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六頁 サンビタリアに染まって
87話 第四王子の祝宴②
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お従兄さま、ねえ? 確かに公爵夫妻が婚姻関係を結んだままだったら従兄妹だけどもうすでに離婚しているんだから俺らとお前はとっくの昔に赤の他人なんだけどな? ルアルも冷ややかな目でアラグリアを見つめている。まあイデアルの件はかなり広まっていたし妹はああいう立場を理由に弄ぶ系の人間が大嫌いだ。だから俺以上にアラグリアを嫌悪している。そんな女がさも親し気に近づいてきたら……あんな顔にもなりますわな。一応微笑んではいるけど文字通り笑みを張り付けているっていうほうが正しいと思う。
「あら……お久しぶりですわね。リコリス嬢? 私たちは既に他人となりましたのでどうぞ私とお兄様のことはアクナイト嬢、アクナイト第二公子とお呼びくださいませ」
……妹よ。よく言ったとは思うがこんな公共の場でそんな発言をするなんてめちゃくちゃ嫌ってますやん。ヨウシャナイナ~カワイソウ~。ただでさえリコリス家は離婚騒動で社交界から白い目で見られているっていうのに。
あの離婚騒動はアクナイト、リコリスの両家が実に好奇と嘲笑に晒されたが公爵が離婚理由と赤い靴を贈ったことを公表したことにより好奇と嘲笑の比重がリコリスに大きく傾いたのだ。リコリス家の爵位は侯爵、アクナイト家
よりも格下だ。嫁いだ側は嫁いだ家に従うのが慣わし、というか義務である。特に嫁という立場であれば尚のことそういう目で見られるのだ。しかも貴族の結婚はほとんどが契約の意味を持つ。現代の会社だって契約を締結している相手に不快な思いをさせれば契約を打ち切られることがあるのと同じなのだ。しかもこの国では離婚は非常に稀なケース。それが行われた、それ自体が罰になると言われるほどには特殊な事例であるため、向けられる視線の多さとその視線に込められる意味は当然それ相応のものになるわけで……。
リコリス侯爵家はまさに現在進行形で針の筵ということだ。実は時々リコリス家の子息子女が俺やルアルにあれこれ文句を言ってくることがある。 あの家……子どもだけは多いからな。文句を言ってくる迷惑な存在も多いわけですよ。これまで散々アクナイト公爵家と親族だなんだと言いながら威張っていたのにそのアクナイトから他人宣言された挙句離婚なんていう方法で見世物にされたんだから怒りたくなる気持ちもわかるけど……はっきり言おう、自業自得だっつ~の!
だけどそのリコリスの中でもいまだに人気の衰えていない例外が……今目の前にいるアラグリアだったりする。アラグリアは特に選民意識が強い権威主義的な貴族たちからの人気は絶大だ。ツヴィトーク王国は選民意識の強い貴族は少ない。いないわけではないけどね。……アクナイト公爵? あれは単純に俺という存在が黒歴史に該当するってだけで領民を搾取したり平民を下に見たりしているわけではないから。『領主の本質を知りたければ民を見ろ』ダズルに言われた言葉だ。そして実際に民を見て聞いた俺が出した結論である。
「まあ……冷たいですわね。そう邪険にするものではありませんわよ? 私たちの仲ではありませんか」
妹からめちゃ容赦ない視線を向けられているというのにアラグリアは柳に風だった。いやこの場合は暖簾に腕押し? まあ要するにアラグリアには効いていないってことですな。
「あら? 私たちの間にどのような仲があったのでしょう? 最近はお兄様が貸してくださる本がとても素敵なものでしてね?」
「まあ……シュヴァリエお従兄様が? いったいどのような本を? 私も興味がありますわ」
