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10 変化は突然起こる物
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青天の霹靂とは、まさにこの事だろう。
「ちょっと、ナディア聞いた?
大ニュースだよ。
クリスティナ様が王太子殿下に婚約解消されたんだって!」
朝の教室で、興奮気味のマリソルが、私の肩を掴んで揺さぶる。
月日は流れ、私達が入学してからもうすぐニ年が過ぎようという頃、学園内・・・いや、社交界全体に、そのニュースは響き渡った。
「そんな・・・嘘でしょ?」
開いた口が塞がらない。
「私も最初はそう思ったんだけど、どうやら本当みたい。
ほら、あのピンク頭の男爵令嬢のせいよ。
酷い話よね」
「・・・あの馬鹿王太子っ!
何考えてるのかしら?
いや、多分何も考えてないわよね。
きっと、頭の中空っぽなのよね」
「ちょっとナディア、誰かに聞かれたら不敬罪になるわよ」
確かに。
苛立ちのままに、つい暴言を吐いてしまった。
気を付けねば。
いや、だけど、国内貴族のほぼ全員が同じ事を思っているハズ。
王太子殿下と件の男爵令嬢の、ラブロマンスと言う名の醜聞は、以前から有名であり、問題視されていた。
クリスティナ様と言う、誰もが憧れる完璧な婚約者を持ちながら、人目も憚らず、あっちこっちでイチャついていたのだから、噂になるのも当然だ。
何の非もない公爵令嬢との婚約を解消し、どう考えても王妃になどなれる筈もない、男性に媚びるしか能のない様な女を選んだのだ。
おそらく彼は廃太子となるだろう。
それは自業自得だから、良いとして・・・・・・
クリスティナ様はどうなってしまうの?
あんなにも素敵な人なのだから、婚約を解消したとしても、新たな縁談は引も切らないだろうけれど。
それにしたって、今までの王太子妃教育が無駄になったショックは計り知れないだろう。
クリスティナ様は、もうすぐ学園を卒業され、その後すぐにご結婚される予定だった。
何故こんなギリギリになって、婚約解消なんて不誠実な真似が出来るのか?
理解に苦しむ。
多分、第二王子殿下が次の王太子に指名されるのだろう。
第二王子殿下は、今、学園の一年生。
私達の一つ歳下だ。
彼には既に仲の良い婚約者が居るので、クリスティナ様が王妃様になる芽は完全に摘まれた。
・・・ちょっと待って。
クリスティナ様の婚約が無くなったなら・・・・・・
ミゲル、チャンスなんじゃない?
今ならクリスティナ様に想いを伝えられるんじゃない?
クリスティナ様は公爵家のご令嬢だから、伯爵家に嫁ぐ可能性は低いかもしれない。
しかし、マスキアラン公爵はクリスティナ様を溺愛していると聞く。
あんな形で婚約を解消された娘の、新たな縁談だ。
政略や階級よりも、深く愛してくれる相手を選ぶかもしれない。
しかも、マスキアラン公爵とベニート伯爵は、古くからの付き合いで、とても友好的な関係だ。
・・・・・・あれ?
これ、もしかして、上手く行くかもしれないんじゃない?
そう気付いてしまったら、胸の奥がザワザワした。
黒い感情が湧き上がってしまいそうなのを、必死で抑える。
ミゲルの想いを邪魔しない為に、自分の恋心をずっと隠してきたのに・・・。
いざ、二人が結ばれる可能性が出てきたとなったら、応援出来ないと思い知るなんて。
身勝手な自分に吐き気がしそう。
「ちょっと、ナディア聞いた?
大ニュースだよ。
クリスティナ様が王太子殿下に婚約解消されたんだって!」
朝の教室で、興奮気味のマリソルが、私の肩を掴んで揺さぶる。
月日は流れ、私達が入学してからもうすぐニ年が過ぎようという頃、学園内・・・いや、社交界全体に、そのニュースは響き渡った。
「そんな・・・嘘でしょ?」
開いた口が塞がらない。
「私も最初はそう思ったんだけど、どうやら本当みたい。
ほら、あのピンク頭の男爵令嬢のせいよ。
酷い話よね」
「・・・あの馬鹿王太子っ!
何考えてるのかしら?
いや、多分何も考えてないわよね。
きっと、頭の中空っぽなのよね」
「ちょっとナディア、誰かに聞かれたら不敬罪になるわよ」
確かに。
苛立ちのままに、つい暴言を吐いてしまった。
気を付けねば。
いや、だけど、国内貴族のほぼ全員が同じ事を思っているハズ。
王太子殿下と件の男爵令嬢の、ラブロマンスと言う名の醜聞は、以前から有名であり、問題視されていた。
クリスティナ様と言う、誰もが憧れる完璧な婚約者を持ちながら、人目も憚らず、あっちこっちでイチャついていたのだから、噂になるのも当然だ。
何の非もない公爵令嬢との婚約を解消し、どう考えても王妃になどなれる筈もない、男性に媚びるしか能のない様な女を選んだのだ。
おそらく彼は廃太子となるだろう。
それは自業自得だから、良いとして・・・・・・
クリスティナ様はどうなってしまうの?
あんなにも素敵な人なのだから、婚約を解消したとしても、新たな縁談は引も切らないだろうけれど。
それにしたって、今までの王太子妃教育が無駄になったショックは計り知れないだろう。
クリスティナ様は、もうすぐ学園を卒業され、その後すぐにご結婚される予定だった。
何故こんなギリギリになって、婚約解消なんて不誠実な真似が出来るのか?
理解に苦しむ。
多分、第二王子殿下が次の王太子に指名されるのだろう。
第二王子殿下は、今、学園の一年生。
私達の一つ歳下だ。
彼には既に仲の良い婚約者が居るので、クリスティナ様が王妃様になる芽は完全に摘まれた。
・・・ちょっと待って。
クリスティナ様の婚約が無くなったなら・・・・・・
ミゲル、チャンスなんじゃない?
今ならクリスティナ様に想いを伝えられるんじゃない?
クリスティナ様は公爵家のご令嬢だから、伯爵家に嫁ぐ可能性は低いかもしれない。
しかし、マスキアラン公爵はクリスティナ様を溺愛していると聞く。
あんな形で婚約を解消された娘の、新たな縁談だ。
政略や階級よりも、深く愛してくれる相手を選ぶかもしれない。
しかも、マスキアラン公爵とベニート伯爵は、古くからの付き合いで、とても友好的な関係だ。
・・・・・・あれ?
これ、もしかして、上手く行くかもしれないんじゃない?
そう気付いてしまったら、胸の奥がザワザワした。
黒い感情が湧き上がってしまいそうなのを、必死で抑える。
ミゲルの想いを邪魔しない為に、自分の恋心をずっと隠してきたのに・・・。
いざ、二人が結ばれる可能性が出てきたとなったら、応援出来ないと思い知るなんて。
身勝手な自分に吐き気がしそう。
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