彼と私と空と雲

鏡野ゆう

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盛り上げるの頑張ってます

第三話 小動物系眼鏡っ子カノジョ

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 いよいよ観艦式の日がやって来た。若干遅刻気味の台風さんが発生したとテレビでやってたから心配していたけどコースもはるか遠いところをカーブしたから影響も出ないようで一安心。

 前の日から葛城さんちに泊まらせて貰ったんだけど翌日の早朝に出発しなきゃいけないってことで、さすがの葛城さんもその日の夜は大人しいものだった。自分が運転しなきゃいけないんだもの、当然よね。

「でもさ、私はともかく葛城さんもよく休みが取れたね」

 お布団の中で二人並んで横になりながら尋ねた。早く寝て早く起きなきゃいけないのは分かっていても興奮しちゃって眠れないからついつい話しかけちゃう。それでも葛城さんに襲われないのはちょっとした驚きだ。あ、別に襲って欲しいわけじゃないから。

「そりゃまあ名指しでの御招待だったから上だって断れないからな。上の更に上からの心象が悪くなったりしたら困るだろ?」
「そうなの?」
「俺みたいな現場主義の人間ならともかく、俺の上にいる人間はそれなりに幹部で出世コースから外れたくない連中ばかりだから。まあ優はこれ以上詳しいことは知らない方が良いな、なにせ報道関係者だ。うっかり漏れたらそれこそ大変」
「私はそんなこと他の人に言ったりしない」

 そんな風に思われていたなんて心外だ。ちょっとムカついて肘で葛城さんのことを小突いた。

「優がそんな人間じゃないことは分かってるよ。だけど知らなければ誰かに尋ねられても知らないで通せるだろ? うっかり聞いたことで嘘をつかなきゃいけいな事態になったらそれはそれで困るじゃないか、報道関係者としては」
「それはそうかもしれないけど……」
「はい、お喋りはここまで。本当に寝ないと明日が辛いぞ?」
「そんなこと言ったって眠れないんだもの」

 普段にならお布団に入って目を閉じたら直ぐに寝られるのに。こんなに眠れないのは葛城さんと初めて出会ったあの航空祭以来だ。

「もしかして遠足前は眠れなかった口?」
「そう。でも次の日が起きれないとかじゃなくて、そのままテンション高いままで遠足に行って帰ってきたら熱出すとかそんな感じだったかな」
「知恵熱かよ」

 私の言葉に笑いながら腕を回して抱き寄せるとさっさと寝ろと言って目を閉じた。でもさ本当に寝られないんだよ、時計はそろそろ日付が変ろうとしているのにどうしても眠れない。いつまでも喋りかけて寝るのを邪魔するのも悪いから黙りはしたけど全然眠気がやっくる気配が無いのはどうしたものか。

 確かネットで読んだ記事には船の中では膝掛け毛布も貸してもらえるし椅子もあるからうたた寝は出来るみたいに書いてあったっけ、だから睡眠不足のままで行っても大丈夫かな? そんなことを葛城さんの腕の中で目を閉じてジッとしていたら頭の上で溜め息が聞こえてきた。

「そのまま寝ないつもりか?」
「……そんなことないよ、寝ようと頑張ってるとこ」
「仕方がないな、寝られるように手伝ってやるよ、槇村さん」
「どういうこと?」
「こういうこと」

 槇村さんと呼ばれて嫌な予感がしたのもつかの間、葛城さんが私にのしかかってきた。

「えぇ?!」
「エッチした後は直ぐに寝ちゃえるって言ってたじゃないか。だから」
「で、でも葛城さん、エッチ長いから睡眠時間が短くなっちゃうよ?!」

 それに寝ちゃえるって言うのとはちょっと違うような気がする。あれは絶対に疲労困憊で意識を失うってやつだと思うんだけど!!