「貴女と私では趣味が合わないかと。……そうですわね『紅のマリオネット』なんてどうです? きっとご趣味に適うと思いますわ」
微笑みながらタイトルを出した瞬間、一瞬だがアラグリアの表情が抜け落ちた。まあ気持ちはわかる。あの話を知っていれば侮辱に思えるもんな。あれは典型的な悪女が実は家ぐるみでマリオネットと化していたという話である。主人公である悪女は最期光の入らない真っ暗な牢獄で血染めの薔薇に埋もれて死ぬ。読んだとき血の伯爵夫人と呼ばれたエリザベート・バートリーを思い出したわ。
「ルアルさんはとても斬新な趣味をお持ちですわね。以前からそうでしたけれど……あら?」
そこでアラグリアは目線をセレーナへと向けた。
「そちらの方はどなたですの?」
「……この方はサンビタリア侯爵家の四女セレーナさんですわ。本日デビュタントを迎えられた一人ですの」
「あら……この方が?」
嘲りをまるで隠さないその視線にセレーナは一瞬怯んだが、一歩前に出てまっすぐアラグリアとサンビタリアの三姉妹を見据えた。尚俺は一歩も動いていない。ここで俺が庇えばこれまでの彼女の努力を無駄にする。ここからはセレーナ自身が動かなければ意味がない。
「初めまして本日デビュタントを迎えましたサンビタリア侯爵家の四女セレーナと申します。以後お見知りおきを」
「……初めまして。リコリス侯爵家長女アラグリア・リコリスですわ。デビュタントおめでとうございます。メロディアさんたちからお話は伺っておりましたわ」
伺っていた内容がいいものでないことはこいつらの顔を見ていればわかる。空気になってくれているアウルも冷ややかに見つめるくらいには予想がつくというものだ。というかアラグリアたちアウルに挨拶してねえじゃん。確かに留学生だけどこういう場では他国からの来賓という立場になるんだからなんなら一番先に挨拶しなきゃいけない人じゃないの?
そう思ってちらっとアウルを伺えば……うん、にっこりでございます。無視されておかんむりでした。……後が怖いので俺から正式に謝罪しておこう。
「ふふっ……まあかろうじて見られる程度にはなっていますわね。まあそれでも月夜の蟹であることは否めませんが」
「月夜の蟹だなんて……アラグリアさんはお優しいですわね。これほどお似合いな言葉を贈れるのはアラグリアさんだけですわ」
「ええ、ほんとうに」
「お姉さまたち、素直すぎますよぅ」
とっても楽しそうだこと……。俺ら三人は後ろで固まって白けた目を向けていますがね。その後も令嬢四人の無駄な語彙力を披露されそろそろ飲み物でもぶっかけてやろうかと思った時。動いたのはセレーナだった。彼女は言いたい放題言うアラグリアたちに一歩寄ると唐突に優しく微笑んだ。
「お褒めいただきありがとうございます。私は本日デビュタントを迎えました蕾も同然ですので、すでに美しく咲き誇っていらっしゃるリコリス嬢やお姉さま方には敵いませんわ」
突然の反撃にアラグリアたちは微かに目を見開いた。これまでのセレーナの性格から反論どころか俯いて震えるしかできないと思っていたんだろう。だがここ最近セレーナに協力し共に過ごしてきたのはアクナイトの人間。しかも彼女に短期間だろうとも教育を施したのはダズルとエステティカだ。そんな人たちに鍛えられて前のように何もできないと蹲っているだけのお嬢様でいることのほうが土台無理な話なんだよ。
「ですが、私は初めてなればこそ今とても楽しいのです。これまで私のために手を尽くしてくださった方々と今隣にいて私を支えてくださっているアクナイト公子のため私は今この場に立っています。ですからリコリス嬢、お姉さま方」
これまでの穏やかさにどこか挑発するような鋭さを乗せた笑みを浮かべた。
