かりますよ」
「叔母様から色々な仕事を頼まれまして。それで、昨夜の件かしら」
フラウリアは2人の足に巻き付かせた蛇で、おおよその事柄を把握しているようだ。
「はい。それで、この村で教会の方と話をするか、一度ヒュミトールに戻るべきかの相談を…」
「戻って来た方が良いわね」
即答だった。
起き出したベリアと朝食を取ると、片付けをして屋敷の前まで移動する。
「変な所は…無さそうだな」
「魔物の臭いもしないな」
マスタングに索敵を頼んだが魔物の反応は無いとの事で、屋敷へと歩き出した。
屋敷内は昨夜の冷たい雰囲気はまるで無く、がらんとした廃墟特有の寂しい廊下を進み、白装束の何かが消え去った二階の部屋の前までやって来た。
「確か、この部屋だな」
「扉は開いてるみたいだ」
念の為にマグナムを取り出したイズミは、静かに扉を開けて室内を確認する。
「昨夜とは全然違う」
「こんな荒れ放題じゃなかったよな」
部屋の中は酷いものだった。
机は破壊され、本棚は傷だらけで床には破かれた本が散乱し、踏みつけられたような跡がある。
もしかすると過去に野盗が侵入した事があり、金目のものが見当たらずに暴れたのかもしれない。
壁には斧で切りつけたような跡も確認出来る。
「何も感じないな…廊下にも昨夜の戦闘痕すら見当たらないし」
「そうなると、特定の時間帯のみ目覚めるダンジョンって事になるが」
「その辺りは冒険者ギルド本部に話をして、調査隊を寄越して貰うのが良いかな」
「そうするか。一旦オブリンドだっけか?隣の村まで戻ろう」
マグナムをホルスターに仕舞うと、2人はマスタングの元まで歩いて行く。
その道中にも、特に気になる事は無かった。
マスタングに乗り込むと、真っ直ぐにオブリンドまで移動する。
そこまで距離は無いので、昼前には村に到着した。
先ずはベリアが報告がてら冒険者ギルドの建物に入ると、イズミは馬車置き場にマスタングを駐車して様子見をする。
「イズミ、ちょっと来てくれないか?ドロップ品を見せて欲しいって言われて」
「分かった」
マスタングから降りて冒険者ギルドへ入ると、ベリアと一緒に職員だろうウサギ耳の獣人がやって来た。
「そこそこありますが、何処に置きます?」
「でしたら、裏のスペースにお願いします」
ウサギ耳の獣人の案内で裏庭みたいな場所に向かうと、イズミはショルダーバッグからドロップ品である武器や道具を取り出してゆく。
「これは…ダンジョンに取り込まれた武器のようですね」
「ダンジョンのグールの餌食になった人間が、そのままダンジョンのグールとして取り込まれた、その時に所持していた武器みたいな感じか?」
「恐らく」
一通り取り出したイズミは、気になる品を手元に出した。
綺麗な状態の手紙とペンダント、それと刺繍の入った白い布切れだ。
「それと、こんな物を回収しました。何かご存知ですか?」
「確認しますね…コレは、本当に屋敷内の部屋で見つけたのですか?」
「はい。ベリアからの報告もあったと思いますが」
ウサギ耳がペタンと垂れると、大きなため息をつく。
相当厄介な話なのかもしれない。
「冒険者ギルドの本部に連絡をして、教会に伝えなければなりません」
「私は帰っても?」
「帰る場所さえ教えて頂ければ。後で教会より遣いが来て、色々と話を聞かれるかと思います」
どことなく声色が重いので、イズミとベリアは顔を見合わせた。
「とりあえず今日はオブリンドに泊まります。明日改めて報告に来るとしましょう」
「分かりました」
冒険者ギルドから出ると、2人はマスタングに乗って先日泊まった宿屋へ向かう。
「どうも、一泊したいのですが」
「あらいらっしゃい!無事だったのですね」
宿泊料を払い部屋へ案内される。
最初にベリア、その隣室がイズミの部屋だった。
「そうだ…屋敷でこんなブローチを見つけました」
「…コレ…」
宿屋の女性シンシアがブローチの裏に刻まれた文字を確認すると、ギュッと力強く握りしめる。
「両親の名前が、書かれています。ありがとうございます!」
「見つかって良かったです」
「私、どんなお礼をしたら良いか…」
「今晩のオススメ料理を教えて頂ければ、それで良いですよ」
「今晩のオススメは…サンドリザードと葉野菜の油揚げです」
「楽しみにしておきます」
部屋に入りショルダーバッグをベッドに置いたイズミは、涙を流すシンシアが仕事に戻るを見送るとフラウリアに連絡を取った。
この件を伝えて、グラテミアの屋敷で教会の者と話す場を設ける事は出来るか相談したかったのだ。
「…あらイズミさん、何かしら?」
「随分お疲れのようですね、声からも分かりますよ」
「叔母様から色々な仕事を頼まれまして。それで、昨夜の件かしら」
フラウリアは2人の足に巻き付かせた蛇で、おおよその事柄を把握しているようだ。
「はい。それで、この村で教会の方と話をするか、一度ヒュミトールに戻るべきかの相談を…」
「戻って来た方が良いわね」
即答だった。
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