嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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許せないわ

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「まぁ!婚約者がいなが・・・え?」

 ロロナ様の指示通りに、私がいる部屋に入って来た三人のご令嬢。

 飲まされたが効いて、婚約者以外の男性とベッドでいるところを目撃する役目だったのでしょうけど、残念ね。

 この部屋にいるのは、私とメイド姿の彼女だけ。

「何かご用かしら?」

「え?あ、えと・・・」

 まさか、媚薬が効いていないなんて思わなかったのでしょうね。

 それに、私を連れ込んだはずの男性がいないなんて。

 たとえベッドにいなくても、密室に婚約者以外の男女がいたら醜聞になったのに、本当に残念ね。

「え、どうして・・・」

効いていないのか?ですか?」

「!」

「それともかしら?」

 扉の前にメイド姿の女性が立ち塞がり、逃げられないようにしている。

 戸惑ったように、三人の視線はあちこちに忙しなく動き、どうやって逃げ出すか考えているのだと思う。

 逃げられるわけがないのに。

 絶対に逃さないわ。
あの不味い薬を二度も飲んだのよ。

 今回でカタをつけるためなんだから!

 マズい状況なのは分かるのだろう。
目の前の三人は、段々と顔色も悪くなっていく。

 コンコン!

 小さなノックの後に扉が開き、先ほど出て行った男性が顔を見せる。

「アチラも終わった。ジュエル様、ハデス様がお待ちです。こちらへ」

「ありがとうございます。では、あとはお任せいたしますね」

 の私が一緒にいると邪魔になるし・・・

 それに、やっぱりハデス様が心配だから早くお顔が見たい。

「ジュエル!」

「ハデス様!」

「待ちきれなくて迎えに来てしまった。大丈夫だったか?」

 男性を押しのけるように、ハデス様が部屋に入って来る。

 心配そうに私の様子を伺うハデス様に、胸の奥が熱くなる。

「大丈夫です。ハデス様も大丈夫でしたか?」

「ああ。あの女が入って来たからさっさと捕縛した」

 ギュッと私を抱きしめたハデス様に、男性が苦笑している。

「あのようなな格好でやって来るとは思いませんでしたよ。ハデス様は言質を取った時点ですぐに、捕縛を命じられました。嫌で仕方なかったようで、言質を取るのも速攻でしたよ」

「破廉恥な格好?」

「ナイトドレス姿で他所様の邸内を歩き、しかも他人の婚約者の前に出るなんて、どんな教育を受けていたのかと驚きましたよ」

 まぁ!
ナイトドレスとは、いわゆる寝所で着る寝巻きみたいなもの。

 そんな姿で、ハデス様の目に映ったなんて!
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