いろはにほへと ちりになれ!

藤丸セブン

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二十二限目 真実はたぶん一つ

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 私は中学生探偵石森いろは!幼馴染で<中略>体が縮んでしまっていた!石森いろはが生きていると奴らにバレたらまた命を狙われ周りの人間にも危害が及ぶ。博士(ひろし)博士の助言で正体を隠す事になった私はろっちゃんに名前を聞かれ、る前に意気揚々と名乗った。
「ドイル・乱歩!探偵さ!!!」
「何なんですかこれ?
 」
 <二二限 真実はたぶん一つ>
 
 迷探偵いろは!前回までは!
「む、遊び人が死んだ。容疑者は三人。新田日華。星本能寺。蛇塚舳螺。死因は頭部を鈍器で殴られた事による脳内出血。それぞれが凶器となるものは持っていなかった」
「解説ありがとな!」
 説明した通り何故か小さくなったいろはと六花、波留は透を殺した犯人を探していた。前回から時間が経ち、容疑者を一度帰した三人はまだ事件の推理をしていた。
「とりあえず死体を見てもこれ以上の情報は入らないだろうな。どーすっか」
「む。現場から見られるものは多いけれど、現場以外からでも得るものはある。例えばこれ」
 波留はそう言って袋に入ったものを見せた。
「それは、石?ですか?」
「む。それも、遊び人のだと思う血の付いた、ね」
「「ええ!?」」
 二人が驚きながら六花の手にした袋を見る。そこには確かに少し大きめの石が入っており、そこには赤いものが付着していた。
「絵の具じゃねえの?」
「む。血の匂いがする。それに微妙に凹んでるからこれで殴られたのは間違いないと思う」
 どこで見つけてきたのかは分からないが波留はその石を重要そうに仕舞い込んだ。
「それなら返り血が犯人にかかっているのでは?しかしあの三人には血など飛んでいませんでしたよ?」
「む、返り血が飛ぶのは当然。でも、返り血が犯人にかからない方法がある」
「傘で返り血を防御しながら銃を撃ったんだ!」
「む、ちょっと黙ってて」
 ふざけたいのは分かるが今はふざけている場合ではない。波留の心情としては出来る事ならいろはに事件を解かせてやりたかったが、いろはに事件を解かせるのは眠りの名探偵に事件を解かせるより難しいだろう。
「こほん。それで、その方法とは?」
「む、まあそれはみんながいる所で言おう。・・・謎は全て解けた!」
  ◇
「それは違う探偵の名言ですよ!?」
 一同を集めて、謎解きの時間だ。数分後、容疑者三人は集まった。
「それで?私達が集められたって事は?」
「むん。謎解きといこう」
 今回の事件はそう難しい事件ではない。実際全員にアリバイはないのだから反抗自体は皆に可能だ。問題は返り血を浴びなかった理由。それは
「む。簡単。距離を取れば良い」
 脳内出血で死んだ場合人間の体からはあまり血が飛ばない。らしい。勿論どれくらい強く殴られたかや打ちどころなど。様々な要因があるもの今回はそこまで強く殴られておらず出血もそこまで多くない。ならば三十センチ程離れていれば問題ない可能性が高い。
「でも、そんなに離れた状態で人を殴れますかね?まさか石を投げたのですか?」
「む。その説もあるけど、多分とある物に石を詰めて殴ったんだと思う」
「とある物?」
 それはある程度の長さがあり延伸力を利用すれば人を殺せる程の威力を叩き出せる物。
「む。犯人は持っていた筈。この犯行に必要で、尚且つその人物なら持っていてもそこまで違和感のないもの」
 そのとある物の正体。それは。
「コン◯ームだよ」
 先程調べたらゴムの長さは最長で四十五センチもあるそうだ。そしてあの男なら見栄を張って一番大きなサイズのゴムを持っていてもおかしくはない。
「む、そう。つまり犯人は」
 波留は静かに犯人を指差す。すると皆の視線がその指の方向に向く。実際波留が指を刺さなくても大体犯人は分かっていたが。
「戸部透を殺した犯人は、あんただ!星本能寺!!!」
 大きな声で自分が犯人だと言われた本能寺は冷や汗を流しながら苦い顔をしていた。
「い、いや!俺が犯人な訳ないだろ。だって俺はこいつの事知らないんだぜ!?」
「む?それは違う。あんたは遊び人を知ってる。女遊びをしている男、戸部透とね」
 戸部透は悪くも悪くも有名だ。噂程度に聞いた事はあるだろう。女遊びの戸部という名前を。
「遊び人は女の子と電話をしている最中に襲われた。それはつまり女の子との会話を犯人は聞けたという事。あんたは嫉妬したんじゃない?自分は一度も女の子と寝た事が無いのに、女の子と寝まくっている戸部透という男に」
「そっ!そんな事で人なんか殺さねぇよ!!」
「む。まともな人ならね。でも、あんたは女に飢えすぎてた。女と遊ぶ男を殺したくなる程にね」
 嫉妬は人を狂わせる。本能寺は一度も顔すら合わせた事のない透を嫉妬心のみで殺したのだ。
「実際使用済みの◯ンドームから指紋を取ればすぐ。血もついてる筈。さ、出して」
「く、くそぉ!そうだよ!俺がやった!あいつ!俺がいつまでもいろはとやれないのに!あいつだけは色んな女と遊んでやがるのは理不尽だろ!!!こんなにでっかい女が婚約者だってのに!!!」
「む。遊び人を殺したい気持ちは分かるけどね。本当に殺したらダメだよ」
 こうして、事件は解決した。
 
