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第二章 長すぎた初恋
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「うわ、本当にお店があった……! 調べてはいたけど、こんな路地にこんな店が……!」
男性の那珂流の集会が終わったあと、凪、姫華、男性、老女の四人で『はつ恋おわらせ屋』へと舞い戻ってきた。老女を連れてきたのは、その場に置いてきたらまたふらりと川にでも落ちてしまいそうだから、という名目があったが、本当は他の流メンバーや通行人に迷惑をかけないようにするためである。
凪の見た感じ、老女には認知症の疑いがあるのではないかと思う。たぶん、男性も姫華も同じように考えていると凪は思っていた。
「そういえば聞いてなかったっちゃけど、おたく、名前は?」
店内の大きなテーブル席についた男性に、凪は大事なことを尋ねた。
「あれ、名乗ってなかったですっけ? 黒田光一といいます」
「黒田……」
光一が名乗り、凪の頭に何かが浮かんだが、よく思い出せない。黒田、という名前をどこかで聞いたことがある——そんな気はするが、実際どこで聞いたのか思い出せないのだ。
「もしかして、黒田藩の末裔だったりして」
姫華が笑いながらそうつっこむのを聞いて、凪は「黒田藩」とまたも頭の中で引っかかるものがあった。
「姫華、その黒田藩ってなんやっけ?」
「あれ、知らんと? 江戸時代に福岡を治めていた福岡藩のことだよー。黒田長政って歴史で習ったやろ」
「黒田藩……黒田長政……ああ」
思い出したわけではないが、そういう話をここで暮らし始めてから耳にしたことがある。
テレビで流れているところを無意識のうちに見ていたのかもしれない。
「この辺で黒田って聞いたらみんな黒田藩のこと考えると思うよ! でもまあ、子孫とかじゃないですよねえ。よくある苗字ではあるし」
姫華が手をひらひらさせながらそう言うが、光一は「いや」と姫華の言葉を否定した。
「実は本当にその黒田藩の子孫なんですよー」
「……はい?」
信じられない言葉を聞いて、姫華がぴたりと固まる。
「……と、親からは教えられてきました」
光一が「黒田藩の末裔」というのが自称だと分かり、姫華が「そ、そうなんですか」とほっとしたようにつぶやくのを、凪は黙って見ていた。
この人がもし黒田藩の子孫だとしても、別におかしくないだろうに。
自分の過去の記憶がない凪は、黒田藩の子孫うんぬんの話の重大さがよく分からない。ただ、やっぱり「黒田光一」というフルネームをどこかで聞いたような気がするけれど、なかなか思い出せないのであった。
「で、そちらのおばあさんは?」
今度は凪が老女のほうに向き直る。さっきから、お店の中をきょろきょろと見回しては、「ほえー」とか「良い匂い」とか感想を漏らしている。おそらく、このお店が何の店なのか、よく分かっていないだろう。
しばらくすると凪に自己紹介を求められたことにようやく気づいたのか、老女はちょこんと頭を下げてから「こんにちはぁ」と突然間延びした挨拶をした。
「私は、糸魚川橙子です。時々物忘れするけれど、まだ元気なつもりやけん」
糸魚川橙子と名乗った老女は、凪の顔を見つめながら、人当たりの良さそうな笑顔を浮かべた。
「橙子さん、でいい?」
「ええ、もちろんよぉ。このお店、とっても素敵ね」
「あ、ありがとう」
何の店か告げてもいないのに、手放しで褒めてくれる。橙子は心の優しい人間だと凪は思うのだった。
「念のため聞きますが、光一さんと橙子さんは親子ではないですよね?」
気になっていたのか、姫華が二人を交互に見つめながら訊いた。
「ちがうわよ~。この男は、さっきたまたま見かけただけばい」
