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七頁 クレマチスの願い
97話 栞が描いた道しるべ
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あけましておめでとうございます! 今年もよろしくお願いします!
予定よりだいぶ時間かかっていますが今年でなんとか完結させたいと思いますのでこれからも読んでくださるとうれしいです!
----------------------------------
よくない方向に事態が動いた翌日、再びエヴェイユから呼び出されて生徒会長室へ向かうといつもの笑顔で出迎えられた。ほんと今日も陰りのない笑みをアリガトウゴザイマスオウジサマ。
「シュヴァリエ公子の仰っていた遺留品が届きました。それと花が挟まっている以上下手に開こうとすると破れる恐れがあるということで遺留品と同じ本も用意させました」
そう言って見せてきたのはえらく読み込まれた本と同じタイトルのきれいな本だった。遺留品のほうはページの間に何やら花が何種類か見える。……なるほど?遺留品損壊の恐れってこういうことか。まじめな受験生の参考書並みにボロボロ。……こんなになるまで参考書を開いた記憶がない……いやいや、受験期思い出して虚しくなっている場合じゃないよね! 用意してもらったんだから仕事はしないとな!
さてと挟まっているのはゼフィランサス、タンジー、グラジオラスそしてクレマチスの四種類。じゃあまずはゼフィランサスが挟まっているページから開いてみようか。……うん、やっぱり茎の部分がページにくっついている。面倒だと思いつつもそばに置いてあった同じ本のページを開くちょうど茎が隠れている部分の文字に目を向ける。重なっていたのは三文字——『おうと』。おうと……王都? ……まさか。俺はほかのページも急いで開く。するとタンジーは『きたのこや』という文字が出てきた。やっぱりこの遺留品はメッセージだったようだ。ほんとよくやるわ。ほかのページは……ん? グラジオラスは文字にかぶっていない。だけどゼフィランサスとタンジー、クレマチスは被っていたのになんで? う~ん……花自体に意味があるからってことか? グラジオラスの花言葉は密会、用心、思い出、忘却、勝利とかだけど……色ごとに意味があったりするから一概にこれって言えないけど、これまで出てきた二つの単語と状況を踏まえると『密会』とか『用心』の意味合いになるはずだ。もしこれが本当だとして、王都の北の小屋って言っても場所の特定がいやでもなんかご都合過ぎじゃないか? ふつうここまで整うことある? もっとこう……なにか信憑性を上げる何かがあればいいんだけどな。
二冊の本を開いて唸っていた俺の肩をアウルが叩いた。
「どうしたそんなに悩んで」
…………うん、さっさと判断を仰ごう。俺にはどうにもできません。
「王都の北にある小屋で次の密会が行われるようです。しかし場所と日付がわかりません」
「「は?」」
二人そろってそんな反応しなくても……まあいいや。信じるのは危険極まりないがそれでもこの遺留品にはクレマチスが添えられている。それにそのクレマチスが塞いでいた文字は——
だから信じて危険な賭けにはなるが無視できるほど今の状況は芳しくない。だからこそより深い情報を得るため、そして最終的な判断を仰ぐために俺は遺留品の解説を行った。話を聞き終えたところでアウルが徐に最後のページを開く。そこは大抵本を販売した商会の名前と日付、作者が明記されている。前世でもそこは変わらないか。だがこの世界は現代日本ほど個人情報云々の話は弱いから普通にいろいろ載っているところが違うんだが。よかったねぇここが現代日本じゃなくて。もしそうだったら個人情報保護法に思いっきり引っかかっているよ。それほどの情報が最後のページ、いわゆるあとがきにめっちゃ書かれている。出版されてからそれなりに経っているとはいえ、作者の家族構成その他諸々が開示されているのだ。……後でここのところ規制する法律を作れないか進言してみよう。こんなのある意味公開処刑だろ。個人情報は大事だぞ。
……話が逸れた。その個人情報がたっぷりと詰まったページを見るとこちらは草木の汁で虫食いのように潰れてところどころ読めないようになっていた。……ああなるほど。これはかなりうまいな。単純ではあるけれどそれでもこの遺留品を見つけた者がまず目を向けるのは栞として挟んでいる花々だ。
「これは……わかりやすいですね。先ほどの花々といいこのページの染みといい、何故このようなことをしたのかはわかりませんが現状ではこれ以上ないほどの手掛かりです。遺留品をもとに裏付けを取らせますのでそれまでは待機でお願いします」
「……信じるのか?」
「私とて完全に信用しているわけではありませんが、今はとにかく現状を打破するほうが何よりも優先されます。そのために使えるものは何でも使わないと」
