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八頁 愛国のナスタチウム
108話 国境での襲撃
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早いもので出発の日を迎えた。……ああ、本当に行きたくないよぉ。
不機嫌を隠しもしない俺をみてアウルが苦笑する。
「ここまで来たんだ。いい加減その機嫌の悪そうな顔をやめろ」
「私は元々この顔だ」
「まったく……ほら、馬車の準備が整ったみたいだから乗るぞ」
「はあ……」
アウルに促されて俺は渋々馬車に乗り込んだ。俺が行きたくないのはもう一つ理由がある。
ゲームで主人公らを乗せた聖アーダ教国行きの馬車は国境を越えた先、聖アーダ教国に入ったその瞬間に何者かの襲撃を受ける——シュヴァリエ・アクナイトの手引きによって。
「シュヴァリエ、そんなに嫌か?」
「あまり好ましくはないな」
「そうか。奉仕活動はいい経験になるだろう。俺たちは滅多に掃除なんかをやる機会はないのだから。ましてや聖祈禱の手伝いができるなんて貴重なものだぞ」
「……お気楽なものだな」
ああ、本当に憂鬱だぁ。今回シュヴァリエは動いていないから通常だったら何も起きないはずだけど変なところで補正があったり予想外のことが時々起こるから油断はできない。
……なんて思考を飛ばしていると案の定横から嫌味が飛んで来た。
「シュヴァリエ様少しはまじめにやってください。これは大事な外交でもあるんですよ? それさえも理解できないというのなら謝罪いたしますが」
「さすがは次期宰相殿。学業のみならず奉仕活動にも熱心とはツヴィトークの未来は明るいな」
始まった、という空気になる馬車の中。乗員はエヴェイユ、アウル、俺、リヒト、クラルテの計五人。まあいつもの感じだよね。
この毎度の言い合い、俺たちは楽しくても周囲の人間はそうではないんだということはわかっているんだけどね。だからと言って今更やめるとなんか違うってなるからなぁ……もうしばらくは続けて期をみて落ち着かせるってことになっている。だからそれまではやらせてください。
「……エヴェイユ殿下、本当にこの二人は何とかならないのか?」
言い合いをする俺たちの横でアウルはこそっとエヴェイユに耳打ちする。それに対していつもなら何かしら返事をするエヴェイユはこの時無言だった。
「殿下?」
俺とリヒトも言い合いを止めてエヴェイユを見る。彼は心ここにあらずという顔でぼんやりと窓の外を見ていた。
「どうしたんですか?」
普段見ないエヴェイユの様子にクラルテも不安げに顔を覗き込んだ。その様子を俺とリヒトは知っている。
エヴェイユの違和感になんとなく気まずい空気になったがその後は何事もなく宿泊先に到着した。
夜中、ノックの音で目が覚め扉を開けるとリヒトが立っていた。来ると思ってたわ。
「何事もなく一日が終わってよかったな」
「言っている場合か。お前だって気づいているだろう」
「まあな。……約二週間後、か?」
「多分。できれば殿下に進言したいがどこでそんな情報を掴んだかと言われたら困るし」
「確かに。お前が動かなくてもゲームの強制力が働きかねない。あまり動くと予想外の事態になって対処が遅れてもあれだしひとまず静観するか?」
「そうなるよな。襲撃があったら対処するってことで」
「わかった。つーか、お前は大丈夫か?」
「? 何がだよ?」
「だってこのイベントは、あれ……だし」
「ああ……めっちゃ憂鬱だけどシュヴァリエがやったことに変わりはねえし、まあなんとかするさ」
「あんま無茶すんなよ?」
「心配どうも。んじゃあんまりリヒトが俺の部屋にいるのは怪しまれるから部屋戻れよ」
「……そうだな。なんかあったら手ぇ貸すからな! 報酬付きで」
「そこは無償にしろよ!」
「ただ働きはごめんですぅ~」
舌を出してにやりと笑ってリヒトは俺の部屋を出て行った。静寂の訪れた部屋で俺は再びベッドに体を沈めた。何事もなく、はおそらくないだろう。これまでもどんなに回避したくてもイベントは強制的に発生した。結末を変えられたものもあるが今後のことはわからない。ここは現実だ。不測の事態はいくらでも起こりうることを俺はこの身を知っている。それでも使えるものは何でも使う。国のためとか世界のためとかそんな御大層なものではなく自分自身の平和のために。……ろくに叶えられてないけどな! 俺は絶対諦めねえぞ!
