巨大昆虫観察

ごむらば

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第2章 新たなる観察

#5 スーツアクター

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繭の中は空気がなくなり苦しくなってきたのかしきりに繭を破ろうとするが、全く破れない。 
その必死にもがいている姿は、着ぐるみを着ていても色っぽく見えた。 
桃子の着ぐるみを着たときのインタビューでは、ラバーの衣裳はピッタリして締め付け感がよく興奮してくるが、長時間の撮影となるとかなり汗をかくので、後半は気持ち悪かったですと笑いながら答えているのが印象的だった。 
パープルドールは身体のラインがハッキリと出すぎるので、スタジオ撮影はよかったのですが、屋外ロケへ行く時は恥ずかしかったですともコメントしていた。 
一方、サナギから成虫として、出てきたのは蜘蛛をモチーフとし、人と蜘蛛が融合したものになっていた。
胴体と頭はつながっており、女性のような胸の膨らみがあり、腰のところはしっかりとくびれている。 
頭部には複数の目があり、腕や脚の部分は太く先が尖っている。 
まず、この着ぐるみを見たとき思ったのは、手の先が尖っているので、自分一人ではなにもできないと。
次に脚も尖っているので、 
爪先立ちで演じなければならないのではないかと不安に感じた。 
いつものように全身タイツに着替え、着ぐるみに入る。 
私の予想通り脚は爪先立ちをしなければならなかった。 
腕を通すのもスタッフに手伝ってもらい、最後に頭を入れて 
背中のファスナーを閉めてもらって完成。頭の部分はそれほど 
窮屈ではなく、蜘蛛の複数の眼がすべてサングラスのようになっていて、 
視界は良好だった。この視界が良好に造られていた理由は、 
尖った手脚を四つん這いになって移動できるようにするためだった。 
それを聞かされてやれるか自信がなくなってきた。 
パープルドールの撮影をしている間も隣のスタジオで四つん這い歩きの練習をしていた。そのかいあって、本番ではうまく歩くことができた。
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