表情とセリフが一致しておりません。こういう表情と言動が一致しない人って怖いんだよな。でもこいつが怖いのなんて今更だし気にしたら負けだよね、うん。
何はともあれ裏付けが取れるまではまた待機だな。どうせすぐに呼び出されるんだろうけど。
「それでは裏付けが取れ次第再びお呼びいたします。何度もご足労いただいて申し訳ありませんが、あと少しお付き合いくださいね」
そこで話し合いは終わりアウル共々生徒会長室を出て俺は思わずため息をこぼす。
「どうしたんだ」
「最近は生徒会長室にばかり入り浸っていると思ってな」
「ああ……確かにな。一応授業には出れているが休み時間や朝、放課後とどこかの時間で生徒会長室に呼ばれることが増えたよな。だけどそれもリヒトが見つかれば元の日常に戻るはずだ」
「だといいが」
「もっとも君は最近になって殿下から呼び出しを受けることが増えたようだからどうなるかはわからないが」
「余計なことを言うな」
「事実を言っただけだろう」
ええ事実ですとも。ただでさえ腹立たしいのにアウルの奴はとっても楽しそうで更に怒りが湧く。ほんとにいつになったら俺に平穏は訪れるんだろうか。正直主人公はクラルテなんだから丸投げしてしまいたいってのが本音なんだよなぁ。でもあいつは平民で俺は貴族。日本だって投票という参加方法はあれど、政治の勉強もしていない一般人に政治を任せることはしない。本来であれば何の役職にもついていない公爵子息でしかない俺も関わる権利はないんだけど遺留品の中に花が関係している物があったから呼んだってところかな。あとは平民よりも責任というものを背負えるという判断も含まれているんだろう。クラルテは確かに賢いが『国』に関わらせるにはいろいろなものが不充分かつ感情的すぎる。まあそれはリヒトも同じなんだけど。
はあ……もう本当に今回の一件が片付いたらストーリーとは一切縁を切りたい。
「殿下からの呼び出しなど何度もされるものではないだろう」
「それだけ期待されているということじゃないのか?」
「そんなもの私には不要だ」
そこまで話して俺はアウルが足を向けていた方向とは別の廊下を進む。
「どこへ行くんだ?」
「……図書館」
返事もそぞろに図書館へ向かう。え、理由? なんとなく。今は試験期間でもないから自習室は空いているはずだ。考え事をするにはもってこいです。
今ストーリーはかなり原作から離れている。まず今回の件にクラルテが関わっていない。解決方法は最初から違っているから今更だけど、エヴェイユとシュヴァリエが完全に敵対していないという点も大きい。今後の展開がわからないというのは当然のことではあるんだけどどこで原作補正が起こるかわからないからより一層慎重に動く必要が出てくるよな……。…………いっそ亡命しようかな。だけどそれじゃあ公爵から押し花活動の資金が得られない。まあそうなったら前世と同じように作ったものを売ってお金を作って必要なものはシュヴァリエの無属性魔法で作り出せばそこそこ生活はできる……はず………………。現実逃避している間に図書館着いたや。
適当に本を見繕いいつも使っている一番奥の個室に入ろうとしたところで唐突に背後で気配を感じた。
「おや殿下からのご用はお済みですか?」
耳元で聞こえた声に俺は反射的に蹴りを繰り出そうとしたがその前に声の持ち主は何でもないように後ろへ避ける。
「おやおや、随分と容赦のない。ですがこのような狭い場所で激しい動きをしては危険ですよ」
「その危険な行為をする原因となった人が良く言う」
「それは失礼いたしました」
そう言いながら繊細な笑顔を浮かべるダチュラの野郎。章の終盤、三回だったか四回だったか言葉を交わしたときにこいつの本性が出る。こいつと授業以外で会話をするのは確か今回で三回目……ということは。何とかして逃げたいところだけどよりによってこいつが立っているのは出入り口側。つまり逃げるという選択肢において俺のほうが圧倒的に不利だ。
「……そういえば殿下に私の調査をするよう進言なさったそうですね? そこまで警戒されていたとは思いませんでしたよ」
「生憎と怪しさしかない人間を信用するほどお人よしではないのでな。クラルテを利用して何を企んでいるかは知らないがあまり調子に乗らないほうがいい。ツヴィトークの毒は優しくない」
その言葉を聞いた直後、体に衝撃が走り俺はアルクスによって個室に押し込まれてしまった。鍵まで掛けられた決して広くない部屋の机に押さえつけられた俺は背中に走った痛みに一瞬顔をしかめそうになるが無理やり抑え込んで表情を殺しアルクスを見やる。
「本当に生意気なガキだな貴様は」
俺を押さえつけ嗤うアルクスにこれまでの儚げな笑みはどこにもなく、細い眼鏡の奥の瞳は傲慢な支配者の色に染まっていた。
予定よりだいぶ時間かかっていますが今年でなんとか完結させたいと思いますのでこれからも読んでくださるとうれしいです!
