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星1ダンジョン
しおりを挟むさて、初心者装備を買ってしまったので行くしかない。
足立区にあるダンジョンは2箇所、初心者ダンジョンと呼ばれる星一つのダンジョンと星三つのダンジョン。
もちろん行くのは初心者ダンジョンで、歩いて向かうと、箱型の建物が見えてくる。
ダンジョンはそこを管理するギルドの派出所があり、そこでダンジョンの入場やダンジョンからでた素材などの買取を行っている。
「ふぅ、少し遠かったな」
アパートから少し遠かったが、ここでようやく探索者になった実感が湧いてくる。
職を無くした俺が探索者としてやっていけるかのジャッジをするのだ。
80万もかけているのだから、そりゃなんとかしないといけない。
「よし」
中に入るとそれなりに人がいて、職員も普通に仕事をしているので、そんなに緊張することもなく更衣室に入る。
ロッカーが並んだ場所で着替えて剣を腰の剣帯に装着する。
ロッカーの鍵を閉めて受付でカードの提示と記入してからダンジョンの前に立つ。
ダンジョンの入り口はモヤモヤとしていて先が見通せない。
「ふぅ」
後はいないので自分のタイミングで足を踏み入れると、そこはフィールド型と呼ばれるダンジョンで、草原に空、太陽に風に揺れる木々などが見える。
このどこかに下に続く階段があるはずだが、それは近くにいかないとわからないらしい。
とりあえず歩いてみる。
草原はロンTを着て革鎧をその上に着ているが、暑くもなく寒くもないちょうど良い気温だ。
“ダダダ”と走る音が聞こえたので剣を抜いて構える。
『ギャギャ』
とゴブリンが2匹走ってくる。
1匹は棍棒を持っているのでそちらに剣を向け剣を振り下ろすとすぐに倒れたので横に剣を降り2匹目のゴブリンの腹を切り裂く。
「はぁ、はぁ、はぁ、」
倒れたゴブリンにトドメを刺すと2匹ともビー玉のような魔石を落として消えてしまう。
「ふぅ、なんとかなるもんだ」
魔石を拾ってバッグに入れるとまた歩き出す。
剣なんて持ったことはないが、漫画なんかでみる剣の振り方なんかはみたことあるので、見様見真似で剣を振り、ゴブリンを倒して行く。
「はぁ、はぁ、ゴブリンばっかりだな」
ゴブリンのような人型のモンスターを倒すのに不快感のようなものが少しでもあるかと思ったが、モンスターで倒すと消えてしまうのだから、少しゲームのような感覚が強いのかもしれない。
休憩を挟みながらゆっくりとダンジョンの1階層を進んでいく。
相変わらずゴブリンしか出てこないし、魔石しか落とさないが、これで少しはレベルが上がって行くので強くなるまで堪えるしかない。
腕時計で夕方になるとダンジョンから出て受付に魔石を売る。
それでも100匹ほど倒したので、一個200円で2万ちょいになった。
やはり日給2万になると会社で働いていた時と比べれば金になるな。
とりあえず初心者セットの元を取るまではダンジョンに通い詰めだな。
次の日はハローワークに行き、覚醒して探索者になると言うと、就職と同じらしく書類を書いて無職じゃなくなった。まぁ、早期に就職したということで再就職手当が出るそうだ。
「ラッキーだな」
とハローワークを後にする。
それから一週間通い詰めレベル上げを行うと、
「ステータス」
ーーー
里見瑠夏 32歳
レベル16 ジョブ 合成師
スキル 合成 鑑定 new
ユニーク 追加効果
ーーー
そう、新しいスキルが手に入ったのだ。
しかも『鑑定』と言う人気スキル。
ここで『合成』を『鑑定』してみる。
『合成』……同一の物を合成し、上位の物を作り出す。
ほぉ、やっぱり素材が一緒じゃないとダメなんだな。これで合成の事が少しわかった。
そしてレベルも2階層に進む目安のレベル10を超えている、なので2階層に進んでみることにした。階段のある場所はわかっている。
「オラァ!」
『グギャッ』
ゴブリンなんかは余裕で倒して、2階層から出てくる武器持ちゴブリンも余裕で倒して行く。
そして武器持ちゴブリンからはたまに錆びた武器がドロップする。
そう!合成することができるアイテムがドロップするのだ。
青銅製の武器で錆びと言っても鉄のようにボロボロになってるわけじゃない。
最初は『錆びた片手剣』と『錆びたダガー』を合成すると『鉄のダガー(素早さ+3)』が出来た。
その後も合成してみたが、とりあえず分かったことは『錆びた』と『鉄』を組み合わせることができない。アイテムが同じならその上位、別の物だとどちらかに寄る。合成した物でも同じ素材なら合成できると言うことだ。
錆びた製品を持ち帰る為に大きなバックパックを買った。
今の俺の剣は合成を繰り返して、『ミスリルの片手剣(力+15、素早さ+12、防御+3、知能+3、幸運+9)』となった。
これは鉄の片手剣を壊さないように錆びた片手剣だけを鉄→鋼鉄→ダマスカス→ミスリルと全て錆びた片手剣14本と鉄の片手剣1本を使用して合成したのだ。
14回も合成を繰り返してようやくミスリルになった。
その上を目指すがもう一本ミスリルに変えるのはすごくめんどくさい。
追加効果は重複するみたいで軽くて強い片手剣になった。
「よし、3階層に行こう」
3階層に入るとオークが出てくるが、ミスリルソードで一撃だ。ドロップはオーク肉と魔石でたまに鉄製品がドロップする。
ここからオーク肉は1キロ1万で買い取ってくれるのでバッグに詰めれるだけ詰めて帰る。
「オーク肉が15キロで15万、魔石がオーク15個で4500円、ゴブリンの魔石が125個で2万5千円で、合計17万9500円になります」
「はい、カードにお願いします」
「はい、わかりました」
とギルドカードに入金してもらう。
ギルドカードはクレカのようになっているので決済ができる。
まぁ、今の時代、ギルドカードを使用できない店が無いくらいだ。
あとは紐で結んで持って帰ってきた鉄製品、錆びた製品をバッグに入れて持ち帰る。
自転車を買ったので行き帰りは楽になった。
「ハハッ、これは探索者はやめられないな」
と独り言を言いながらコンビニに寄って帰る。
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