嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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貴女ではないわ

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 私はルイス様に、素敵なご令嬢と婚約して欲しいと思った。

 ルイス様は本当に素敵な人だと思うから。

 私は、ルイス様のお父様とお話して、自分が伯爵令嬢に過ぎないと自分を卑下することはなくなったけど、だからといってルイス様を恋愛対象に見るとかではない。

 まぁこの先に一緒に過ごす時間の中で惹かれることがないとはいえないけど、それはルイス様に限ったことではない。

 ダニエル殿下はあり得ないけど。
王太子殿下だからとか、婚約者がいるとかもあるけど・・・

 うん。あの人はないわ。絶対とは言わないけど九十九パーセントないわ。

 それはさておき、とにかくルイス様にはルージュ様のような素晴らしい婚約者が出来ればと思う。

 公爵夫人は存じ上げないけど、公爵閣下は本当に素敵な方だった。

 きっとルイス様もこうなるんだろうなって感じの、憧れ対象というか・・・

 異性では、お父様の次に好感が持てる方だった。

 でも!

 そんな閣下のご子息であるルイス様のお相手は、絶対に貴女ではないわ。

 私はそんなことを考えながら、目の前の光景を眺めている。

 私とルージュ様、王太子殿下でお食事を共にする時、遠慮されていたルイス様に、ご一緒してくださるようお願いして一週間。

 穏やかな日常になるはずだったのだけど・・・

「ルイス様ぁ~、どこですかぁ?」

 ドロシー・リエナイ男爵令嬢が、毎日のようにルイス様を追いかけ回しているせいか、未だにお昼と共にすることが叶っていない。

「ものすごく目障りですわ」

 あ。ルージュ様がお怒りだわ。
ということは、そろそろダニエル殿下出動ね。

 王太子殿下は、リエナイ様がルイス様にまとわりついていても手も口も出さない。

 ルージュ様が不満を口にしない限りは。

 ルイス様自身でどうにか出来るからだとおっしゃっていた。

 実際、ルイス様は上手くリエナイ様を撒いている。

 登下校とお昼休みさえ逃げ切ればという感じらしいけど、あの常識をどこかに落として来たような彼女のことだから、そのうち授業をサボって会いに来るんじゃないかしら。

 それに、ずっと逃げ回っていて食事もゆっくりとれないなんて、気の毒だわ。

 確か、お姉様の親衛隊の方がたくさんいらっしゃったわよね。

 お願いしたら、どこか落ち着いて食事ができる場所を提供してくれないかしら。

 帰ったら、お姉様に相談してみましょう。

 王太子殿下に注意されたリエナイ様は、今度は殿下に擦り寄っているけど、殿下はリエナイ様の周囲にいる令息たちに指示を出して彼女を食堂から連れ出させた。

 彼女、一体なにがやりたいのかしら?


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