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王都編
30(ランフォースside)
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ランフォースは嫌な予感がした為、宿舎の一角へと脚を向けると、その予感は的中して居たようで、バルトとアレクが宿舎に入れず途方に暮れて居る様子が伺えた。
「アレクシスが王家の紋章が刻まれたナイフを盗んだ事にして、自分が成り替わろうって魂胆か?汚ねぇな」
そんな声が飛んで来た。
(ルーカスが何かして居るのか?)
「何だとぉ?!」
「あ~…。そう言う魂胆ならこの処遇も納得だな」
(バルト殿はアレクシス殿に巻き込まれた形…なのか)
「五月蠅いっ!五月蠅い五月蠅い五月蠅いっ!!お前たちに何が判るっ!」
(これは酷い癇癪としか言いようが無いな)
「「何も?」」
「くっ!」
今にも殴りそうな勢いだったのを見とがめた私はアレクシス殿たちを助けるべく、声を掛けた。
「・・・ルーカス?何をやってるのかな?」
宿舎に入れないと言う嫌がらせを受けて居たアレクとバルトだったが、ランフォースが現れた事により形勢が逆転した。
「ラ、ランフォース様ぁ?!」
宿舎入口付近で言い争って居たルーカスに軽く威圧的に殺気を当てる。
「何をやって居るのか聞いて居る」
殺気に気付いたで有ろうバルト殿とアレクシス殿が目を見開き、事の成り行きを見守る体制となった。
「そ、そのっ…えっと…あのっ…」
挙動不審な態度で何をして居たかを白状しそうにない雰囲気。
それならば…と予測を突き付けて見る。
「もしかしてアレクシス殿とバルト殿を宿舎に入れず野宿させるつもりだったの…かな?」
近づきつつ、殺気を強めて行くとルーカスが真っ青になる。
「いっ…いえっ…そのっ…」
「どうなんだ?」
「うっ・・・申し訳っ…」
野宿させるつもりだったと白状しそうになるのだが、謝罪で済む案件では無い。
「謝罪で済むと思って居るのか?」
顔面蒼白になったとしても、手を緩めたりしないぞ。
「ランフォース様、お…私たちは被害に遭う前でしたので、その辺で(くっくっく・・・)」
「バルト殿?」
「その・・・くくく・・・笑ってしまいますと、彼の立場が無くなるので我慢して居るのですが・・・くっ」
「ぷぷぷっ」
アレクシス殿とバルト殿はルーカスの表情を見て、更なる嫌がらせが室内にもされて居ると気付いたのか。
ならば団長と言う立場を解除する事を匂わせれば良いな。
「ああ。なるほど…アレクシス殿たちの部屋に何かされて居る可能性も有るが、そこまでして居たら団長の立場を解除するし・・・「ごっ・・・すみませんでしたぁっ」」
脱兎の如く逃げ出したルーカス。
「アレクシス殿、ゆっくり話をしてみたいが、これでは難しいだろうね」
本当なら兄かも知れない彼と話して見たかった。
妬みから排除しようとして居た団長を見つけてしまえば、それすらままならない。
苦笑をしながら、彼らの未来に何事も起きない事を祈りながら、その場を後にするのだが、討伐と言う形で嫌がらせをして来るとは思っても居なかった
「アレクシスが王家の紋章が刻まれたナイフを盗んだ事にして、自分が成り替わろうって魂胆か?汚ねぇな」
そんな声が飛んで来た。
(ルーカスが何かして居るのか?)
「何だとぉ?!」
「あ~…。そう言う魂胆ならこの処遇も納得だな」
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「五月蠅いっ!五月蠅い五月蠅い五月蠅いっ!!お前たちに何が判るっ!」
(これは酷い癇癪としか言いようが無いな)
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「くっ!」
今にも殴りそうな勢いだったのを見とがめた私はアレクシス殿たちを助けるべく、声を掛けた。
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近づきつつ、殺気を強めて行くとルーカスが真っ青になる。
「いっ…いえっ…そのっ…」
「どうなんだ?」
「うっ・・・申し訳っ…」
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「謝罪で済むと思って居るのか?」
顔面蒼白になったとしても、手を緩めたりしないぞ。
「ランフォース様、お…私たちは被害に遭う前でしたので、その辺で(くっくっく・・・)」
「バルト殿?」
「その・・・くくく・・・笑ってしまいますと、彼の立場が無くなるので我慢して居るのですが・・・くっ」
「ぷぷぷっ」
アレクシス殿とバルト殿はルーカスの表情を見て、更なる嫌がらせが室内にもされて居ると気付いたのか。
ならば団長と言う立場を解除する事を匂わせれば良いな。
「ああ。なるほど…アレクシス殿たちの部屋に何かされて居る可能性も有るが、そこまでして居たら団長の立場を解除するし・・・「ごっ・・・すみませんでしたぁっ」」
脱兎の如く逃げ出したルーカス。
「アレクシス殿、ゆっくり話をしてみたいが、これでは難しいだろうね」
本当なら兄かも知れない彼と話して見たかった。
妬みから排除しようとして居た団長を見つけてしまえば、それすらままならない。
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