私のことはお気になさらず

みおな

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私へのお願いごと

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 アリーナのお願いごと。
それは、私に刺繍とお茶の淹れ方を教わること。

 実は私、得意なのよね。
リリアに刺繍を教えたのも私だし。

 実はアリーナは、リリアの侍女になりたいらしいの。

 でも、両親である伯母様夫妻には言えないらしくて。

 まぁ、公爵令嬢が、いくら王太子妃付きだからって王宮侍女になるというのは言いにくいわよね。

 及第点が取れたら、私からお母様とリリアに推薦して欲しいらしくて。

 伯母様はお父様のお姉様だけど、うちのお母様のことをとても可愛がってくださっている。

 むしろ溺愛と言っても過言ではないわ。

 伯母様が男性だったなら、お父様とライバルだったかもしれないくらいにお母様贔屓よ。

 うちは王家と親戚だから、王太子妃の侍女のことも陛下にお願いすることは出来る。

 王妃様も伯母様と一緒で、お母様のことを可愛がっているしね。

 本当、我が親ながら魔性の女性だと思うわ。

 老若男女を虜にするんだもの。

 アリーナも賢いわ。
お願いすれば、リリアは一も二もなく頷く。

 そして、お母様はありがたいことに私を信頼してくれているから、私からお願いすれば陛下たちに頼んでくれる。

 というわけで、今日から一週間ごとにグリフォン公爵家で刺繍の授業よ。

 お茶を淹れるのも私は得意だけど、ここは公爵家で優秀な侍女が多いから、彼女たちに教わってもらうことにした。

 私も、ずっとアリーナにばかり構っていられないもの。

 アリーナばかり呼ぶのも目立つから、刺繍の会と称してコーネリア様の友人候補のご令嬢全員を集めたわ。

 これから婚約者が決まるご令嬢たちにとって、刺繍が上達するのは利点だもの。

「女性が使うなら花がいいと思うわ。男性に贈るなら、剣や紋章が良いかしらね」

 まずはそれぞれの実力を知るために、得意の刺繍をしてもらう。

 ちなみに私は、お母様用のハンカチに刺繍をしているところよ。

 お母様、とても立派な淑女なんだけど、意外にも手先は不器用なのよね。

 私が器用なのって、お父様似みたい。

 お父様って、見た目が森のクマさんで裏表のない素直な性格な人だけど、見た目に反して器用なのよ。

 ちなみに、リリアはお母様似で刺繍も苦手だったけど、私が教えたから及第点というところまでにはなったわ。

 さすがに、私がエーリッヒ王太子殿下のハンカチを刺繍するわけにはいかないもの。

 ランディには私が刺繍したハンカチをあげてたけど、これからはその役目もコーネリア様がしてくれるから、今度はヴァイス用に何か作ろうかしら。

 
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