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よくない方向に事態が動いた翌日、再びエヴェイユから呼び出されて生徒会長室へ向かうといつもの笑顔で出迎えられた。ほんと今日も陰りのない笑みをアリガトウゴザイマスオウジサマ。
「シュヴァリエ公子の仰っていた遺留品が届きました。それと花が挟まっている以上下手に開こうとすると破れる恐れがあるということで遺留品と同じ本も用意させました」
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さてと挟まっているのはゼフィランサス、タンジー、グラジオラスそしてクレマチスの四種類。じゃあまずはゼフィランサスが挟まっているページから開いてみようか。……うん、やっぱり茎の部分がページにくっついている。面倒だと思いつつもそばに置いてあった同じ本のページを開くちょうど茎が隠れている部分の文字に目を向ける。重なっていたのは三文字——『おうと』。おうと……王都? ……まさか。俺はほかのページも急いで開く。するとタンジーは『きたのこや』という文字が出てきた。やっぱりこの遺留品はメッセージだったようだ。ほんとよくやるわ。ほかのページは……ん? グラジオラスは文字にかぶっていない。だけどゼフィランサスとタンジー、クレマチスは被っていたのになんで? う~ん……花自体に意味があるからってことか? グラジオラスの花言葉は密会、用心、思い出、忘却、勝利とかだけど……色ごとに意味があったりするから一概にこれって言えないけど、これまで出てきた二つの単語と状況を踏まえると『密会』とか『用心』の意味合いになるはずだ。もしこれが本当だとして、王都の北の小屋って言っても場所の特定がいやでもなんかご都合過ぎじゃないか? ふつうここまで整うことある? もっとこう……なにか信憑性を上げる何かがあればいいんだけどな。
二冊の本を開いて唸っていた俺の肩をアウルが叩いた。
「どうしたそんなに悩んで」
…………うん、さっさと判断を仰ごう。俺にはどうにもできません。
「王都の北にある小屋で次の密会が行われるようです。しかし場所と日付がわかりません」
「「は?」」
二人そろってそんな反応しなくても……まあいいや。信じるのは危険極まりないがそれでもこの遺留品にはクレマチスが添えられている。それにそのクレマチスが塞いでいた文字は——
だから信じて危険な賭けにはなるが無視できるほど今の状況は芳しくない。だからこそより深い情報を得るため、そして最終的な判断を仰ぐために俺は遺留品の解説を行った。話を聞き終えたところでアウルが徐に最後のページを開く。そこは大抵本を販売した商会の名前と日付、作者が明記されている。前世でもそこは変わらないか。だがこの世界は現代日本ほど個人情報云々の話は弱いから普通にいろいろ載っているところが違うんだが。よかったねぇここが現代日本じゃなくて。もしそうだったら個人情報保護法に思いっきり引っかかっているよ。それほどの情報が最後のページ、いわゆるあとがきにめっちゃ書かれている。出版されてからそれなりに経っているとはいえ、作者の家族構成その他諸々が開示されているのだ。……後でここのところ規制する法律を作れないか進言してみよう。こんなのある意味公開処刑だろ。個人情報は大事だぞ。
……話が逸れた。その個人情報がたっぷりと詰まったページを見るとこちらは草木の汁で虫食いのように潰れてところどころ読めないようになっていた。……ああなるほど。これはかなりうまいな。単純ではあるけれどそれでもこの遺留品を見つけた者がまず目を向けるのは栞として挟んでいる花々だ。
「これは……わかりやすいですね。先ほどの花々といいこのページの染みといい、何故このようなことをしたのかはわかりませんが現状ではこれ以上ないほどの手掛かりです。遺留品をもとに裏付けを取らせますのでそれまでは待機でお願いします」
「……信じるのか?」
「私とて完全に信用しているわけではありませんが、今はとにかく現状を打破するほうが何よりも優先されます。そのために使えるものは何でも使わないと」
表情とセリフが一致しておりません。こういう表情と言動が一致しない人って怖いんだよな。でもこいつが怖いのなんて今更だし気にしたら負けだよね、うん。
何はともあれ裏付けが取れるまではまた待機だな。どうせすぐに呼び出されるんだろうけど。