「あのな、睡眠で大事なのは長さより質なんだよ。まあそれは睡眠だけに言えることじゃないんだけどな」

 そう言いながら私のパジャマのボタンを外し始めた。

「いや、でも」
「大丈夫、ダラダラと続けるつもりはないから。もちろんちゃんと優のことを満足させるからそっちの点でも心配ない」
「心配しているのはそこじゃないのにっ」
「葛城一尉の安眠特別サービスですよ、槇村さん」
「そんなサービス聞いたことないーっ!」

 ……まあお陰様で悶々と寝られない時間を過ごすことなく熟睡出来たんだから結果オーライってことなんだろうけどさ。


+++++


「朝からそんな顔してむくれない、せっかくの美人さんが台無しだぞ?」
「むくれてないよ、ちょっと納得いかないだけ」
「だけど熟睡出来たんだろ?」

 まだ外が薄暗い中、ハンドルを握っている葛城さんが笑いながらこっちを見た。私の方はドライブスルーに寄って買ったマフィンを齧っているとこ。

「だからってエッチで起こされるなんて聞いてない」

 安眠サービスは良いとして目覚ましサービスまでついてくるなんて聞いてなかったよ。安眠と目覚ましはセットのサービスなんだから遠慮なさらずっていう葛城さんの謎理論にも納得いかない。朝が早いからさすがの葛城さんも大人しいなんて思っていた昨晩の私を殴ってやりたい。喋ってないで何としてでも寝るべきだった。

「イヤだった?」
「イヤとかそういうことじゃなくて納得できないだけ」
「ふーん、イヤじゃなかったのか」
「何でそこだけしか聞いてないの。しかも目茶苦茶元気だし」
「そりゃ朝から優のことを抱けて御機嫌だからに決まってるじゃないか。夕方までは何をしたくても我慢しなきゃならないんだからな」

 いや、探せば人に見つからない場所ぐらいあるかな?という呟きを聞いて呆れちゃう。空と海という違いはあっても自分達の職場でしょ? なのに何を考えているんだか。

「優が大人しく寝ていれば俺だってあんなことしなくても済んだんだけどな」
「私のせいみたい言わないでよね」
「仕方ないから今回のサービスは無料ということにしておいてやるよ」
「なんでそうなる!」

 まったく葛城さんの謎理論にはついていけない。

 乗り込む予定の護衛艦が停泊している港近くに到着すると葛城さんは迷わず何処かの民家横にある駐車場に車を滑り込ませた。目の前に札が立っていて『巻波内科医院』って書いてある。

「葛城さん、ここ、お医者さんの駐車スペースみたいだけど」
「ああ。高校の同級生の実家なんだ。休診日だから使わせてもらえるように頼んでおいた。この辺のコインパーキングは体験航海に参加する人達の車で軒並み満車になるから。優、口の横に朝ご飯がついてる。おやつにするつもりか?」

 慌ててバックミラーを覗き込んで口の横についていたパン屑をとる。

「そっか。考えたら始発でここ来ようと思っても無理な距離の人もいるもんね」

 この辺は普通の住宅地と港の施設しかないから大型スーパーすら無いし。車から降りたところで葛城さんが誰かを見つけたらしくて手をあげて挨拶をしている。彼が見ている方に視線を向けると誰かがこっちに歩いてきた。綺麗な女の人だ。

「今日はすまないな」
「どういたしまして。どうせ休診日で誰も使わないんだから問題ないわよ」
「キーを預けておいた方が良いか?」
「ううん、そんなことしなくても大丈夫よ、万が一の時はその辺にとめてもらうから」

 その人は葛城さんと話しながらも目はしっかりと私のことを見詰めていた。

「あ、今日はありがとうございます」
「……本当に槇村さんだ」
「へ?」

 私、名乗ったっけ?