「たまたまって……。あなたがふらふら道を歩いてるから」
「ああ、そおか。私、迷惑やったとね?」
「いや、迷惑というか、ちょっと危なっかしかったです」
光一がため息を吐きながら答えるのを見て、凪と姫華は橙子のことを天然だと思い始めていた。
「それで、あのぉ、儀式のほうはしていただけるんですよね?」
なかなか本題に入らないことに痺れを切らした様子の光一が、おそるおそる尋ねる。
「ああ、もちろん。ちょっと待ってー」
凪は店の奥へと舞い戻り『白蛇の鱗』を持ってくる。テーブル席に戻ると、光一を真ん中にして、右隣には姫華、左隣には橙子を座らせた。
「それは何ですか?」
戻ってきた凪の手の中に収まっている『白蛇の鱗』を見て、光一が疑問をぶつける。
「初恋を終わらせるための儀式に必要な『白蛇の鱗』。これがお客さんの初恋の未練を吸い取って、浄化させるっちゃん」
「未練を吸い取って浄化……」
姫華が儀式を受けた時とまったく同じで、不可解なアイテムの登場に、光一は半信半疑のまなざしを向ける。
「そう。儀式が始まる前に、この『白蛇の鱗』を握ってもらう。そして、目を閉じて初恋の人との過去を心の中で思い浮かべて。その時に、初恋の人のことを必ず忘れられると信じないかんよ? それで最後に『さよなら』を言うこと」
「は、はい。分かりました」
いろいろと腑に落ちないところは多いが、凪がどんどん説明を進めていくので、光一は観念したように『白蛇の鱗』を握って目を閉じる。
「あと一つ言い忘れてた」
「何でしょうか」
「儀式の間、私はシロヘビに変化するけんね? 驚かんでよ」
「ああ……風の噂で聞いとったけど本当やったんですか」
『はつ恋おわらせ屋』について事前にいろいろと調べていた光一は、凪がシロヘビになるという情報も掴んでいた。が、実際本当に人間がシロヘビに変化するなんて信じてはいなかったのだ。
「知っとったんか。じゃあ今ここでシロヘビになります~。……古より賜ひし神の御心よ。かの人に清らかなる心、与えたまへ」
ボフン、と白い煙が上がったかと思うと、煙の向こうからシロヘビになった凪が現れたことで、光一は腰を抜かしそうになった。
「ほ、本当に、シロヘビ!?」
あまりの驚きように椅子ごとひっくり返りそうになる光一を見て、シロヘビの凪はクククッと笑う。
「だから言ったやん。シロヘビになるって。信じてくれた?」
「し、信じます。信じるので、その鋭い目で見るのはやめて……!」
光一はシロヘビの赤い目が恐ろしくて、凪からぐっと離れるように身体を後ろへ逸らす。
反対に、橙子はシロヘビになった凪を見ても少しも動じることなく、「あら、かわいいヘビさんね」と微笑んでいた。
「シロヘビは縁起が良い生き物やないの。そんな驚かんでいいわ」
橙子が光一をたしなめるようにやんわりとした口調で言う。その言葉を聞いて光一もようやく少し冷静になったのか、「は、はい」と居ずまいを正した。
「分かってくれたならいいよ。あと一つ。初恋を終わらせる儀式やけど、儀式のあと、初恋の人のことを完全に忘れてしまうってのは知っとる?」
凪が重要なことを光一に尋ねた。光一は「はい」とゆっくりと頷く。
「そうか、知っとるなら良かった。覚悟はちゃんとあるってわけやね」
「もちろんです。初恋の人がずっと胸の中におって、苦しくて仕方がないんです。だから、綺麗さっぱり彼女のことは忘れたい。その一心であなたに依頼しました」
「気持ちはよく分かった。それじゃ、光一は『白蛇の鱗』を握って目を閉じて」
明らかに自分より目上の光一のことを、凪が早速呼び捨てにしたことに光一は驚きつつも、まあいいかと指示通り『白蛇の鱗』を握って目を閉じた。
「はい。じゃあ儀式を始めるけんね。光一、初恋の人との過去を思い浮べて、必ずその人のことを忘れられると信じて、『さよなら』を口にしてね」
