私のことはお気になさらず

みおな

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侯爵令嬢と筆頭公爵夫人(予定)

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「私は、私の家族や知人が罪を犯さなければ、問題ありません。罰の内容はお任せいたします」

「本当にティアは優しいなぁ」

 お兄様の言葉に、私は小首を傾げる。

「違いますわ、お兄様。私が甘い態度を取っていたばかりに、彼らは増長したのかもしれません。ですが、私・・・心底のですわ」

「でも、ティアはアイツとの婚約を嫌がっていなかっただろ?」

「ええ。あの時点では特筆すべき問題はなかったですから」

 婚約時点では、婚約を強固に拒むほどの人ではなかったわ。

 ケレス様は、お優しい方だった。

 多分、その優しさとカバヤン伯爵令嬢の押しの強さと、それから私の対応の全てが重なって、あの非常識になったのだと思うわ。

 私にも、対応の悪さがあったのだと思う。

 冷たいとか言われたのだとしても、もっと婚約者として対応するべきだったわ。

 なんだか、ある程度から本気でどうでも良くなってしまったのよね。

 ケレス様のことを好きになってした婚約だったなら、きっと市井で最近流行ってるという物語の悪役のような対応をしたかもしれない。

 だけど、そもそもその愛情がないんだもの。

 婚約者として敬愛しようと思っていたけど、あんな無神経さを見せつけられたら、どうでも良くなってもおかしくないでしょ?

「別にあの二人が婚約しようと結婚しようと破局しようと、全く興味がありませんの。ただ、私と私の家族に関わって来なければ、心底どうでもいいのですわ」

 私が守りたいものは、この手を広げた程度だもの。

 もしケレス様が他の方と婚約して、またカバヤン伯爵令嬢のことで揉めたとしても、私に関わらない人ならどうでもいいわ。

 私はケレス様の身内でもなんでもないのだから、彼の尻拭いをするつもりはないもの。

 ヴィル様との婚約をお祖母様も納得してくれたし、私自身ヴィル様にケレス様よりは好意を持っている。

 ケレス様への対応のミスは、これから改善するつもりよ。

 これからはヴィル様とグリフォン公爵家のことを考えて、グリフォン公爵夫人に相応しい人間になれるように努力するつもり。

 公爵夫人教育が始まったら、しっかり学ばなきゃ。

 タービン公爵夫人って、カバヤン伯爵令嬢がお気に入りだったこともあって、全く私にその手の教育をしようとしなかったのよね。

 まぁあそこは、夫人と前公爵夫人との仲が最悪だって噂だし、そりゃ嫌いな義母の選んだ婚約者なんて嫌だったんでしょうけど。

 それなら夫の公爵に言って、婚約を成さなきゃ良かったのに。

 ま。
あとは陛下にお任せしたし、邪魔者はパーティーから退出するでしょ。
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