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第89話
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リリエンヌはまるで、臆病な小動物のようにリーゼルの顔色をうかがいながら、歯切れ悪く言葉を発していく。その弱々しい態度は、以前私に『至高なる魔女の会』の理念を説いた自信に満ち溢れた姿とは、まるで別人だった。
リーゼルの現状を聞き、シャーリーは心から不思議そうに首をかしげる。
「そうなの? わけわかんないわ。なんで会を抜けたメンバーが、あたしのプラチナカードを奪って、わざわざ『魔女のお茶会』にやって来るのよ?」
その疑問に、リーゼルは困ったように微笑して、答える。
「ちょいとわけありでね」
そこで、それまで一言も発さなかった三人目の人影が、鋭い言葉を投げかけてきた。
「何が『わけあり』だ。フェルヴァ様の実の姉でありながら、彼女と『至高なる魔女の会』を裏切った不届き者め。よくもおめおめと顔を出すことができたな」
その、三人目の人影は、肩を怒らせ、のしのしとリーゼルの元へ歩いてきた。……大きな女だ。たぶん、180cm近くはあるだろう。『至高なる魔女の会』のトレードマークである黒帽子をかぶっているので、さらに身長が高く見え、迫力満点である。
リーゼルは小さくため息を吐き、言う。
「ひさしぶりだな、ブレンダ。言い訳するわけじゃないが、俺は別に、フェルヴァを裏切っちゃいないよ。それに『至高なる魔女の会』を裏切ったってのも、ちょっと違う」
「なんだと……」
「俺が『至高なる魔女の会』に入会したのは、フェルヴァが何をやってるのか知りたくて入った、体験入会みたいな形だったからな。体験入会中に『やっぱりやめまーす』ってなったとしても、普通、裏切ったとは言わないもんだろ? ふふ、違うか?」
まるで、古い友人に再会したかのような、冗談めかした言い方だったが、その親しげな語り口が逆に三人目の人影――ブレンダの逆鱗に触れたらしく、彼女はなんと、リーゼルの胸ぐらをつかみ、片手で持ち上げ、憎悪をぶつけるように呪詛を吐いた。
「軽口をほざきおって……フェルヴァ様は、私たちには何もおっしゃってくれないが、貴様の行動に、殺意を覚えるほどの激しい怒りを感じているに違いない。いや、そもそもフェルヴァ様は、最初から貴様を憎んでいたのだろう。そうでなければ、魔法で貴様を子供の姿に変えたりなどしないはずだからな」
リーゼルの現状を聞き、シャーリーは心から不思議そうに首をかしげる。
「そうなの? わけわかんないわ。なんで会を抜けたメンバーが、あたしのプラチナカードを奪って、わざわざ『魔女のお茶会』にやって来るのよ?」
その疑問に、リーゼルは困ったように微笑して、答える。
「ちょいとわけありでね」
そこで、それまで一言も発さなかった三人目の人影が、鋭い言葉を投げかけてきた。
「何が『わけあり』だ。フェルヴァ様の実の姉でありながら、彼女と『至高なる魔女の会』を裏切った不届き者め。よくもおめおめと顔を出すことができたな」
その、三人目の人影は、肩を怒らせ、のしのしとリーゼルの元へ歩いてきた。……大きな女だ。たぶん、180cm近くはあるだろう。『至高なる魔女の会』のトレードマークである黒帽子をかぶっているので、さらに身長が高く見え、迫力満点である。
リーゼルは小さくため息を吐き、言う。
「ひさしぶりだな、ブレンダ。言い訳するわけじゃないが、俺は別に、フェルヴァを裏切っちゃいないよ。それに『至高なる魔女の会』を裏切ったってのも、ちょっと違う」
「なんだと……」
「俺が『至高なる魔女の会』に入会したのは、フェルヴァが何をやってるのか知りたくて入った、体験入会みたいな形だったからな。体験入会中に『やっぱりやめまーす』ってなったとしても、普通、裏切ったとは言わないもんだろ? ふふ、違うか?」
まるで、古い友人に再会したかのような、冗談めかした言い方だったが、その親しげな語り口が逆に三人目の人影――ブレンダの逆鱗に触れたらしく、彼女はなんと、リーゼルの胸ぐらをつかみ、片手で持ち上げ、憎悪をぶつけるように呪詛を吐いた。
「軽口をほざきおって……フェルヴァ様は、私たちには何もおっしゃってくれないが、貴様の行動に、殺意を覚えるほどの激しい怒りを感じているに違いない。いや、そもそもフェルヴァ様は、最初から貴様を憎んでいたのだろう。そうでなければ、魔法で貴様を子供の姿に変えたりなどしないはずだからな」
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