凪が指示をするのを聞き終えてから、光一は心を研ぎ澄ませて過去へと想いを馳せる。
初恋の相手、浜崎瞳と出会った日のことから、彼女と過ごしてきた日々に、ゆっくりとタイムスリップしていった。
男性の那珂流の集会が終わったあと、凪、姫華、男性、老女の四人で『はつ恋おわらせ屋』へと舞い戻ってきた。老女を連れてきたのは、その場に置いてきたらまたふらりと川にでも落ちてしまいそうだから、という名目があったが、本当は他の流メンバーや通行人に迷惑をかけないようにするためである。
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「あれ、名乗ってなかったですっけ? 黒田光一といいます」
「黒田……」
光一が名乗り、凪の頭に何かが浮かんだが、よく思い出せない。黒田、という名前をどこかで聞いたことがある——そんな気はするが、実際どこで聞いたのか思い出せないのだ。
「もしかして、黒田藩の末裔だったりして」
姫華が笑いながらそうつっこむのを聞いて、凪は「黒田藩」とまたも頭の中で引っかかるものがあった。
「姫華、その黒田藩ってなんやっけ?」
「あれ、知らんと? 江戸時代に福岡を治めていた福岡藩のことだよー。黒田長政って歴史で習ったやろ」
「黒田藩……黒田長政……ああ」
思い出したわけではないが、そういう話をここで暮らし始めてから耳にしたことがある。
テレビで流れているところを無意識のうちに見ていたのかもしれない。
「この辺で黒田って聞いたらみんな黒田藩のこと考えると思うよ! でもまあ、子孫とかじゃないですよねえ。よくある苗字ではあるし」
姫華が手をひらひらさせながらそう言うが、光一は「いや」と姫華の言葉を否定した。
「実は本当にその黒田藩の子孫なんですよー」
「……はい?」
信じられない言葉を聞いて、姫華がぴたりと固まる。
「……と、親からは教えられてきました」
光一が「黒田藩の末裔」というのが自称だと分かり、姫華が「そ、そうなんですか」とほっとしたようにつぶやくのを、凪は黙って見ていた。
この人がもし黒田藩の子孫だとしても、別におかしくないだろうに。
自分の過去の記憶がない凪は、黒田藩の子孫うんぬんの話の重大さがよく分からない。ただ、やっぱり「黒田光一」というフルネームをどこかで聞いたような気がするけれど、なかなか思い出せないのであった。
「で、そちらのおばあさんは?」
今度は凪が老女のほうに向き直る。さっきから、お店の中をきょろきょろと見回しては、「ほえー」とか「良い匂い」とか感想を漏らしている。おそらく、このお店が何の店なのか、よく分かっていないだろう。
しばらくすると凪に自己紹介を求められたことにようやく気づいたのか、老女はちょこんと頭を下げてから「こんにちはぁ」と突然間延びした挨拶をした。
「私は、糸魚川橙子です。時々物忘れするけれど、まだ元気なつもりやけん」
糸魚川橙子と名乗った老女は、凪の顔を見つめながら、人当たりの良さそうな笑顔を浮かべた。
「橙子さん、でいい?」
「ええ、もちろんよぉ。このお店、とっても素敵ね」
「あ、ありがとう」
何の店か告げてもいないのに、手放しで褒めてくれる。橙子は心の優しい人間だと凪は思うのだった。
「念のため聞きますが、光一さんと橙子さんは親子ではないですよね?」
気になっていたのか、姫華が二人を交互に見つめながら訊いた。
「ちがうわよ~。この男は、さっきたまたま見かけただけばい」
「たまたまって……。あなたがふらふら道を歩いてるから」
「ああ、そおか。私、迷惑やったとね?」
「いや、迷惑というか、ちょっと危なっかしかったです」
光一がため息を吐きながら答えるのを見て、凪と姫華は橙子のことを天然だと思い始めていた。