「社交界の先輩としてご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いしますわね?」
『……っ!』
……へえ? あのアラグリアが呑まれた。これがついこの間まで姉三人に虐められ地べたに座り込んで下を向いていた女性と同一人物とは思えない。その姿に俺は前世の母さんを思い出した。
——ねえ紅夏君、女の子がどうして花に例えられるか知っている? それはね花に毒があるからなの。どれだけ綺麗な見た目でもそのどこかには必ず毒がある。だけどその毒をうまく使えないと意味がないのよ。すぐに荒らされて手折られて枯れていくだけ。花の命は短いわ。女の子も同じ。賞味期限が短いの。だけどほんとに美しい花は枯れても人を惹きつけるのよ。一流の女の子はね。毒の使い方がとても上手なのよ。その鮮やかな姿に甘い蜜と冷たい雫を纏わせてその場に色を添えることもあれば持っている毒で容赦なく相手を仕留める。一流の女はその毒でさえも美しさの一部として演出してしまうの。その身に毒があるとも知らないでその美しさに惹かれてしまう。あるいは知っていてもなお魅了されずにはいられない。華が似合えば似合うほど一流の女の証なの。だから覚えておいて。花のように愛らしい女の子が華に変わる瞬間はこの上ないほど美しいわよ。
……花が華に変わる瞬間、ね。俺は今まさにそれを見ているってことになるのかな。そしてその華に呑まれる姿はこの上ないほど愉快なものだ。
人の視線だけでなく空間そのものがセレーナに注目していると錯覚してしまうほどの空気に俺は珍しくワクワクした。……真のサンビタリアは、セレーナだ。
そんな空気をさらに強烈な香りで塗り替える存在が現れる。……ようやくお出ましか。
「リベルタ・イル・ツヴィトーク第四王子殿下のお成りでございます!」
そんな声とともに姿を現した攻略対象リベルタ。……パーティの本番はこれからだ。
「あら……お久しぶりですわね。リコリス嬢? 私たちは既に他人となりましたのでどうぞ私とお兄様のことはアクナイト嬢、アクナイト第二公子とお呼びくださいませ」
……妹よ。よく言ったとは思うがこんな公共の場でそんな発言をするなんてめちゃくちゃ嫌ってますやん。ヨウシャナイナ~カワイソウ~。ただでさえリコリス家は離婚騒動で社交界から白い目で見られているっていうのに。
あの離婚騒動はアクナイト、リコリスの両家が実に好奇と嘲笑に晒されたが公爵が離婚理由と赤い靴を贈ったことを公表したことにより好奇と嘲笑の比重がリコリスに大きく傾いたのだ。リコリス家の爵位は侯爵、アクナイト家
よりも格下だ。嫁いだ側は嫁いだ家に従うのが慣わし、というか義務である。特に嫁という立場であれば尚のことそういう目で見られるのだ。しかも貴族の結婚はほとんどが契約の意味を持つ。現代の会社だって契約を締結している相手に不快な思いをさせれば契約を打ち切られることがあるのと同じなのだ。しかもこの国では離婚は非常に稀なケース。それが行われた、それ自体が罰になると言われるほどには特殊な事例であるため、向けられる視線の多さとその視線に込められる意味は当然それ相応のものになるわけで……。
リコリス侯爵家はまさに現在進行形で針の筵ということだ。実は時々リコリス家の子息子女が俺やルアルにあれこれ文句を言ってくることがある。 あの家……子どもだけは多いからな。文句を言ってくる迷惑な存在も多いわけですよ。これまで散々アクナイト公爵家と親族だなんだと言いながら威張っていたのにそのアクナイトから他人宣言された挙句離婚なんていう方法で見世物にされたんだから怒りたくなる気持ちもわかるけど……はっきり言おう、自業自得だっつ~の!