それから約二週間日に日にエヴェイユの様子がおかしくなっていくこと以外は何事もなく進みついにツヴィトークの国境を越えて聖アーダ教国へ続く公道に出た。
「エヴェイユ殿下。最近元気がないようですけどどうしたんですか?」
ずっと機会を伺っていたんだろう。意を決したような表情でクラルテがエヴェイユに尋ねた。ほんと行動的だよな。
「いえ、大した事ではありませんよ。ただ聖アーダ教国には昔馴染みがいるのです。幼い頃に交流があったのですが少々トラブルがありまして。身の安全を考慮して王族命令として聖アーダ教国に移住していただいたんですよ」
そう語るエヴェイユはどこか悲しそうで見ているこっちが苦しくなりそうだった。
「……よっぽど大切な方だったんですね。でも僕たちは今から聖アーダ教国に向かうんですからその人に会ってきては如何ですか? 殿下が大切にされていた人なんですからきっとその人も会える日を待っているはずです。その人と再会できたら僕も嬉しいです」
突然のクラルテの話にエヴェイユは少し目を見開き笑みを浮かべた。
「慰めてくださったんですね」
そんな光景を俺はやや引き攣った顔で見つめていた。なんでゲームの主人公ってこう……無責任な慰めの言葉を平然と吐くんだろう。だけどこのエヴェイユの反応を見る限りあれだな。少なくとも恋愛感情に発展している感じはないな。もしエヴェイユの好感度が高くて恋愛感情が備わっていたらこの場面でのセリフがちょっと違うから。好感度が高い場合は今のセリフに「ありがとうございます。貴方の言葉に少し心が軽くなりました。本当に貴方は優しい」というのが加わる。……無責任な優しさと知ったかぶりの偽善の言葉に救われたとかちょろすぎね? 仮にも王族がそんなんで大丈夫か? 変なのに引っかかったりするなよ、とゲームをプレイしていた俺はちょっと思ったっけ。だってクラルテがもしどっかの国のスパイだったら心の隙に付け入るようなこと言ってんだもん。って恋愛ゲームの攻略対象ってそんなもんか。平民云々が彼の心はどうなるのかなんて言う場面あったりするけどさ。それって王族って立場舐めてるしかなり自分勝手なこと言っているんだもん。そりゃ王族のしがらみから解放させてくれる心優しいヒロインに好意を抱くのはわかるけどさ、それちょっと待てってなる場面結構あるよな。いや、恋愛ゲームにそんなの持ち込んだらだめってわかるけどねどうしても気になる部分ってのもあるわけよ。王子や若手社長の父親が出てきて別れてくれって頭下げるあのシーンとか。そっちはまた別か。
大分脱線したけど俺だったら自分の大事な人の感情を全く関係ない奴に勝手に決められたくない。もちろん自分の感情も。ゲーム中クラルテのことをあんまり好きになれなかった要因の一つなんだろうな。
……それにしても、ほんとうに今のエヴェイユと俺の関係性は不思議なものだ。
ゲーム内において今回のイベントはそれこそ断罪の決定打になったイベントであると同時にそれまで明かされていなかった幼少期のエヴェイユ・シュヴァリエ・リヒトの三人の確執の謎が明かされる話でもあった。ゲームのエヴェイユにとってシュヴァリエ・アクナイトは最も憎い相手でありずっと彼を葬る機会を密かに伺っていたということがBGMの止まった画面と共に判明する。……ほんっとに怖かったよここのシーンは。だってこの場面のエヴェイユは笑っていたんだよ——ハイライトの消えた目で。しかもBGMがないから恐怖は倍増。プレイ中にひぇっ、って声上げたの覚えているくらいには恐怖だったんだから。
ゲーム内でもあったこの場面は俺の心を酷くざわつかせた。でもこの感じは……俺ではなくシュヴァリエの感情か? ……いや、今はそんなことよりも! エヴェイユとのこのくだりは——!