「それで、あのぉ、儀式のほうはしていただけるんですよね?」
なかなか本題に入らないことに痺れを切らした様子の光一が、おそるおそる尋ねる。
「ああ、もちろん。ちょっと待ってー」
凪は店の奥へと舞い戻り『白蛇の鱗』を持ってくる。テーブル席に戻ると、光一を真ん中にして、右隣には姫華、左隣には橙子を座らせた。
「それは何ですか?」
戻ってきた凪の手の中に収まっている『白蛇の鱗』を見て、光一が疑問をぶつける。
「初恋を終わらせるための儀式に必要な『白蛇の鱗』。これがお客さんの初恋の未練を吸い取って、浄化させるっちゃん」
「未練を吸い取って浄化……」
姫華が儀式を受けた時とまったく同じで、不可解なアイテムの登場に、光一は半信半疑のまなざしを向ける。
「そう。儀式が始まる前に、この『白蛇の鱗』を握ってもらう。そして、目を閉じて初恋の人との過去を心の中で思い浮かべて。その時に、初恋の人のことを必ず忘れられると信じないかんよ? それで最後に『さよなら』を言うこと」
「は、はい。分かりました」
いろいろと腑に落ちないところは多いが、凪がどんどん説明を進めていくので、光一は観念したように『白蛇の鱗』を握って目を閉じる。
「あと一つ言い忘れてた」
「何でしょうか」
「儀式の間、私はシロヘビに変化するけんね? 驚かんでよ」
「ああ……風の噂で聞いとったけど本当やったんですか」
『はつ恋おわらせ屋』について事前にいろいろと調べていた光一は、凪がシロヘビになるという情報も掴んでいた。が、実際本当に人間がシロヘビに変化するなんて信じてはいなかったのだ。
「知っとったんか。じゃあ今ここでシロヘビになります~。……古より賜ひし神の御心よ。かの人に清らかなる心、与えたまへ」
ボフン、と白い煙が上がったかと思うと、煙の向こうからシロヘビになった凪が現れたことで、光一は腰を抜かしそうになった。
「ほ、本当に、シロヘビ!?」
あまりの驚きように椅子ごとひっくり返りそうになる光一を見て、シロヘビの凪はクククッと笑う。
「だから言ったやん。シロヘビになるって。信じてくれた?」
「し、信じます。信じるので、その鋭い目で見るのはやめて……!」
光一はシロヘビの赤い目が恐ろしくて、凪からぐっと離れるように身体を後ろへ逸らす。
反対に、橙子はシロヘビになった凪を見ても少しも動じることなく、「あら、かわいいヘビさんね」と微笑んでいた。
「シロヘビは縁起が良い生き物やないの。そんな驚かんでいいわ」
橙子が光一をたしなめるようにやんわりとした口調で言う。その言葉を聞いて光一もようやく少し冷静になったのか、「は、はい」と居ずまいを正した。
「分かってくれたならいいよ。あと一つ。初恋を終わらせる儀式やけど、儀式のあと、初恋の人のことを完全に忘れてしまうってのは知っとる?」
凪が重要なことを光一に尋ねた。光一は「はい」とゆっくりと頷く。
「そうか、知っとるなら良かった。覚悟はちゃんとあるってわけやね」
「もちろんです。初恋の人がずっと胸の中におって、苦しくて仕方がないんです。だから、綺麗さっぱり彼女のことは忘れたい。その一心であなたに依頼しました」
「気持ちはよく分かった。それじゃ、光一は『白蛇の鱗』を握って目を閉じて」
明らかに自分より目上の光一のことを、凪が早速呼び捨てにしたことに光一は驚きつつも、まあいいかと指示通り『白蛇の鱗』を握って目を閉じた。
「はい。じゃあ儀式を始めるけんね。光一、初恋の人との過去を思い浮べて、必ずその人のことを忘れられると信じて、『さよなら』を口にしてね」
凪が指示をするのを聞き終えてから、光一は心を研ぎ澄ませて過去へと想いを馳せる。
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