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悔しいんだと思う
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「無事で良かった、エリザベート!」
責めたいのに、その掠れた声で私を心配していたとわかって、文句を言うことが出来ない。
「・・・」
「エリザベート?」
「・・・大丈夫です。彼女・・・がすぐに拘束を解いて下さいましたから」
声が固くなってしまったのは、仕方ないと思う。
頭では理解している。
きっと何か理由があって、第一王子殿下はクリス・アルストロメリアとして私の前に現れた。
今回の事件だって、私が知らない事情があったんだと思う。
でも。
理性と感情は別なの。
私、多分クリス様のこと、本当に親友というか大切に思っていたんだと思う。
だから、クリス様が第一王子殿下だってわかって、私のことずっと騙してたんだってわかって、すごく・・・悔しいんだと思う。
「クリストファー殿下。クライスラー公爵令嬢様にキチンと謝罪をし、お話をなさるべきです」
「ああ。わかっている。エリザベート、とにかくここから出よう。王宮で父上たちを交えてちゃんと説明する」
「・・・はい」
レディアン様は私を気遣うように、クリストファー殿下に進言してくれる。
説明されたからといって、私がクリストファー殿下を許せるかはわからない。
いや、許せないというのとは違うかしら。
別に怒っているわけじゃない。
ただ、もう信じることは出来ないかもしれない。
王宮へ向かう間も、クライスラー殿下は気遣わしげに私を見てたけど、私は殿下と目を合わさないように、ずっと俯いていた。
王宮では、国王陛下に王妃様だけでなく、アーロン殿下とイザベリーナ、私の両親まで揃っていた。
「エリザベート」
「お母様」
お母様の元へ駆け寄る。そのままギュッと抱きしめられた。
チラリと見上げたお父様は、厳しい表情をしていて、アーロン殿下は叱られた子供みたいに、まぁ子供だけど、しゅんとしていた。
イザベリーナはよく分かってないのか、キョトンとした顔で私たちを見て、最後にクリストファー殿下を見て首を傾げている。
そうよね。
どこかで見た?と思ってるのよね。
黒髪に黒曜石の瞳はクリス様のままだけど、襟足までの長さと紳士服姿というだけで、ちゃんと男の子に見える。
体格も顔も同じなのに、不思議よね。
そもそも第一王子殿下は、私と同じ十三歳。
前世でもそうだったけど、声変わりもちょうどこの頃で、身長が伸びたり体格が変わったりもこのくらいだった。
クリストファー殿下はとても整った容姿の上、細身の体つきだから、こんなことがなければご令嬢の姿のままずっと学園に通われていたのかもしれない。
責めたいのに、その掠れた声で私を心配していたとわかって、文句を言うことが出来ない。
「・・・」
「エリザベート?」
「・・・大丈夫です。彼女・・・がすぐに拘束を解いて下さいましたから」
声が固くなってしまったのは、仕方ないと思う。
頭では理解している。
きっと何か理由があって、第一王子殿下はクリス・アルストロメリアとして私の前に現れた。
今回の事件だって、私が知らない事情があったんだと思う。
でも。
理性と感情は別なの。
私、多分クリス様のこと、本当に親友というか大切に思っていたんだと思う。
だから、クリス様が第一王子殿下だってわかって、私のことずっと騙してたんだってわかって、すごく・・・悔しいんだと思う。
「クリストファー殿下。クライスラー公爵令嬢様にキチンと謝罪をし、お話をなさるべきです」
「ああ。わかっている。エリザベート、とにかくここから出よう。王宮で父上たちを交えてちゃんと説明する」
「・・・はい」
レディアン様は私を気遣うように、クリストファー殿下に進言してくれる。
説明されたからといって、私がクリストファー殿下を許せるかはわからない。
いや、許せないというのとは違うかしら。
別に怒っているわけじゃない。
ただ、もう信じることは出来ないかもしれない。
王宮へ向かう間も、クライスラー殿下は気遣わしげに私を見てたけど、私は殿下と目を合わさないように、ずっと俯いていた。
王宮では、国王陛下に王妃様だけでなく、アーロン殿下とイザベリーナ、私の両親まで揃っていた。
「エリザベート」
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チラリと見上げたお父様は、厳しい表情をしていて、アーロン殿下は叱られた子供みたいに、まぁ子供だけど、しゅんとしていた。
イザベリーナはよく分かってないのか、キョトンとした顔で私たちを見て、最後にクリストファー殿下を見て首を傾げている。
そうよね。
どこかで見た?と思ってるのよね。
黒髪に黒曜石の瞳はクリス様のままだけど、襟足までの長さと紳士服姿というだけで、ちゃんと男の子に見える。
体格も顔も同じなのに、不思議よね。
そもそも第一王子殿下は、私と同じ十三歳。
前世でもそうだったけど、声変わりもちょうどこの頃で、身長が伸びたり体格が変わったりもこのくらいだった。
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