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婚約編
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自分「だけ」踊らないと言う事にイライラとし始めたカミラ。
(どうしてアタシを誘って下さらないの?!
もしかして誘えない程アタシが魅力的なのかしら?)
そんな事は無い。
アレクがカミラを「避ける理由」は似合わないドレスに匂いのキツイ香水、塗りたくった化粧に拒否反応をしてしまったからだった。
(良くアレでダンスを踊って貰えると思ってるな。
どんな紳士でもアレでは寄り付きたくないな)
カミラの父親は傍に居るのだが、普段からカミラが使う香水に「慣れている」ので気付いてない。
自分の娘こそが選ばれるべきだと怒りが込み上げ始める。
「アレクシス殿下は何故、我が娘と踊らぬ…。
カミラ、ランフォース様に直談判して来るから待って居なさい」
「ありがとうございます、お父様」
自爆へのカウントダウンが始まった瞬間でも有った。
ライは目的を知って居るからこそ、そしらぬ顔で婚約者と談笑していた。
「ランフォース様、お伺いしたい事が御座います」
本来なら下の爵位の者が王族に声を掛ける事は不敬に当たるが、今日の目的はアレクの婚約者選び。
特例処置として無礼講として居たのだ。
「何かな?ロドリゲス男爵」
「アレクシス殿下が私の娘と踊って下さらないのは何故でしょうか」
「その理由に心当たりが無い・・・と?」
第一の理由はカミラがアリアの命を狙った事で、父親の関与は無いと言われている。
「はい…まったくもって心当たりは御座いません」
「1つ目の理由はアリア嬢の命を狙ったからだよ」
「なっ?!」
「自分の娘に聞いたらどうだい?」
「で、ですがっ…1つ目と言う事は他にも!?」
「気付いてないのか…。
明らかに似合って居ないドレスに濃い化粧…
恐らく香りのキツイ香水も使ってないかな?」
「え・・・」
冷静に見渡し自分の娘に目を向けると、ライが指摘した通り、似合わないドレスにゴテゴテと塗りたくった化粧。
誰も傍に近づかない、と言う事は香りがキツイのだと雄弁に語っている。
「まあアレクがカミラ嬢を選ばないと断言しても良いね。
ロドリゲス男爵、そなたが帰宅を促したとしても
彼女は戻る意思は示さないと思うよ」
誰の目にもカミラがアレクを睨んで、何か事を起こそうとして居ると、判る程だった。
その視線に気付いて居るバルトや騎士団たちは、何時でも行動できる体制を整えているのだから、何が起きても不思議は無い。
このような場で何か起こせば断罪は免れぬと判って居ないのか、あるいは判って居るのに行動を抑えられなくなって居るのか、のどちらか。
全ての令嬢とのダンスを終え、ライたちの居る壇上へ向かい始めたアレクの後ろにカミラが刃を向けようとして居るのが見えた。
「・・・馬鹿な事を・・・」
ライの呟きで娘が何をしでかすのか理解した父は、娘を止めるべくアレクの後方へと走って行った。
「アタシを選びなさいよっ!!」
バルトが走って近づいた父を抑え、アレクがカミラの刃物を難なく避け、手首を掴み捕縛した。
「・・・選ばれない理由に気付けて居ないからこそ、
選ばれないんだけど?」
怖い程の視線を向けられカミラはガクガクと震え、その場に頽れた。
「香水臭く、
似合わないドレスに化粧、
アクセサリーも統一感が無い…。
そんなご令嬢に声を掛ける勇気が有る令息など
居ないと思うがな」
そのまま騎士に引き渡しカミラは、打ち首と言う末路となった
(どうしてアタシを誘って下さらないの?!
もしかして誘えない程アタシが魅力的なのかしら?)
そんな事は無い。
アレクがカミラを「避ける理由」は似合わないドレスに匂いのキツイ香水、塗りたくった化粧に拒否反応をしてしまったからだった。
(良くアレでダンスを踊って貰えると思ってるな。
どんな紳士でもアレでは寄り付きたくないな)
カミラの父親は傍に居るのだが、普段からカミラが使う香水に「慣れている」ので気付いてない。
自分の娘こそが選ばれるべきだと怒りが込み上げ始める。
「アレクシス殿下は何故、我が娘と踊らぬ…。
カミラ、ランフォース様に直談判して来るから待って居なさい」
「ありがとうございます、お父様」
自爆へのカウントダウンが始まった瞬間でも有った。
ライは目的を知って居るからこそ、そしらぬ顔で婚約者と談笑していた。
「ランフォース様、お伺いしたい事が御座います」
本来なら下の爵位の者が王族に声を掛ける事は不敬に当たるが、今日の目的はアレクの婚約者選び。
特例処置として無礼講として居たのだ。
「何かな?ロドリゲス男爵」
「アレクシス殿下が私の娘と踊って下さらないのは何故でしょうか」
「その理由に心当たりが無い・・・と?」
第一の理由はカミラがアリアの命を狙った事で、父親の関与は無いと言われている。
「はい…まったくもって心当たりは御座いません」
「1つ目の理由はアリア嬢の命を狙ったからだよ」
「なっ?!」
「自分の娘に聞いたらどうだい?」
「で、ですがっ…1つ目と言う事は他にも!?」
「気付いてないのか…。
明らかに似合って居ないドレスに濃い化粧…
恐らく香りのキツイ香水も使ってないかな?」
「え・・・」
冷静に見渡し自分の娘に目を向けると、ライが指摘した通り、似合わないドレスにゴテゴテと塗りたくった化粧。
誰も傍に近づかない、と言う事は香りがキツイのだと雄弁に語っている。
「まあアレクがカミラ嬢を選ばないと断言しても良いね。
ロドリゲス男爵、そなたが帰宅を促したとしても
彼女は戻る意思は示さないと思うよ」
誰の目にもカミラがアレクを睨んで、何か事を起こそうとして居ると、判る程だった。
その視線に気付いて居るバルトや騎士団たちは、何時でも行動できる体制を整えているのだから、何が起きても不思議は無い。
このような場で何か起こせば断罪は免れぬと判って居ないのか、あるいは判って居るのに行動を抑えられなくなって居るのか、のどちらか。
全ての令嬢とのダンスを終え、ライたちの居る壇上へ向かい始めたアレクの後ろにカミラが刃を向けようとして居るのが見えた。
「・・・馬鹿な事を・・・」
ライの呟きで娘が何をしでかすのか理解した父は、娘を止めるべくアレクの後方へと走って行った。
「アタシを選びなさいよっ!!」
バルトが走って近づいた父を抑え、アレクがカミラの刃物を難なく避け、手首を掴み捕縛した。
「・・・選ばれない理由に気付けて居ないからこそ、
選ばれないんだけど?」
怖い程の視線を向けられカミラはガクガクと震え、その場に頽れた。
「香水臭く、
似合わないドレスに化粧、
アクセサリーも統一感が無い…。
そんなご令嬢に声を掛ける勇気が有る令息など
居ないと思うがな」
そのまま騎士に引き渡しカミラは、打ち首と言う末路となった
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