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王城編
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ネイサンの思惑に気付いた騎士は
「少し待っててくれるか?
流石に訪問者が居る事を団長に知らせておかなければならんのでな」
と危険人物が居ると認識し、周囲に居た仲間に目配せし、捕縛体制を整えて行く。
「?!は、拝見できるのですか!?」
「それも確認して来よう。
流石に騎士を目指す者が第二王子様に逢いたいと言われて
駄目だとは言えんからな」
配置が完了した事を確認し目で合図を送る。
しっかりと逃げ場を消し、暴れた場合の対処も考えておく。
「や、やっぱり止めようよぉ」
怯えた声でネイサンを止めようとするランドン。
(うるせぇ!この時を逃したらアレクを殺せなくなる!)
一種の脅しをランドンに掛け、ジェフは2人の言い合いにキョトンと首を傾ける。
「何やってんの?施設が見学できるなら、それに越したことないじゃん!」
すっかり「見学するのだと思い込んで居る」ジェフ。
これで危険人物が誰で有るかを把握できた騎士たち。
ターゲットとしてネイサンに狙いが定められた。
* * * *
一方のアレクは私室に戻り、騎士の衣装に着替えて居た。
「アレク…」
彼に声を掛けたのはバルト、ネイサンたちに対応すべく他の騎士が動いて居る事を告げに来たのだ。
「あぁ、バルトか。ネイサンたちは…?」
「・・・どうやら動いたみたいだ」
「そう、か(捕縛される結果になる、と気づいて無いんだろうな)」
複雑な心境だった、元を正せば自分は孤児として育って居てバルトやネイサンたちと同じ土壌に居た。
母親が残したナイフがキッカケとなって自分は王族として認められてしまい、彼らは平民のまま。
勝敗は自分が有利では有ったが、決着をつけないまま、王族として暮らす事が決定し、気楽に逢えなくなってしまった。
逢えない…と言う事は二度と決着をつける事が叶わなくなったと言う事。
決着をつけたい、と思って居るネイサンが考える事は1つ…自分の暗殺だろう。
それが今、確定してしまったのだ。
「一応、ランフォース様に報告して第二騎士団団長が既に動いて下さって居る」
「・・・しかし、どうやって俺に近づく気なんだ?」
「どうやら騎士になる、と言う名目で騎士団宿舎を探して居るようだった」
「騎士に?お披露目で警備が十分すぎる程に成されて居る状態で、
宿舎見学など無理じゃ無いか」
出来る筈の無い事を出来ると思い込んで居るのだとすれば、執着して正常な判断すら出来ない状態なのだろう、と推測できた。
「・・・自滅しか見えないのに行動してんだろ?」
「あぁ。恐らくな」
バルトはネイサンたちの行動を「見てない」から予測でしかない。
無いのだが、予想は的中し、彼らが捕縛され牢屋に繋がれた事を知るまで、あと少し
「少し待っててくれるか?
流石に訪問者が居る事を団長に知らせておかなければならんのでな」
と危険人物が居ると認識し、周囲に居た仲間に目配せし、捕縛体制を整えて行く。
「?!は、拝見できるのですか!?」
「それも確認して来よう。
流石に騎士を目指す者が第二王子様に逢いたいと言われて
駄目だとは言えんからな」
配置が完了した事を確認し目で合図を送る。
しっかりと逃げ場を消し、暴れた場合の対処も考えておく。
「や、やっぱり止めようよぉ」
怯えた声でネイサンを止めようとするランドン。
(うるせぇ!この時を逃したらアレクを殺せなくなる!)
一種の脅しをランドンに掛け、ジェフは2人の言い合いにキョトンと首を傾ける。
「何やってんの?施設が見学できるなら、それに越したことないじゃん!」
すっかり「見学するのだと思い込んで居る」ジェフ。
これで危険人物が誰で有るかを把握できた騎士たち。
ターゲットとしてネイサンに狙いが定められた。
* * * *
一方のアレクは私室に戻り、騎士の衣装に着替えて居た。
「アレク…」
彼に声を掛けたのはバルト、ネイサンたちに対応すべく他の騎士が動いて居る事を告げに来たのだ。
「あぁ、バルトか。ネイサンたちは…?」
「・・・どうやら動いたみたいだ」
「そう、か(捕縛される結果になる、と気づいて無いんだろうな)」
複雑な心境だった、元を正せば自分は孤児として育って居てバルトやネイサンたちと同じ土壌に居た。
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逢えない…と言う事は二度と決着をつける事が叶わなくなったと言う事。
決着をつけたい、と思って居るネイサンが考える事は1つ…自分の暗殺だろう。
それが今、確定してしまったのだ。
「一応、ランフォース様に報告して第二騎士団団長が既に動いて下さって居る」
「・・・しかし、どうやって俺に近づく気なんだ?」
「どうやら騎士になる、と言う名目で騎士団宿舎を探して居るようだった」
「騎士に?お披露目で警備が十分すぎる程に成されて居る状態で、
宿舎見学など無理じゃ無いか」
出来る筈の無い事を出来ると思い込んで居るのだとすれば、執着して正常な判断すら出来ない状態なのだろう、と推測できた。
「・・・自滅しか見えないのに行動してんだろ?」
「あぁ。恐らくな」
バルトはネイサンたちの行動を「見てない」から予測でしかない。
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