「葛城君がね、テレビに出ている人をカノジョにしたらしいって話は聞いていたんだけどまさか本当だったなんて。いつもあの番組は見てます、最近は槇村さん体験レポートしないんですか?」
「えっと、色々と事情が」
「優、そろそろ行かないと乗艦開始時間になるぞ。外からも写真撮るんだろ?」

 私とその人の話に割り込んでくると腕を掴んできた。その様子を見てその人が可笑しそうに笑った。

「帰る時は声かけなくてもいいから。ゆっくり楽しんできて」
「おう、ありがとな」

 港の方へと歩きながらさっきの人のことを思い浮かべる。葛城さんが私とあの人の会話に割り込んできたってことは二人で話をしてほしくないってことであって……もしかして高校生時代の彼女とかそういうことなのかな? 美人さんだし私がイメージしている彼の好きなタイプってまさにあんな感じの人なんだけどな。

「なに考えてるんだ?」
「ん? 美人さんだなって。葛城さんのタイプってああいう感じの人なんじゃないかなとか思ってた」
「俺のタイプ? 俺の好みの女のタイプは優みたいな小動物系なんだけどな」
「私、小動物系なの?」

 それって初耳なんだけど。

「最初の眼鏡姿が印象的でさ、オオスズメフクロウかスローロリスみたいな子だなって思ってた」
「それ、褒めてる?」
「俺としてはそのつもりだけど。オオスズメフクロウ、可愛いぞ……足、大丈夫か?」

 心なしか急ぎ気味で歩いていたせいかちょっと足が引き摺り気味になっていてそれに気付いた葛城さんが歩くペースを落としてくれた。

「大丈夫、痛くないから」
「今はだろ? 薬は?」
「持ってきた。それで葛城さんの好みはオオスズメフクロウなの? えっと猛禽類が好きとか?」
「猛禽類は好きだけどそうじゃなくて小動物系。さっきのはどう見ても違うだろ? 敢えてあいつを動物に例えるなら鹿とかインパラ系?」

 確かに羨ましくなるぐらいスラリとした人だったな。内科医院って書いてあったからあの人もお医者さんなのかな? 白衣姿が素敵そう。

「綺麗な人だよねー」
「まあそれは否定しないが俺の好みじゃない」
「高校の時の同級生だったんだよね? そういう感情とか無かったの?」

 葛城さんが心なしか怒った顔をしてこっちを見下ろしてきた。

「だから、俺の好みのタイプはここにいる眼鏡ちゃんなんだよ。何度も言わせるなって」

 そう言って葛城さんは私が書けている眼鏡のフレームを指でつついてきた。今日の私はいつものコンタクトじゃない、と言っても航空祭の時にかけていた黒ぶち眼鏡でもないんだけど。護衛艦の中でずっと過ごすから万が一のことも考えて新調した眼鏡を持ってきたのだ。最初の時の黒ぶちじゃないけれど久し振りの眼鏡姿の私に葛城さんはご満悦らしい。オオスズメフクロウがタイプというのもあながち嘘っぱちではないってことなのかな。

「なんだか意外」
「付き合いだしてから意外って言われるとは。この小動物系彼女が好きすぎて自分でも持て余しているのに全く槇村さんときたら……」

 横でブツブツと呟いているのを聞いて少し嬉しくなる。そうなんだ、あの美人な同級生さんより私の方が好みなんだ、ふーん、そうなんだー。

「ところでさ葛城さん」
「なんだよ」

 ブツブツと文句を続けているのには無視して話しかける。

「今日これに誘ってくれたのって、前に私が怪我のせいで護衛艦の取材に行けなくなったから?」
「……」

 あ、目を逸らした。ってことは図星?

「ねえ、そうなの?」
「練習機の後ろに乗せてやるって言っても嫌がるじゃないか」
「答えになってないよ」
「……まあそういうことなんだろうな」

 溜め息混じりに葛城さんは頷いた。

「わざわざ有り難う」
「その素直さを練習機に乗せてやると誘った時にも発揮してくれたらと思うんだが」
「イヤだ、飛ぶのは嫌い」
「即答かよ……」

 怪我のせいで行けなかった取材の代わりに護衛艦に乗れるように手配してくれたのは凄く嬉しいけどそれとこれとはまた別問題なのだ。
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