ガタンッ!
馬車が激しく揺れて停車する。
「敵襲です!」
……あ~あ、やっぱりこうなるか。
不機嫌を隠しもしない俺をみてアウルが苦笑する。
「ここまで来たんだ。いい加減その機嫌の悪そうな顔をやめろ」
「私は元々この顔だ」
「まったく……ほら、馬車の準備が整ったみたいだから乗るぞ」
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アウルに促されて俺は渋々馬車に乗り込んだ。俺が行きたくないのはもう一つ理由がある。
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「シュヴァリエ、そんなに嫌か?」
「あまり好ましくはないな」
「そうか。奉仕活動はいい経験になるだろう。俺たちは滅多に掃除なんかをやる機会はないのだから。ましてや聖祈禱の手伝いができるなんて貴重なものだぞ」
「……お気楽なものだな」
ああ、本当に憂鬱だぁ。今回シュヴァリエは動いていないから通常だったら何も起きないはずだけど変なところで補正があったり予想外のことが時々起こるから油断はできない。
……なんて思考を飛ばしていると案の定横から嫌味が飛んで来た。
「シュヴァリエ様少しはまじめにやってください。これは大事な外交でもあるんですよ? それさえも理解できないというのなら謝罪いたしますが」
「さすがは次期宰相殿。学業のみならず奉仕活動にも熱心とはツヴィトークの未来は明るいな」
始まった、という空気になる馬車の中。乗員はエヴェイユ、アウル、俺、リヒト、クラルテの計五人。まあいつもの感じだよね。
この毎度の言い合い、俺たちは楽しくても周囲の人間はそうではないんだということはわかっているんだけどね。だからと言って今更やめるとなんか違うってなるからなぁ……もうしばらくは続けて期をみて落ち着かせるってことになっている。だからそれまではやらせてください。
「……エヴェイユ殿下、本当にこの二人は何とかならないのか?」
言い合いをする俺たちの横でアウルはこそっとエヴェイユに耳打ちする。それに対していつもなら何かしら返事をするエヴェイユはこの時無言だった。
「殿下?」
俺とリヒトも言い合いを止めてエヴェイユを見る。彼は心ここにあらずという顔でぼんやりと窓の外を見ていた。
「どうしたんですか?」
普段見ないエヴェイユの様子にクラルテも不安げに顔を覗き込んだ。その様子を俺とリヒトは知っている。
エヴェイユの違和感になんとなく気まずい空気になったがその後は何事もなく宿泊先に到着した。
夜中、ノックの音で目が覚め扉を開けるとリヒトが立っていた。来ると思ってたわ。
「何事もなく一日が終わってよかったな」
「言っている場合か。お前だって気づいているだろう」
「まあな。……約二週間後、か?」
「多分。できれば殿下に進言したいがどこでそんな情報を掴んだかと言われたら困るし」
「確かに。お前が動かなくてもゲームの強制力が働きかねない。あまり動くと予想外の事態になって対処が遅れてもあれだしひとまず静観するか?」
「そうなるよな。襲撃があったら対処するってことで」
「わかった。つーか、お前は大丈夫か?」
「? 何がだよ?」
「だってこのイベントは、あれ……だし」
「ああ……めっちゃ憂鬱だけどシュヴァリエがやったことに変わりはねえし、まあなんとかするさ」
「あんま無茶すんなよ?」
「心配どうも。んじゃあんまりリヒトが俺の部屋にいるのは怪しまれるから部屋戻れよ」
「……そうだな。なんかあったら手ぇ貸すからな! 報酬付きで」
「そこは無償にしろよ!」
「ただ働きはごめんですぅ~」
舌を出してにやりと笑ってリヒトは俺の部屋を出て行った。静寂の訪れた部屋で俺は再びベッドに体を沈めた。何事もなく、はおそらくないだろう。これまでもどんなに回避したくてもイベントは強制的に発生した。結末を変えられたものもあるが今後のことはわからない。ここは現実だ。不測の事態はいくらでも起こりうることを俺はこの身を知っている。それでも使えるものは何でも使う。国のためとか世界のためとかそんな御大層なものではなく自分自身の平和のために。……ろくに叶えられてないけどな! 俺は絶対諦めねえぞ!
