嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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勘違いも甚だしい

 私が不貞をしているのを目撃する役目の三人の令嬢、媚薬が効いているハデス様の元へはしたない姿で現れたロロナ様は捕らえられ、皇城の貴族牢に放り込まれた。

 当然のことながら、ロロナ様の祖父母の家にも王宮騎士が向かい、彼らとラディシュ侯爵も捕らえられた。

 何が起きたのか分からず、ロロナ様やラディシュ侯爵とその両親は喚き散らしているらしい。

 ちなみに目撃者役の三人は、マズいことになったのは理解しているようで、自分たちはロロナ様に脅されて仕方なくだの、そう言うように言われただけでロロナ様が何をしようとしていたのかは知らなかったとか、言い訳ばかりしていた。

 すぐに断罪するのかと思ったのだけど、皇城に戻るとゆっくり休むように言われた。

「すぐに問い詰めるのかと思いましたわ」

「一週間ほど、放置しておくらしい。その間に、ラディシュ侯爵家の当主交代や諸々の手続きをするそうだ。まぁ他にも陛下は考えているらしいが、俺たちが知る必要はないそうだ」

「そう、ですか。帝国には帝国のやり方がありますものね。少し、疲れました」

「お茶でもと思ったが、部屋で休むか?」

 そうだわ。
城に戻ったら口直しに、美味しい紅茶を飲みたいって思っていたのよ。

「美味しい紅茶が飲みたいですわ」

「ああ。あの薬・・・効果は素晴らしいがあの味だけはいただけないな」

「・・・人が口にしてはいけないような味ですが、確かに効能はすごいですね」

 二度と飲みたくないわ。
でも万が一のために、味はもう少し改良するべきだと思う。

「俺の部屋でいいか?」

「ええ」

 ハデス様のお部屋で、あの侍女に紅茶を淹れてもらう。

「ありがとう。そばにいてくれたから怖くなかったわ」

「いいえ、お役に立てて良かったです」

 皇帝陛下直属の騎士や侍女の方々は、護衛としてトップクラスの能力のある方ばかりだ。

「しかし、ラディシュ侯爵のご両親は愚かなことをなさいましたわね」

「ああ。甘やかした結果が、孫を死なせることになった。何をしても許されるとでも思ったのか、それともただの阿呆なのかは知らないが。自分たちの行いのせいてラディシュ侯爵家は理解すればいいが」

「降爵ですか」

「ああ。おそらく、二階級降爵で子爵になるだろう。ただ、それも誰か親戚が継げばだ。継ぐ人間がいなければ取り潰しとなる」

 親戚の方も、訳ありの爵位を望んで継ごうとしないかもしれないわね。

 領民のことは、王家が手を尽くすでしょうし。

 しかし、皇妃様の妹様が嫁だからって、自分たちが偉くなったような気にでもなったのかしらね。

 そんなの、なんの免罪符にもならないのに。

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