異世界成り上がり物語~転生したけど男?!どう言う事!?~

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婚約編

75(カミラside)

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 近衛兵と騎士によって捕縛されたカミラは、自分が置かれて居る状況を把握できていなかった。

(どうして、どうして、どうしてよっ!!
 アタシが王子様に声を掛けて頂き、
 妻になれるしょ?!
 なのに何で何で何で何で!!
 選ばれる事なく、この状況になってんのよっ!)

 自分こそは物語の主人公だと思い込んで居るカミラは騎士たちの手から逃れようと必死に足掻く。

「放しなさいよっ!
 アタシに触れて良いのはアレクシス様だけよ!」

 キーキーと金切声だけが連れて行かれてる廊下に響き渡る。

「・・・そのアレクシス様を殺そうとしたでは無いか」

 カミラが持って居たナイフでアレクの命が奪われる事は皆無では有るが、王族に刃を向けた事「事態」が断罪される要因。

 その事に気付いて無いカミラは「どうして」としか思えないのだ。

「第一、自分の姿を鏡で確認したのか?」

「アタシは選ばれるべき令嬢なのよ?!
 どうして鏡を確認する必要が有るあんのよっ!!」

「・・・その姿で…選ばれると確信してるのならば、
 お目出度い見え方だな」

 ヘンリーも周囲を固めて居る近衛も口呼吸で香りがキツイ香水を吸い込まないようして居る事にすら、気づいていないカミラを憐れむ目で見ていた。

「な、な、な…」

「香りのキツイ香水を振りまいて殿下に選んで貰える訳が無い。
 ゴテゴテと厚く塗りたくった化粧の令嬢に、声を掛ける勇気が有る令息は皆無だろう。
 体系に似合って無いドレスを纏っているだけならまだしも、
 ドレスにアクセサリーを身に付けて、
 殿下が好んでダンスを申し込むなど有り得ぬ」

 プリプリと怒りを露わにして居るカミラだが、騎士と近衛から同じような視線を受け、ようやく「おかしい」事に気付いた。

「・・・どういう事ですの?」

 今まで気付かなかったのか?と言う視線を向けたヘンリーは、カミラの全身が写る鏡の前まで連れて行き

「これでも判りませんか?」

 と令嬢とは思えぬ姿になって居る事を知らしめた。

「・・・は?え・・・っと・・・
 アタシ・・・よね?」

 鏡の中にいる「奇抜な恰好をした令嬢」が、カミラの発した言葉と同じ動きで唇を動かしている。

「「「「お前以外、誰だと言うんだ?」」」」

 犯罪人を刑が執行されるまで、留置する場所へと連れて来た騎士と、近衛が同時に同じ言葉を発した。

「い・・・嫌ぁーーーーーーーーっ!!」

 ようやく自分が「奇抜な恰好」をして居て、匂いのキツさに発狂してしまったのは言うまでもなく、彼女の刑が執行されるまで、それはそれは大人しくなったそうだ。

 ロドリゲス男爵は爵位を返上し、田舎に蟄居ちっきょ

 屋敷から髪の毛が真っ白になった夫人が、メイドと執事の手で支えられるようにして去って行く姿が目撃された。

 元々の髪色はカミラそっくりで美しい夫人として有名だった。

 その面影は皆無な状態で男爵家として使われて居た屋敷は、王家管轄となった。

 それはカミラが断罪されて1年後の事となる
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