それから約二週間日に日にエヴェイユの様子がおかしくなっていくこと以外は何事もなく進みついにツヴィトークの国境を越えて聖アーダ教国へ続く公道に出た。
「エヴェイユ殿下。最近元気がないようですけどどうしたんですか?」
ずっと機会を伺っていたんだろう。意を決したような表情でクラルテがエヴェイユに尋ねた。ほんと行動的だよな。
「いえ、大した事ではありませんよ。ただ聖アーダ教国には昔馴染みがいるのです。幼い頃に交流があったのですが少々トラブルがありまして。身の安全を考慮して王族命令として聖アーダ教国に移住していただいたんですよ」
そう語るエヴェイユはどこか悲しそうで見ているこっちが苦しくなりそうだった。
「……よっぽど大切な方だったんですね。でも僕たちは今から聖アーダ教国に向かうんですからその人に会ってきては如何ですか? 殿下が大切にされていた人なんですからきっとその人も会える日を待っているはずです。その人と再会できたら僕も嬉しいです」
突然のクラルテの話にエヴェイユは少し目を見開き笑みを浮かべた。
「慰めてくださったんですね」
そんな光景を俺はやや引き攣った顔で見つめていた。なんでゲームの主人公ってこう……無責任な慰めの言葉を平然と吐くんだろう。だけどこのエヴェイユの反応を見る限りあれだな。少なくとも恋愛感情に発展している感じはないな。もしエヴェイユの好感度が高くて恋愛感情が備わっていたらこの場面でのセリフがちょっと違うから。好感度が高い場合は今のセリフに「ありがとうございます。貴方の言葉に少し心が軽くなりました。本当に貴方は優しい」というのが加わる。……無責任な優しさと知ったかぶりの偽善の言葉に救われたとかちょろすぎね? 仮にも王族がそんなんで大丈夫か? 変なのに引っかかったりするなよ、とゲームをプレイしていた俺はちょっと思ったっけ。だってクラルテがもしどっかの国のスパイだったら心の隙に付け入るようなこと言ってんだもん。って恋愛ゲームの攻略対象ってそんなもんか。平民云々が彼の心はどうなるのかなんて言う場面あったりするけどさ。それって王族って立場舐めてるしかなり自分勝手なこと言っているんだもん。そりゃ王族のしがらみから解放させてくれる心優しいヒロインに好意を抱くのはわかるけどさ、それちょっと待てってなる場面結構あるよな。いや、恋愛ゲームにそんなの持ち込んだらだめってわかるけどねどうしても気になる部分ってのもあるわけよ。王子や若手社長の父親が出てきて別れてくれって頭下げるあのシーンとか。そっちはまた別か。
大分脱線したけど俺だったら自分の大事な人の感情を全く関係ない奴に勝手に決められたくない。もちろん自分の感情も。ゲーム中クラルテのことをあんまり好きになれなかった要因の一つなんだろうな。
……それにしても、ほんとうに今のエヴェイユと俺の関係性は不思議なものだ。
ゲーム内において今回のイベントはそれこそ断罪の決定打になったイベントであると同時にそれまで明かされていなかった幼少期のエヴェイユ・シュヴァリエ・リヒトの三人の確執の謎が明かされる話でもあった。ゲームのエヴェイユにとってシュヴァリエ・アクナイトは最も憎い相手でありずっと彼を葬る機会を密かに伺っていたということがBGMの止まった画面と共に判明する。……ほんっとに怖かったよここのシーンは。だってこの場面のエヴェイユは笑っていたんだよ——ハイライトの消えた目で。しかもBGMがないから恐怖は倍増。プレイ中にひぇっ、って声上げたの覚えているくらいには恐怖だったんだから。
ゲーム内でもあったこの場面は俺の心を酷くざわつかせた。でもこの感じは……俺ではなくシュヴァリエの感情か? ……いや、今はそんなことよりも! エヴェイユとのこのくだりは——!
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