婚約者から婚約破棄されたら、王弟殿下に捕まった件

みおな

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眩暈がしそうな忙しさな件

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 それからの一ヶ月は、大忙しだった。

 衣装に関しては、すぐにクォーツ公爵家御用達のドレスのお店に発注。

 立太子の際のドレスに関しては、デザインも色も素材も決まっているし、キッド様の衣装と同じ生地を王妃殿下が届けてくださったから問題なかったのだけど・・・

 生誕祭のドレスが手こずった。

 とにかく、デザイナーの熱量が凄くて。

 キッド様と婚約して初めての大きな舞台になるからと、はっきり言って当人の私よりもデザイナーが張り切りすぎてたのよ。

 何十枚ものデザイン画から選ばされ、刺繍のデザインはキッド様と同じものだからと、王宮御用達のデザイナーとの打ち合わせに何故か強制参加させられ、刺繍糸の色が黒だからと、地味にならないようにと生地には光沢を持たせて。

 装飾品は、ブラックダイヤモンドのネックレスとピアスなんだけど、それもドレスのデザインに合わせたものにデザインされて。

 ドレスのデザインに合わせて、デザイナーはうちの侍女にまで髪型を提案していたわ。

 どれだけ力が入ってるのよ。

 呆れるし、クォーツ公爵家の使用人たちまで目が回る忙しさだけど・・・

 キッド様のお隣に立つのだもの。

 誰よりも綺麗で、誰よりも気高く、誰よりも品良くあるべきだわ。

 だから、私も忙しくても立ち方歩き方など、すでに習っていることの復習をしたし、体型維持にも努めたわ。

 キッド様にお会いできなくても・・・我慢した。

 きっとご無理をされていると思ったけど、私は私のやるべきことをしなければならないと、自分に言い聞かせて。

 それに、チェリー様の教育も仕上げなければならなかった。

 王太子の座を追われるとはいえ、ランスロット殿下は王族。

 その王族の婚約者として、チェリー様は紹介される。

 立太子の席には、我が国の全貴族の当主と夫人が集まる。

 本来ならセットウ男爵夫人も参加なのだけど、陛下がセットウ男爵に連絡して夫人の参加は許可されなかった。

 当然よね。
あのような意味不明な言動を、公の場でされたらチェリー様の頑張りが無に帰してしまうわ。

 せっかく、伯爵家への養女の手続きも終わったのだもの。

 実の両親とはいえ、問題を起こされては困るわ。

 チェリー様は現在、全貴族の当主と夫人の名前、後はご趣味など話題になることを覚えている。

 当日は私は隣にはいられないし、ランスロット殿下も王族として離れた場所にいる。

 養女先の伯爵夫妻と、後はお母様とローズがそばにいてくれることになっているけど、悪意ある人間は残念ながらいるものよ。

 チェリー様が貶められることのないように、万全を期さなくちゃ。
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