婚約者から婚約破棄されたら、王弟殿下に捕まった件

みおな

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立太子式と生誕祭開催な件

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 キッド様の立太子式。

 本来なら、この場にいるのは各貴族の当主だけになるのだけど、婚約者として私も同席を許された。

 キッド様と同じ生地のシンプルなAラインのドレスは真っ白で、胸元や袖口、ドレスの裾に金糸と銀糸で刺繍がされている。

 立太子の儀を終えると、国王陛下の生誕祭の前夜祭が始まる。

 明日の昼間は、デビュタント前のご令嬢ご令息も呼ばれてのパーティーが開かれる。

 ただ今夜は、王宮呼ばれるのは貴族家当主や夫人、デビュタントを終えている令嬢令息のみ。

 この場で、キッド様が王太子となり、ランスロット殿下が第一王子と身分が変わったことが正式発表される。

 そして、シトリン伯爵家の養女となったチェリー様との婚約発表。

 私はそばにいることが出来ないから、シトリン伯爵家の令嬢アグネスに頼んでいるけど、大丈夫かしら。

 アグネスは、私やチェリー様と同い年で、レモンイエローの髪とオレンジ色の瞳の伯爵令嬢よ。

 チェリー様の養女先をシトリン伯爵家にしたのは、アグネスがいるからなの。

 彼女は、同世代はもちろん年下のご令嬢からの人気が凄まじいのよね。

 疑似恋愛的な感情を、多くの令嬢たちがアグネスに抱いている。

 アグネスは優しいし、人を気遣えるし、しかも凛々しいのよね。

 彼女なら、色々な悪意からチェリー様を守ってくれる。

 アグネスのそばにいることで、アグネスのことを好きな令嬢たちの嫉妬があるかもだけど、アグネスはいじめとか大嫌いだから、令嬢たちも馬鹿な真似はしないはず。

 まぁ、我がクォーツ公爵家を敵に回すというなら、ちゃんとお相手してあげるつもりだけど。

 チェリー様は、クォーツ公爵家縁のシトリン伯爵家の養女であり、王太子殿下の甥の婚約者なのだから。

「ルチル」

「キッド様。素敵な立太子式でしたわ」

「緊張したよ」

「まぁ!冗談がお上手ですこと」

 生誕祭の前夜祭。
まもなく、王族の入場だ。

 今までは、ランスロット殿下の婚約者として王族と一緒に入場していた。

 今回は、キッド様の婚約者としての入場になる。

 明日の昼間は、クォーツ公爵家の一員として入場しようかしら。

 明日はローズも参加するし。

 ちなみにチェリー様も、王族と一緒に入場する。

 エスコートは当然ランスロット殿下よ。

 さっき声をかけたのだけど、ガチガチに緊張していたわ。

 あれ、手と足が同時に出るのじゃないかしら。

 せっかくランスロット殿下のお色である黒のレースを使用した青いドレスを仕立てたのに。

 お願いだからランスロット殿下、しっかりチェリー様を支えてよ!

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