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私は、騙されてたの?
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覚悟を決めれるほど、強くはない。
だけど、泣き喚くことは出来ない。
私はこれでも公爵家の嫡子。
前世だってアラサーまで生きたんだから、子供に襲われたからって、泣き喚いたりしない。
怖いけど。
そんな私に、ナイフを持ったまま近付いてきたご令嬢は、無表情で私を見下ろし・・・
手首を拘束したあった縄がザクリと切り離された。
「・・・え?」
「少しの間、我慢して下さい。まもなく殿下が制圧されます」
彼女はそう言うと、私をベッドに座らせ、入り口の方を警戒している。
え?
殿下?アーロン殿下のこと?
それに制圧って何?
どういうことなのか理解出来ない。
でも、助かったってことだけはわかった。
「レディアン、僕だ」
軽いノックの後、聞き覚えのある声がした。
ううん。
聞き覚えがあるのは、もう少し高い声。
僕と名乗ったこの声は、記憶の中より少し低い。
それでも逆に声だけだからか、それが誰なのかストンと心に落ちた。
納得いかなかったことが、ジグソーパズルがはまるように理解できたような。
逆に、完成手前まで行ったパズルが粉々にバラけたような。
そんな不思議な感覚のまま、レディアンと呼ばれた令嬢が扉を開けるのを見ていた。
「エリザベート!」
入ってきた彼は、私をぎゅっと抱きしめる。
ご令嬢があなたの手の者だったのなら、私が拉致されたのもあなたの予定通りだったのでしょう?
ねぇ。
いっぱい聞きたいことがあるわ。
「クリス様・・・クリストファー第一王子殿下・・・」
アーロン殿下が頭が上がらないはずね。
血は半分しか繋がっていないけど、お兄様なんだもの。
表舞台に全く出てこなかった第一王子殿下が、何故女装をして学園に通っていたの?
アーロン殿下は知ってたみたいだけど、周囲や私を騙して、何がしたかったの?
アスランは確かに許されないことをしたけど、こんな罠にかけるようなことをされるほどなの?
ねぇ。私、クリス様となら親友になれるんじゃないかって・・・
頭の中で、たくさんの気持ちがぐるぐると繰り返される。
理由があることくらい、私にだって分かる。
アーロン殿下が知っているということは、王家はご存知ということ。
アーロン殿下との婚約を白紙撤回したから・・・
その仕返しなの?
涙が滲みそうになる。
拉致されても。拘束されても。公爵令嬢として生きていけなくなるかもと思っても。
涙なんて出なかったのに。
「エリザベート!良かった、無事で」
クリス様の、クリストファー殿下のその声を聞いて、涙が一筋溢れた。
だけど、泣き喚くことは出来ない。
私はこれでも公爵家の嫡子。
前世だってアラサーまで生きたんだから、子供に襲われたからって、泣き喚いたりしない。
怖いけど。
そんな私に、ナイフを持ったまま近付いてきたご令嬢は、無表情で私を見下ろし・・・
手首を拘束したあった縄がザクリと切り離された。
「・・・え?」
「少しの間、我慢して下さい。まもなく殿下が制圧されます」
彼女はそう言うと、私をベッドに座らせ、入り口の方を警戒している。
え?
殿下?アーロン殿下のこと?
それに制圧って何?
どういうことなのか理解出来ない。
でも、助かったってことだけはわかった。
「レディアン、僕だ」
軽いノックの後、聞き覚えのある声がした。
ううん。
聞き覚えがあるのは、もう少し高い声。
僕と名乗ったこの声は、記憶の中より少し低い。
それでも逆に声だけだからか、それが誰なのかストンと心に落ちた。
納得いかなかったことが、ジグソーパズルがはまるように理解できたような。
逆に、完成手前まで行ったパズルが粉々にバラけたような。
そんな不思議な感覚のまま、レディアンと呼ばれた令嬢が扉を開けるのを見ていた。
「エリザベート!」
入ってきた彼は、私をぎゅっと抱きしめる。
ご令嬢があなたの手の者だったのなら、私が拉致されたのもあなたの予定通りだったのでしょう?
ねぇ。
いっぱい聞きたいことがあるわ。
「クリス様・・・クリストファー第一王子殿下・・・」
アーロン殿下が頭が上がらないはずね。
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拉致されても。拘束されても。公爵令嬢として生きていけなくなるかもと思っても。
涙なんて出なかったのに。
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クリス様の、クリストファー殿下のその声を聞いて、涙が一筋溢れた。
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