「それでは裏付けが取れ次第再びお呼びいたします。何度もご足労いただいて申し訳ありませんが、あと少しお付き合いくださいね」
そこで話し合いは終わりアウル共々生徒会長室を出て俺は思わずため息をこぼす。
「どうしたんだ」
「最近は生徒会長室にばかり入り浸っていると思ってな」
「ああ……確かにな。一応授業には出れているが休み時間や朝、放課後とどこかの時間で生徒会長室に呼ばれることが増えたよな。だけどそれもリヒトが見つかれば元の日常に戻るはずだ」
「だといいが」
「もっとも君は最近になって殿下から呼び出しを受けることが増えたようだからどうなるかはわからないが」
「余計なことを言うな」
「事実を言っただけだろう」
ええ事実ですとも。ただでさえ腹立たしいのにアウルの奴はとっても楽しそうで更に怒りが湧く。ほんとにいつになったら俺に平穏は訪れるんだろうか。正直主人公はクラルテなんだから丸投げしてしまいたいってのが本音なんだよなぁ。でもあいつは平民で俺は貴族。日本だって投票という参加方法はあれど、政治の勉強もしていない一般人に政治を任せることはしない。本来であれば何の役職にもついていない公爵子息でしかない俺も関わる権利はないんだけど遺留品の中に花が関係している物があったから呼んだってところかな。あとは平民よりも責任というものを背負えるという判断も含まれているんだろう。クラルテは確かに賢いが『国』に関わらせるにはいろいろなものが不充分かつ感情的すぎる。まあそれはリヒトも同じなんだけど。
はあ……もう本当に今回の一件が片付いたらストーリーとは一切縁を切りたい。
「殿下からの呼び出しなど何度もされるものではないだろう」
「それだけ期待されているということじゃないのか?」
「そんなもの私には不要だ」
そこまで話して俺はアウルが足を向けていた方向とは別の廊下を進む。
「どこへ行くんだ?」
「……図書館」
返事もそぞろに図書館へ向かう。え、理由? なんとなく。今は試験期間でもないから自習室は空いているはずだ。考え事をするにはもってこいです。
今ストーリーはかなり原作から離れている。まず今回の件にクラルテが関わっていない。解決方法は最初から違っているから今更だけど、エヴェイユとシュヴァリエが完全に敵対していないという点も大きい。今後の展開がわからないというのは当然のことではあるんだけどどこで原作補正が起こるかわからないからより一層慎重に動く必要が出てくるよな……。…………いっそ亡命しようかな。だけどそれじゃあ公爵から押し花活動の資金が得られない。まあそうなったら前世と同じように作ったものを売ってお金を作って必要なものはシュヴァリエの無属性魔法で作り出せばそこそこ生活はできる……はず………………。現実逃避している間に図書館着いたや。
適当に本を見繕いいつも使っている一番奥の個室に入ろうとしたところで唐突に背後で気配を感じた。
「おや殿下からのご用はお済みですか?」
耳元で聞こえた声に俺は反射的に蹴りを繰り出そうとしたがその前に声の持ち主は何でもないように後ろへ避ける。
「おやおや、随分と容赦のない。ですがこのような狭い場所で激しい動きをしては危険ですよ」
「その危険な行為をする原因となった人が良く言う」
「それは失礼いたしました」
そう言いながら繊細な笑顔を浮かべるダチュラの野郎。章の終盤、三回だったか四回だったか言葉を交わしたときにこいつの本性が出る。こいつと授業以外で会話をするのは確か今回で三回目……ということは。何とかして逃げたいところだけどよりによってこいつが立っているのは出入り口側。つまり逃げるという選択肢において俺のほうが圧倒的に不利だ。
「……そういえば殿下に私の調査をするよう進言なさったそうですね? そこまで警戒されていたとは思いませんでしたよ」
「生憎と怪しさしかない人間を信用するほどお人よしではないのでな。クラルテを利用して何を企んでいるかは知らないがあまり調子に乗らないほうがいい。ツヴィトークの毒は優しくない」
その言葉を聞いた直後、体に衝撃が走り俺はアルクスによって個室に押し込まれてしまった。鍵まで掛けられた決して広くない部屋の机に押さえつけられた俺は背中に走った痛みに一瞬顔をしかめそうになるが無理やり抑え込んで表情を殺しアルクスを見やる。
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