だけどそのリコリスの中でもいまだに人気の衰えていない例外が……今目の前にいるアラグリアだったりする。アラグリアは特に選民意識が強い権威主義的な貴族たちからの人気は絶大だ。ツヴィトーク王国は選民意識の強い貴族は少ない。いないわけではないけどね。……アクナイト公爵? あれは単純に俺という存在が黒歴史に該当するってだけで領民を搾取したり平民を下に見たりしているわけではないから。『領主の本質を知りたければ民を見ろ』ダズルに言われた言葉だ。そして実際に民を見て聞いた俺が出した結論である。
「まあ……冷たいですわね。そう邪険にするものではありませんわよ? 私たちの仲ではありませんか」
妹からめちゃ容赦ない視線を向けられているというのにアラグリアは柳に風だった。いやこの場合は暖簾に腕押し? まあ要するにアラグリアには効いていないってことですな。
「あら? 私たちの間にどのような仲があったのでしょう? 最近はお兄様が貸してくださる本がとても素敵なものでしてね?」
「まあ……シュヴァリエお従兄様が? いったいどのような本を? 私も興味がありますわ」
「貴女と私では趣味が合わないかと。……そうですわね『紅のマリオネット』なんてどうです? きっとご趣味に適うと思いますわ」
微笑みながらタイトルを出した瞬間、一瞬だがアラグリアの表情が抜け落ちた。まあ気持ちはわかる。あの話を知っていれば侮辱に思えるもんな。あれは典型的な悪女が実は家ぐるみでマリオネットと化していたという話である。主人公である悪女は最期光の入らない真っ暗な牢獄で血染めの薔薇に埋もれて死ぬ。読んだとき血の伯爵夫人と呼ばれたエリザベート・バートリーを思い出したわ。
「ルアルさんはとても斬新な趣味をお持ちですわね。以前からそうでしたけれど……あら?」
そこでアラグリアは目線をセレーナへと向けた。
「そちらの方はどなたですの?」
「……この方はサンビタリア侯爵家の四女セレーナさんですわ。本日デビュタントを迎えられた一人ですの」
「あら……この方が?」
嘲りをまるで隠さないその視線にセレーナは一瞬怯んだが、一歩前に出てまっすぐアラグリアとサンビタリアの三姉妹を見据えた。尚俺は一歩も動いていない。ここで俺が庇えばこれまでの彼女の努力を無駄にする。ここからはセレーナ自身が動かなければ意味がない。
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「……初めまして。リコリス侯爵家長女アラグリア・リコリスですわ。デビュタントおめでとうございます。メロディアさんたちからお話は伺っておりましたわ」
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「お褒めいただきありがとうございます。私は本日デビュタントを迎えました蕾も同然ですので、すでに美しく咲き誇っていらっしゃるリコリス嬢やお姉さま方には敵いませんわ」
突然の反撃にアラグリアたちは微かに目を見開いた。これまでのセレーナの性格から反論どころか俯いて震えるしかできないと思っていたんだろう。だがここ最近セレーナに協力し共に過ごしてきたのはアクナイトの人間。しかも彼女に短期間だろうとも教育を施したのはダズルとエステティカだ。そんな人たちに鍛えられて前のように何もできないと蹲っているだけのお嬢様でいることのほうが土台無理な話なんだよ。
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これまでの穏やかさにどこか挑発するような鋭さを乗せた笑みを浮かべた。
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『……っ!』
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——ねえ紅夏君、女の子がどうして花に例えられるか知っている? それはね花に毒があるからなの。どれだけ綺麗な見た目でもそのどこかには必ず毒がある。だけどその毒をうまく使えないと意味がないのよ。すぐに荒らされて手折られて枯れていくだけ。花の命は短いわ。女の子も同じ。賞味期限が短いの。だけどほんとに美しい花は枯れても人を惹きつけるのよ。一流の女の子はね。毒の使い方がとても上手なのよ。その鮮やかな姿に甘い蜜と冷たい雫を纏わせてその場に色を添えることもあれば持っている毒で容赦なく相手を仕留める。一流の女はその毒でさえも美しさの一部として演出してしまうの。その身に毒があるとも知らないでその美しさに惹かれてしまう。あるいは知っていてもなお魅了されずにはいられない。華が似合えば似合うほど一流の女の証なの。だから覚えておいて。花のように愛らしい女の子が華に変わる瞬間はこの上ないほど美しいわよ。
……花が華に変わる瞬間、ね。俺は今まさにそれを見ているってことになるのかな。そしてその華に呑まれる姿はこの上ないほど愉快なものだ。
人の視線だけでなく空間そのものがセレーナに注目していると錯覚してしまうほどの空気に俺は珍しくワクワクした。……真のサンビタリアは、セレーナだ。
そんな空気をさらに強烈な香りで塗り替える存在が現れる。……ようやくお出ましか。
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