「っていう話を二一限と二十二限に渡ってやろうと思うんだけどどう思う!?」
「・・・もうやってるじゃありませんか!!」
 時刻は放課後。本来なら何らかの補習をやっている補習部のメンバーは話し込んでいた。そう、前回と今回のストーリーを。
「いやな。実を言うと最初は夢オチにしようと思ったんだ。実際にあの遊び人を殺すわけにはいかねえし。まあドヘンタイは捕まったっていいんだけどよ?」
「む、別に死んだっていいでしょあんな奴」
「へっちゃんが悲しむだろ~!」
 そう。今回の話は実際にあった出来事ではなく「こんな話があったら面白いよねー」の様な軽いテンションで話していた補習部の雑談である。
「しかし雑な締め方ですね。事件のトリックも大した物じゃなかったですし」
「作者にしては良く頑張った方だろ?最初は靴下に石入れてぶん殴るって話だったけど。折角犯人がドヘンタイなんだからそれらしい凶器にしたんだしよ」
「む。それにしたっておざなり。実際四十センチって超絶近い。その辺分かってる?」
 波留にそう言われていろはは「マジ?」と言いながら定規を取り出した。それは三十センチの定規だ。
「え!?距離もクソもねえじゃん!!この距離だったら絶対返り血浴びる!!!」
「えぇ!じゃあトリックとして成立しないじゃないですか!!」
「やめだやめ!それなら殺し方を変えよう!ゴムに石突っ込んで思い切りぶん投げた事にしようぜ!!それなら返り血浴びないし!」
 トリックの荒を見つけてしまって慌てて別案を出すが、それなら石をそのまま投げればいい。わざわざゴムに入れてしまっては寧ろダメージが軽減されてしまうだろう。
「ゴムに入れてたのは延伸力をどうこうって話ですしね。それよりまずその、ゴムというのは。ほら。男性の、ナニを入れるものなんですよね?そこに入りきる程度の石で人を殺せます?」
「む、初期案は靴下だったしそこまで考えてなかった」
 ・・・作者も言われて気づきました。ちなみに靴下の中に石を入れれば武器になると言うのも作者の思いつきではありません。某名探偵のアニメで知りました。
「今回の話欠陥が過ぎるじゃないですか!!」
「よ、よし!流れを変えようぜ!!まず死体が見つかる!それで容疑者を集めたら、靴下に石を詰めて遊び人を殺した事でたっぷり返り血がついたドヘンタイがいたんだ!」
「容疑者を集める時点で事件解決!?探偵ものの風上にもおけないクソ展開過ぎます!!没!」
 必死に都合の良い殺し方やストーリーを考えるいろは。しかししっかりとしたルートがまるで見つからない。当然だ。作者も思いついてないんだもん。
「む。それならやっぱり投擲した事にすればいい。それで殺せるのかって疑問はあるけど、当たりどころが悪ければ普通に死ぬでしょ。多分」
「それだ!でも今回はゴムに入ってたから犯人がドヘンタイだって分かったけど。これが靴下になったら分からなくね?」
「む。男物の靴下だったら分かる。容疑者に男はドヘンタイだけだもん」
「それに普通に警察が指紋を確認すれば凶器が見つかった時点で一発ですよ」
 では話の流れを変えよう。透は嫉妬心に煽られた本能寺に靴下の中に石を入れたものを投げるという殺害方法で殺された。これでどうだ!
「む、それなら靴下要らなくない?」
「じゃあ石をそのままぶん投げたんだ!」
「む。ま、それでいっか」
 こうして!無事!事件解決!!
「パワープレイが過ぎますよ」
 
 くそ。やはり作者に推理物は無理か。
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